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2009/7/3

初日の前に「役者」として  the east wind


明日、というか日付は変わっているので今日か。
芝居の初日を向かえる。

31公演91ステージ目の本番。
数えてみたら結構なもんだ。

当然、僕は創立時より劇団代表なので、
そのすべてに関わっているわけだが、
その都度、都度で僕の「関わり具合」は違う。


ここ最近は、
「主催代表」
「制作主管」
「舞台監督」
「舞台美術」
「技術統括」
「プロデュース」に加え、
「役者」
というのもやっている。

前回は、
「重要な役所」ではあるものの、
「出番の数」「出番の時間」「台詞の数」
は決して多くない、いわゆる「リハビリ的」な役者を頂いたのだが、今回は、ガッチリ出ている。


いま、
「やってて楽しいもの」
いま、
「やりたいもの」

は、
実は「役者」だ。


なんてったって、
「出来ない」のがいい。
「出来てない」のがいい。

上に書いた役職・役割は、そこそこ出来ていてるし、自分なりの及第点はあげられるものばかりだ。
それ以前にその中には「あんたはこれで食ってるんでしょ?」というものも含まれているので「出来て当たり前だ」というのもある。

しかし、

「役者」をやりたくて始めたはずの「劇団活動」から、いつのまにか僕の「役者」という部分が薄れていって、だんだん0に近くなっていくのがわかる。


ウチの常任演出家けーちゃんは、よく自分をキャストにつけるが、
それは「出たがりの演出家」というわけでなく、
かといって「出ないと始まらないくらいトップスター」でもなく、
ただ「人数」と「キャラ」の都合だと言う。


僕は、自分が役者を「今、やる」ことについて、
「出なきゃいけないでしょ」という義務感でやってたところがあったが、
いまは「出たいから出る」というのに変わって来ている。


やる以上は、
一回りも歳の違う役者や、
息子の方が歳が近い役者との、
「絶対的な違い」を見せつけなくてはいけない。

いや、
そこまで出来るかわかりませんが、
精一杯、初日をつとめようと思います。


おかげさまで、初日と2回目は満席の予定です。
千穐楽には若干余裕があるようです。

お時間のある方も、ない方も、ぜひお越し下さい。




2009/6/30

男だけの一夜  ぼくたちのオウチ

ある人の文章に、

「趣味は?」と聞かれて、私は
「家族」
と答える。

とありました。


なかなか、言えないな。

思うのは簡単だけど。



奥さんが書斎のドアをノックしたのは、
僕が劇団の公演チラシをパソコンで発注していた
先月末の深夜のことでした。
そして、そのあとの言葉に、僕はドキッとしました。

「おっぱい触ってみて」
「コリコリした感触あるでしょ?」

何年か前に、しこりを発見して、
検体を検査しましたが、
悪いものではないとのでした。

ですが、今まで放っておいたら、
そのしこりはピンポン球くらいに
なっていました。

調べると、やっぱり悪いものではないと。
10年前に大病した影響でないと。
でも、大きくなったということで
切除することにしました。

彼女曰く「公演の受付もしなきゃいけないから」
と、劇団の本番直前ではありましたが、
今日から一泊の入院です。

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入院から、消灯まで付き合って、
僕は、息子と稽古に向かいます。


久しぶりの
息子と二人だけで過ごす夜。


「ただいま」と帰っきてしばらくしても、
ころんはずっと玄関にいます。

僕が洗濯機に2回目の洗剤を入れる深夜。
息子が、居間におりてきました。

「ままに、おやすみめーるしてなかったから」



たった、1日なのに、
男二人と、オス一匹の
男だらけの我が家は、
みんななんだか、さびしくて仕方ありません。

その、みんなが、
「明日は帰ってくるんだから」
と言いながら、

どこか寂しい夜を、
過ごしています。


「趣味は『家族』」か。



「明日、迎えに行こうな」と、
寝顔の息子に言います。

ころんも一緒に行くかい?


2009/6/28

戦いに勝った歌声  non

前にも書きましたが、
僕は自分を「神輿に乗る方」ではなくて、
「神輿を担ぐ方」だと思ってます。

これには
「神輿の進み具合」を見たり、
「今の神輿の状態を把握」したり、
「神輿に乗った人を思いながら」というのが
僕の性に合ってるから。
と思っているからです。

もちろん、
「神輿に乗るのはコッ恥ずかしい」し、
「自分から『乗る!』とは、とてもとても」という
こともあるのですが・・。


といっても、僕がやってる
「劇団の代表者」は違います。

だって、
あくまで「みなの意見を代表」しているだけですから。

劇団規約に、
「本劇団の事務局長は劇団代表が兼務する」
と書いてあるくらいです。

ウチの劇団における「肩書」が、
「会長」でもなく、
「団長」でもない所以です。

「代表」といっても
「あくまで理事の中から選んだ理事長」という
感じでしかありませんもの。

そういう気でやってます。



さて、
くどくど書きましたが、

僕が、人生で初めて、
「名前だけですから」と引き受けた
「実行委員長」

その公演が無事に幕を閉じました。

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いまから、15年ほど前。
彼女が「芝居の魅力」に取り憑かれた頃。
傍らに居たというだけで、今回、実行委員長をお引き受けしました。

すると、

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こんな札を出さなくてはいけないまでになりました。


いや、

僕は本当に何もしてません。


しいて云えば、
彼女の当時の友人に案内をし、
地元劇団に周知した
くらいです。

あとは、
彼女と
彼女の素敵なご両親、
そして、
彼女の凱旋を暖かく迎えよう
というたくさんの方々の思いが
立てさせた「満員札」です。


僕は、
打ち上げを兼ねた交流会で、
「実行委員長」として、
唯一の仕事である「締めの挨拶」で、
こう云いました。

ー ー ー ー ー ー

「凱旋」ということば。

「旋」は「帰る」という意味ですが、
「凱」には
「戦いに勝って、奏でる『唄』」という意味が
あるそうです。

本番で彼女が脚立の上で、
高く、伸びる声で奏でる唄。

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僕は、その声を聞いて、
「凱旋」ということばが本当にふさわしいな。
「頑張ったね」「おかえり、朋」
そして、
「その声をたまに聞かせに帰って来いな」

そう、思いました。

おつかれさん。朋。

ー ー ー ー ー ー

と、挨拶を閉めました。


そのあと。
15年前に僕が実は大好きだった彼女と、
朝まで飲み明かすことが出来ました。
彼女と、僕の、昔を知る仲間たちと一緒に。

空は、明るくなっていました。


そう、

この仲間で飲んだ頃は、
空が明るくなってから
帰ったんだっけな。



その声は、今度はいつ聞けるかな。


その時にまた『神輿に乗って下さい』って
言ってもらえるように、
僕も頑張るよ。


うん。
神輿に乗るのも悪くないなと
思ったもの。

この空を見て。



おつかれさん。




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