「東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン~ リリー・フランキー ★★★」
本の感想

参りました。ものすごく泣いてしまいました。
でも、私が1番読みたくない種類の本です。
失恋とか殺人事件など、泣けてもどこか絵空事に感じるものの方が、心地よい悲しみに浸れますね。
リアルすぎて、自分と重ね合わせてしまう悲しみに対峙するのは辛いことです。
あまりにも共通点が多すぎて、共感しすぎる面と、似た境遇なのに甘えすぎな筆者に強い反感も覚えてしまい、私が望む「楽しい読書」からは縁遠いものとなってしまいました。
しかし、心に沁みる文章の数々。本屋大賞を獲るだけのことはある、と唸らされる。
マザコン全開のリリー・フランキーは、男としては惹かれないが、作家としては素敵な感性をもっていると思える。
母親にあまり思い入れのない人。もしくは辛い話に面と向かえる勇気のある人にはオススメです。
自分では、手に取ることはなかったであろうこの本を貸してくれたのは、バイト先の女子高生。
それはとても嬉しかったし、辛かったけれど読めてよかったと思います。
大人の想う夢。叶っていいはずの、日常の中にある慎ましい夢。当たり前だったことが、当たり前ではなくなった時。平凡につまづいた時。
人は手を合わせて、祈るのだろう。 〜文章から抜粋〜
ちなみに母の感想。
文章のタッチがいいから面白いけど、ありがちな話で、ラストはどうなるかわかるから読むのやめた。って。
悲しい話は、嫌いな母らしい。そして私と読書傾向が似ているので、同じような意見です。