2008/11/18

対馬ルリ子 「NY報告第2回」  日記

ニューヨーク報告第二弾です。

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BCネットワーク講演会の写真(上野先生、山本さん、久下さんと)

 10月28日火曜日、午前中は、わたしにとってウィメンズヘルスの仕事の開始(2001年)に重要な助言を与えてくださった、もとコロンビア大学ウィメンズヘルスセンター長のMarianne Legato先生とお会いしました。マンハッタンのPark Avenue,瀟洒なビルの中に女のオフィスがあり、この日はあいにく冷たい雨と風の日でしたが、たどりついたLegato先生のオフィスはとても暖かくクラシックにしつらえられ、「威厳ある年長女性の書斎」として理想的とも思われるお部屋でした。わたしは、その日、朝ごはんを食べながらヒッシに考えた質問事項(なにしろ許された面談時間は1時間)をぜんぶお聞きするべく奮闘しましたが、なにせ彼女からもいろいろ聞かれるし、それと英語と日本語がいりまじって皆の意見や質問が交錯するので、なかなか大変な1時間となりました。
 でも、まとめると、彼女の最近の関心とお仕事は、「なぜ男性は女性より短命か?」「どうしたら男性も女性と同じぐらい長生きできるか」を追求することだそうです。最近書かれた本「Why Men die first」は、日本語にも翻訳されたとおっしゃっていました。そうそう、言い忘れましたが、彼女は、性差医療(男女差を医学的に明らかにする学問)の大家で、もともと循環器内科医なのです。
 わたしが「日本の女性医療を進めるには、これからどうしたらいいと思われるか」と質問したところ、「もう女性医療の時代ではない、男性に対する研究が必要だ」とおっしゃられていました。帰り道、訪問した皆で「アメリカは、もう必要ないくらい女性医療が進んでるのかもしれないけど、日本はまだまだやることいっぱいあるからねえ。」とため息をつきました・・・

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マリアンヌ・レガト先生のオフィスで

 その日のお昼は、BCネットワークの山本さん、廣谷さんとお食事。伊藤園がやっているMadison街の「KAI」という素敵なお店です。天ぷら、お寿司、色とりどりのお料理やデザートなどどれも写真にとりたいぐらい。「NYの日本料理はさすが洗練されてるなあ!」と感心。おいしくいただきました。ご馳走さまでした。
 午後は、Scarsdaleという郊外にあるAmy Newburger先生のクリニックを訪問。皮膚科の医師7名で皮膚に特化した総合クリニックを経営しているドクターです。彼女は、「皮膚をきちんと診ることはもちろん、その人のもっている病気や、生活、環境、心理、歴史までよく聞いてトータルに判断し、そのうえで化粧品、レーザー、ボトックス、メイクなどさまざまな提案をしていくことが大事です。しかし、常に選択するのは本人です。その人がどのようになりたいか、それをどのような方法で実現するのかを選択してもらい、私たちはそれに高いレベルで応え続けられるように日々勉強しているのです。」と熱く語ってくれました。あれ?それってわたしと一緒じゃない!と感激したわたしは、うちのクリニックのパンフレット(英語)を渡し、「わたしのクリニックの理念と似ています!」と説明し、結果、かなり意気投合してしまった次第。Newburger先生は、とても60歳?と思えないほど若々しく、暖かくチャーミングな人柄で、わたしに、わたしの肌質や普段使っている化粧品に合わせた(パソコンで成分を細かく調べてくれました)オススメの化粧品をたくさんくださいました。Thank you!

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エイミー・ニューバーガー先生と

 10月29日(水)は、NY最後の日。この日は唯一のフリータイムで、ウッドベリーコモンという郊外のアウトレットに行きました。道中は素晴らしい紅葉で、明るい日差しに色づいた木々の葉がきらきら輝いてとてもステキ!でも、着いたら雪もちらついて寒〜い!!
 思わず、東京では真冬でも着そうもないような長いカシミアコートを買ってしまいました。それから、TumiのバッグやCorchのお財布。かなり安いです。セール品ばかり買ったので日本の約4分の1ぐらい?
 夜は、同行したメンバーでマンハッタンの夜景を見ながらお食事をしたあと、ホテルに黒崎伸子先生が訪ねてきてくれました。黒崎先生は、女性医療ネットワークの主要メンバーのひとりで、今年の7月に長崎でセミナーをやったときにもお世話してくださったのですが、今回は「国連代表代理」としてNYに1ヶ月以上滞在しながら毎日国連会議に出席されているのです。日曜日のBCネットワークでのわたしのお話を聞きに来てくれたときから、「これは、日本女性の健康のために早く動きださねば」と考えていたそうです。それで、わたしと、シャロン・ハンレーさんと、石見さんと4人で「HPVワクチンを日本で早期認可にもっていくためには」とか、「女性の子宮がん乳がん検診をもっと普及させるためには」とかについて議論し、NY最後の夜は、泊まっていたキタノホテルのバーと、お部屋にもちこんだワインで過ぎていったのでした・・

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黒崎先生と語りあう(ホテルの部屋)

 今回のニューヨーク行き。BCネットワークの山本さんを、女性医療ネットワークの土井卓子先生が紹介してくださったところから始まったのですが、石見さん、シャロンさん、増田美加さん、そして伊藤忠のみなさん、黒崎先生と、さまざまな方といっしょに、女性の健康・女性の検診・女性医療のありかたについてもう一度考えることができました。いただいたご縁に心から感謝しています。それと、わたしの留守中にクリニックをしっかりと守ってくれた皆さん、本当にありがとう。今回の経験を、これからの医療にどんどん生かしたいと思っています。(実はもういろいろ動き出しています。)それについてはまたご報告しますね。     対馬ルリ子より
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2008/11/8

産婦人科の関根美香です  

こんにちは。今年の7月から、クリニックで婦人科を担当している関根美香です。本当は先月の最終週のブログ担当だったのですが、筆無精のわたしはここまでひっぱってしまいました。すみません。
さて、初めての書き込みは他の先生方にならい、自己紹介をさせていただきたいと思います。生まれは、江夏亜紀子先生や関根さおり先生と同じ宮崎県都城市です。都城市内の県立高校を卒業後、宮崎医科大学(現宮崎大学医学部)に進学しました。卒業後は同じ宮崎大学の産婦人科医局に入局。それから13年間のほとんどを、大学病院を含む宮崎県内の関連病院で勤務していました。宮崎では、周産期医療を中心に産婦人科全般に携わってきました。周産期医療というのは、妊娠中の母体、子宮内の胎児から、出産後の新生児までをひとつの流れとして管理していくというような医療です。そのため、昼も夜もないような生活をしてきました。産科当直、NICU当直とノルマがありますので、昼間は通常業務を行い、夜間は月の3分の1を当直、3分の1をオンコール(実際にすごく呼びだされます)というような生活を続けてきました。かなり多忙ながらも充実はしていたのですが、今年の春に東京の彼と結婚することになったため、何も考えずに退職して上京してきました。退職後はしばらく休養して、旅行に行ったり、習い事したり、スポーツジムに通ったり、これまでできなかったことを色々やろうと思いめぐらしていたのですが・・・。実際は山ほどの時間があると思うとわたしは逆になにもせずに無駄にすごしてしまう質のようで、すぐに仕事がしたくなり、そんなとき都城時代の友人、江夏亜紀子先生が声をかけてくれたのです。そしてクリニックに見学に行き、対馬ルリ子先生の診療をみせていただき、わたしも女性診療に携わっていきたいと思ったのでした。女性診療は奥が深くまだまだ学ぶことの多いわたしですが、来てくださった患者さんに満足していただけるよう最善を尽くしますのでよろしくお願いいたします。
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2008/11/4

対馬ルリ子 「NY報告第1回」  日記

お久しぶりです。なかなかお便りできずに失礼しました。
きょうは、ニューヨーク旅行のご報告をしたいと思います。
10月25日〜30日、ニューヨークのYoung Japanese Breast Cancer Network (BCネットワーク)という団体の「第3回乳がん早期発見促進啓蒙セミナー」でお話させてもらうために渡米してきました。この会は、代表が山本眞基子さんというかたで、ニューヨーク在住の、30代で乳がんを経験した女性たちを中心に、乳がん早期発見と治療情報の共有・相互扶助などを目的とした活動をしています。わたしの女性医療ネットワーク(http://www.cnet.gr.jp)仲間の乳腺外科医師、湘南記念病院の土井卓子先生が第1回の講師として招かれたご縁で、今回はわたしが(婦人科あるいは女性の健康全般のお話をするために)呼ばれたのです。ちなみに、第2回は聖路加国際病院の中村清吾先生だったそうです。BCネットワークの活動については http://bcnetwork.org をご参照ください。
 25日、ニューヨークに向けて旅立ったわたしたち一行は(旅行の趣旨に興味をもって同行してくれたウィメンズヘルス関係の友人5名とわたし、計6名)、ハロウィンと大統領選で活気あふれるニューヨークに着きました。
 さっそくBCネットワークの皆さんと、今回のもうひとりの講師、テキサスのMDアンダーソン病院腫瘍内科の准教授、上野直人先生と打ち合わせ。MDアンダーソン病院は全米1位のがん病院で、上野先生は乳がんの化学治療と骨髄移植が専門だそうです。
 26日は、いよいよセミナー。素晴らしい秋晴れの日曜日でした。セントラルパーク近くの美しい高級住宅街に、今回セミナー会場を提供してくださった櫻井本篤(さくらいもとあつ)大使の公邸がありました。重厚なイングランド様式の建物で、1階がセミナー会場、2階がパーティと演奏会会場、上は大使のお住まいになっているそうです。
奥様の信子様のご出席もいただき、フジテレビのアナウンサー久下香織子さんの司会でセミナーが始まりました。(今回はフジテレビのネットワークニュースでセミナーのようすを放映してくださったそうです。)聴衆はほとんど日本人ですから、わたしと上野先生の話ももちろん日本語。でも、上野先生は子どものころと合わせて22年も米国にいるので、英語のほうが話しやすいそうです。
 私は現代女性の健康問題と女性ホルモンバランスのお話、上野先生は乳がんのチーム医療とよい患者になって医師をじょうずに利用する方法について。たくさんの質問が出て、会場がもりあがったところで、2階に移動して、ピアノやバイオリンの音色をききながらランチパーティ。優雅な一時でした。
 27日月曜日には、コロンビア+コーネル大学のプレスビテリアン病院の見学。特にウィメンスヘルスセンターと小児科・産科施設を見学させてもらいました。事前に申し込んであったので、病院の歴史や現在の診療体制、特徴などに関する複数のドクターや専門家による説明があり、その後コーディネーターといっしょに3ヶ所の見学をさせてもらいました。プレスビテリアン病院は、2006年度全米トップの6位にランキングされている病院だそうで、大きく垂れ幕がかかっていましたが、それを宣伝するメンバーやインターナショナルに受診や見学や研修をサポートするメンバーがいるのが、さすがアメリカらしいと思いました。日本でもこういう制度(外来者や受診者と、医師との橋渡し役がたくさんいること)はとりいれてもいいと思います。
 午後には、今回の病院見学や現地女性医師との面談のセッティングをサポートしてくださった伊藤忠インターナショナルの方々とお会いしました。日本の商社は、今も世界を股にかけて活躍中!です。わたしは、ニューヨークなどで流行っているファッションや商品を買い付けるのが商社の仕事と思っていたら、それは違うそうで、現在ではこれぞと思ったお店やブランドは会社ごとそっくり買ってしまうそうです。かっこいいー!
 少し長くなってしまったので、ニューヨークの女性医師たちの活躍については、次のお便りにしますね。それでは、また!(対馬ルリ子
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