2009/9/14

検診の秋が始まりました。(対馬ルリ子)  日記

対馬です。秋らしいからっとしたお天気が続くようになりました。お元気ですか?
クリニックにとっては、検診の秋が始まりました。「検診」は、症状がなくても毎年定期的に受ける自己チェックです。なんとなく全身の健康について調べる健康診断に比べ、目的をしぼって受ける検査のことを「検診」と呼んでいます。だから、子宮がん検診や乳がん検診は、「検診」です。
検診は、「毎年お誕生日に」とか「夏になったら」、あるいは「年末までに」、という時期のメモリーを設けているかたもいますし、多くのかたは、秋のはじまりとともに検 診を思い出すようです。ひとつには、10月にピンクリボン月間があるから?毎年10月は乳がん検診のキャンペーン月間です。もうそろそろ新聞や雑誌には、今年はいつ どこでピンクリボンウオークが開催されますとか、誰と誰がトークショーとかの情報とともに、ピンクの東京タワーの写真が掲載されています。乳がん検診はまず マンモグラフィー。乳房をはさんで撮るレントゲン撮影ですが、最近は、講演会などで「マンモグラフィーを受けたことがあるかた」と聞くと、かなり多くのかた が手を上げてくださるようになりました。でも、日本全国ではまだ検診率が20%に満たないんですって。特に、東京や神奈川は検診受診率が低く乳がん罹患率が多い、「ワースト2」だとかで、都会の女性には乳がんが多いのに(子どもを産む数が少なくて遅い、スト
レスが多いなどが理由?)困ったものです。
もうひとつは子宮がん検診です。前にもお話したかと思いますが、子宮がん検診はふつう子宮頚がん検診をさすのですが、知っていましたか?子宮がんにはふたつあり、「子宮頚がん」は、HPVというウィルスの感染と関係のあるがんで、「子宮体がん」は女性ホルモンバランスの異常と関係があります。こちらは、少ないお産、授乳回数の減少、肥満・高血圧・糖尿病などのメタボと関連していますので、乳がんと同じく、現代女性の病気といえますね。
じつは、今年は、「子宮頚がん検診元年」にしようと、わたしたちは動いています。なぜなら、子宮頚がんは、20〜30代の若い女性に爆発的にふえているにも かかわらず、若い女性の頚がん検診率は10%未満と、とても低いからです。昔とちがって中高年には少なく、若い女性に多くなった子宮頚がんの検診は、20歳 から自治体の公費補助があるのですが、それさえ知らないかたが多いようです。子宮頚がんは、セックスで感染するありふれたウィルス、HPV(ヒトパピローマ ウィルス)の、ハイリスクタイプに感染し、しかもそれが自然排除されずに持続感染の状態になっている場合に、感染から5〜10年で発症します。もし10代で感染したとしたら、20代のなかばでがんになってもおかしくありません。
また、今年の末には、HPVワクチンが日本でも認可発売される予定です。先進国では、のきなみ2〜3年前から、公費でこのワクチンを10代の女の子に接種する体制を作っています。ワクチンは、ウィルスが入ってくる前に接種して免疫を作り、がんの原因ウィルスが侵入してきたときに撃退できるようにするもの。10〜 14歳ぐらいの女の子が対象です。
そして検診は、セックスの経験のある(日本では20歳ぐらいで9割のセックス経験率)女性が、ウィルス感染によって子宮頚部という粘膜の特別弱い部分に細胞の変化がおきていないか調べるもの。綿棒で粘膜をこすり、細胞を顕微鏡でみて判断します。子宮頚がんになる手前の時点でみつかるので、これもがん予防になり、治療も簡単です。
 世界的には、まずワクチンを打ち、その後20歳ぐらいまでには8割ぐらいの女の子が検診を始めて、がん予防ができるようになっています。子宮頚がんは予防できるがん。若い女の子が、がんで子宮を失い、命まで失うことのないようにと、世界中がとりくんでいるのです。
今年は、政府が提供する子宮がんと乳がんの無料クーポン券が配布されています。これまでも、自治体の検診、職場の検診を利用して受診しているかたがたくさんおられますが、今年かぎりと言われるこのクーポンを、とりあえず使えるかた(20歳から5歳きざみ)はぜひ使ってください。クーポンのお問い合わせは区役所・市役所へ。でも、助成のない年齢のかたたちも、ぜひ毎年検診を受けましょう。自分の命に投資するお金は、何よりも安心と将来の健康を保証してくれます。クリニックでは、さまざまな助成制度の受け入れとともに、どこよりも丁寧で安心できる検診を提供しています。何よりもあなたに、元気でいてほしいからです。(対馬ルリ子)
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