2012/6/9

LAレディーストリートメントLVRのご紹介(対馬ルリ子)  

おかげさまで、オペも順調にやっています。ロスアンゼルスで習ったLVR(レーザーを使った膣再建手術、「膣の若返り手術」という名前がついています。)も、尿もれや、子宮脱、膣壁下垂(膣がひらいて中から膣のかべがはみ出してくること)などの方に対して“しっかり”骨盤底を強化する方法として、提供させていただいています。最近では、外来で診察時に、膣からぽこっとピンポン玉のように出ている方に、声をかけるようにしています。じつは私も、オペを習いに行く前には、「何度かお産した人はこれぐらい普通だろう」と気にもとめていなかったのですが、今では認識が変わりました。なぜならそのまま放置すると、将来、完全な子宮脱や尿もれになる可能性があるからです。ひどくなってからの手術ではなく、軽いうちに手術をして、しっかり膣を締める筋力を取り戻してあげたほうがいいのでは、と思うようになったのです。

じっさい手術を受けたかたは、「これまではちょっとした拍子に尿がもれてしまって、あっ、失敗した・・ということがあったんですけど、今はそういうこともなくなって快適です。」とか、「夕方になると、はみ出して来て不快だったんですが、今はすっきり。好きなガーデニングにも打ち込めるようになりました」とおっしゃっています。それを聞くとわたしも本当にうれしいです。

 泌尿器科の関口由紀先生とわたしは、一緒にオペ(LVR)を習ったのですが、帰ってきてからもいろいろディスカッションしています。彼女は、「手術していったんよくなっても、また再発する人はいる」と言います。もちろん、がんや腫瘍などの、切り取って終わりの手術とは違って、機能と見た目を、重力に逆らって再建しようとするのですから、手術のときにほぼ元通りにしたとしても、そのままいつまでも保つのは難しいかもしれません。美容形成した乳房や鼻だって、5年10年とたつうちに、形がくずれたり左右差が出てきたりすることがあるでしょう?

 だからといって、徐々に落ちてくるのを待っているのはどうでしょうか。もちろん、手術をしないで機能をキープできればそれに越したことはありません。QOL(生活の質)を保つための努力は、つねに必要だと思います。女性は、ほんとうは誰でも、脱や尿もれにならないための骨盤底の筋トレ、出産時の工夫や産後のトレーニングがつねに必要なのです。手術のあとだって、再発させないための努力がやはり必要です。

だから、ひとりひとりが総合的に骨盤底に取り組むことが、これからは大事なのではないかと思うのです。現在うちのクリニックでは、オペ以外にも、以前からとりくんでいる骨盤底筋訓練(専門ナースによる個人指導)、骨盤底やコアマッスルのバランスについて詳しいインストラクターによるピラティスや筋トレ、骨盤底セミナーなど、あらゆる方面から骨盤底に取り組んでいます。おシモに不安のある方、将来の脱や尿もれ予防をしていきたいかたは、どうぞご相談ください。

あっそれと、子宮腺筋症や過多月経に対するミレーナ(子宮内黄体ホルモン放出システム)の留置も、今後は本腰を入れてやっていこうと思っています。なぜならば、子宮腺筋症に対する治療に、もっと選択肢が増えてほしいから。

現在、子宮腺筋症でひどい出血と痛みをずっとがまんしている女性たちがいます。もちろん低用量ピル・ルナベルでかなり月経量と月経痛が抑えられるケースが多いのですが(月2,500円程度)、痛みや出血がずっと続く方もおり、むくみ、吐き気、倦怠感、うつなど、低用量とはいえホルモンに敏感に反応してしまって飲み続けられないかたもいます。次の選択肢として、ディナゲストがありますが、こちらは内服によって全身投与される黄体ホルモン(レボノルゲステレル)ですから、やはり、肌荒れやむくみなど黄体ホルモンの調子悪さ(つまり月経前症状と同じようなもの)が出ることがあります。それにちょっと高い。月8,000円以上かかります。それに対し、ミレーナは子宮内に留置しておいて子宮や子宮まわりの局所にのみ効かせる黄体ホルモン(レボノルゲステレル)です。留置に一時的にお金はかかりますが(当院では税込73,500円)、5年間有効で、その間ずっと薬をのんだりホルモンの副作用をがまんする必要がないので、うまくいけばかなりいいと思います。「天国のようです」と答えたかたもいます。

じっさい、ミレーナ留置から3か月後ぐらいには、劇的に痛みと出血量がへってきます。まったく出血がなくなる人も2割程度いますが、これは閉経したからではなく(そう思って心配する人がいます)、黄体ホルモンの持続的作用によって、子宮内膜がうすくなったから。体内のホルモンは、ちゃんと卵巣が働いていますから安心してください。

もし子宮全摘を勧められていた方が、ミレーナが効いて手術を免れることができたら、それはとても素晴らしいですし、費用も、ディナゲスト1年分よりもミレーナ5年分のほうが安いことを考えれば、つらい痛みや出血が続くかたは、ぜひ選択肢に入れて考えてほしいです。

くわしくは、コンシェルジェへのお電話あるいは外来で相談してください。

 


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