2018/1/7

拍手お返事♪  

塔矢アキラ誕生祭の投稿作品をお読み下さって、ありがとうございます!
もうすぐ一か月が経とうとしてるんですねー、早い・・・

メッセージもありがとうございます〜〜嬉しい〜〜〜
お返事は↓に畳んでいます。

うちサイト恒例の乾杯写真をば(*'▽')

クリックすると元のサイズで表示します

で、でかっ!(笑)
スパークリングワインです、アキラの誕生日には二人でお祝いしたと思われ・・・

お祭り会場への戻りと、拙サイトのブログへは↓にリンクがありますので、どうぞ〜
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2017/12/15

アップしました〜  

アキラさん、お誕生日おめでとうございます!

・・・↓にも書きましたが、何度でも!(笑)
一日遅れて申し訳ありませんでしたが、お誕生日小説を投稿しています。
ただし、特殊設定ですので(パラレルではないが)注意書きをお読みになってから、お進みいただけると幸いです。
どうぞ宜しくお願いします。


お祭り会場へは↑からどうぞお帰り下さい。
今年も開催して下さった管理人様に、心よりの感謝を申し上げます!ありがとうございます!
そして一緒にお祝いして下さる皆様にも、ありがとうの気持ちを・・・

サイトブログへは、こちらからどうぞ〜
http://orange.ap.teacup.com/applet/yukarin/archive?ap_protect=pe3rtjlds3e
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2017/12/15

ご注意下さい!  

塔矢アキラ誕生祭16の投稿作品になります。

お誕生日はほとんど関係ない上に、サイトに掲載した小説の設定と、オリジナルキャラクターの青年を引き摺っております、すみません;;;
それでもOKという方は、どうぞお進み下さい。
尚、もとになった小説の一部を、更にこの↓の記事に載せていますので、そちらもご興味があれば。ヒカルとアキラと、オリキャラひろしとの出会い編です。







『待つ人』



「…先生。そろそろお支度をなさった方が…」

若い男は、控え目に声を掛けた。
夕暮れが迫る座敷の真ん中には、碁盤がひとつ。その前に座っているのは、和服を着た年配の男性が一人。先生と声を掛けられていた方の男性だ。
そして彼の対面には―――誰も、いない。

「ああ、待たせてすまない。今、行く」
「碁盤と座布団は片付けておきますね」

時折―――本当に時折、先生は何も並べていない碁盤の前に長い時間、座っていることがある。棋譜並べであるなら当然、そこには白と黒の碁石が入り乱れてる筈なのに。

先生は若者に「ありがとう」と言うようにうなづくと、静かに座を立った。それまで、時を止めたかのように動かなかったであろう、その場の空気が揺れた。

「あのっ…先生…」

若者は、不意に尋ねたくなった。普段はその師匠と同じく若い割には口数の多くない彼だが、今夜は何故かそうしたくなった。

「先生はそうやってお一人で、何も置かないまま碁盤を見下ろしてらっしゃる時がありますが…それは、どうして…」

声が震えている。どうしてこんなことを尋ねてしまったのかと、若者は後悔しているように身をすくめた。
先生は、若者の顔をじっと見詰めて来た。こんな風に先生から凝視されたのは、初めてのような気がする。若者は動けなくなった。

「一人ではないよ」
「…っ?」

そこまでだった。もう、それ以上何も語る必要はないと言わんばかりにきっぱりと背を向けて、先生は歩き出した。
若者はしばしその背中を見送った後、はっと我に返って碁盤を片付けようとして…
思わず、その盤面を、手のひらでそっと撫でた。
そこには、石はない。あるのは…あるのは、果たして何だろう?
先生の声はとても穏やかで、いつもと何ら変わりはなかった。不躾な問いを投げた自分を責めるでもなく、しかし、無視するでもなく。

「…っ、そうか…」

若者は、その碁盤が仄かに温かいような気がして、己の手の平を見た。

「相手は、いたんだな…石を置かないだけで、先生はちゃんと打っていたんだ…」

心がそのまま声になって口から滑り出た。理屈にあっていなくても、非現実的であっても、自分にとってはその考えが一番腑に落ちたのだ。
そして先生が昔、他の棋士と話している時に口にした言葉を思い出した。

『長い年月打っていると、不思議なことが起きるものだ』

―――不思議なこと。
一体、どんな不思議なことだろうと、その時はぼんやり思ったものだが、きっとこのことと関係があるんだろなと、漠然と想像した。
しかし、想像はそこまでだった。他人には見えない相手と打っていたとして、そのことが先生にとってどんな意味があるのか、どんな過去から繋がっているのか、所詮、今の自分にはわからないのだから。
余計なことは考えないで、先生の碁を学んでいくしかない。
そんな風に潔く切り替えられるのも自分の強みだと思うことにして、若者は碁盤と座布団を片付けると、先生の後を追った。














「…って感じのシーンなんですけどね!俺、もう、台本読んだ時からゾクゾクしちゃって〜」
「わっ!おい、ひろし!おめー、俺の方に酒、飛ばすな。行儀、わりいな」
「進藤にそれ言われたら、おしまいだよ」
「塔矢、てめえ…」
「すみません〜、俺、早くこの話をお二人したくてっ…ちゃんと、じかに…」

興奮しちゃってるんですよ、すみませんと、何度も謝りながら勢いあまって零した酒をおしぼりで拭っているのは、駆け出しの俳優のひろしだった。
いや、もう駆け出しというにはそれなりに役もついて、名前も世間に覚えられるつつある。現に、ヒカルとアキラに話していたドラマでは、その若者の役を演じているのだ。
趣味で囲碁を嗜むことがきっかけで囲碁番組のナビゲーターになり、こうして棋士の役まで射止めたのだから、大したものだとヒカルたちも感心していた。
棋士でない知り合いは珍しいヒカルとアキラだが、彼とはひょんなことから顔見知りになり、今では弟分のような存在だ。

「まあ、わかるぜ。ナビゲーターじゃなくて、ちゃんと役者の仕事として碁打ちになったんだもんな〜、おめでとう!」
「本当におめでとう。見るのが今から楽しみだよ」

ヒカルとアキラが、揃ってグラスを掲げる。つられてひろしも乾杯のポーズを取った。

「今回の名人役は俺の憧れの〇〇さんじゃなかったけど、××さんもいい味出してて〜、実は塔矢先生のファンで、参考にさせてもらったって言ってました!」
「へえ、塔矢先生をね…」

ヒカルがちらっとアキラを盗み見る。ひろしが『塔矢先生』と言う時は、アキラの父、塔矢行洋のことなのだ。
だが、アキラは表情も変えずに言った。

「そうだね、父もごくたま〜にだけど、そのドラマの棋士みたいに打つでもなく、ひとりでじっと碁盤の前に座ってるからね」
「えっ!」
「あ、それって塔矢先生じゃなくてもあるある。俺もうっかり碁盤の前で居眠りしたりとか…棋士あるある〜だよな」
「進藤なんてよだれで碁盤を汚したこともあったな」
「おい、それはバラすなよ!…お前だって寝落ちして碁盤におでこぶつけたこと、絶対にあるだろうがっ!」

アキラがしれっと言えば、ヒカルも負けじと応戦する。

「もう、お二人ってば〜!そういうことじゃなくて、真面目に話してくださいよ〜、塔矢先生もあるんですか?そんなこと?マジで?」

ヒカルもアキラも酒が入っているから、多少口が軽くなるのは致し方ない。その真ん中でひろしがアタフタするのを見るのもまた、年長の二人には楽しいのだ。

「うん…実はあるんだ、そういうことが。僕も父は一体、何をしているんだろうと子どもの頃から不思議に思ってね…ある時、思い切って聞いてみたら…」
「えっ…き、聞いたんですか?俺の役がしたみたいに?」

急にひろしの声が真剣になった。

「そう。聞いたんだ」
「おい、塔矢。焦らすな」
「うるさいな、君」

ヒカルまで急に神妙になるから、アキラが鬱陶しそうに眉を寄せた。
ひろしは先を聞きたくてうずうずしてるのだろう、二人のやりとりなど構わずに、アキラの方へと身を乗り出した。

「実は、父がじっとしている時は、空に浮かんでいる月と打っていたり、窓から入り込んだバッタと打っているらしい」
「…っ!?!?月?バッタ?えええええ…」
「そう。月の綺麗な夜には月と。時々は、庭に来るカエルなんかともね。父くらいの大物になると、人間以外の存在も打ちたいと寄って来るらしいんだ」

そこでアキラは、少しだけ口角をあげて微笑む。
ひろしは目をまん丸に見開き、口をパクパクさせた。

「おい、塔矢。お前が言うと真面目過ぎて混乱するから止せよ。冗談の似合わねー奴はこれだから」
「あっ…ああ、冗談ですよね…ああぁ、びっくりしたぁ…塔矢先生なら、そんなファンタジーもありかと…」
「ふっ、ふぁんたじ〜〜?」
「はははっ…悪かった。冗談だよ。ひろし」
「も〜、からかわないでくださいよぉ〜〜〜」

ほんとにお二人ってばこういう時は対局中とは全然違うから、どうしたらいいのか、俺、困っちゃいます〜…と。最後の方は、むしろ愉快そうだった。

「…でも、さっきのは冗談にしても、塔矢先生なら摩訶不思議なことも引き寄せそうですね。だって、囲碁の神様に愛されたようなお人でしょう?」

そう。実はひろしは、塔矢行洋の熱烈なファンだ。
きっかけは行洋が書いた自伝を読んだからなのだが、そこから波及して自伝が映像化されるのではないかと噂が立った時、それに関わりたいと熱望していた。
結局、映像化は実現していないのだが、何故だかヒカルとアキラの二人とひろし青年はこうして今も交流が続いている。
こういうのを「縁」というのだろうか。

「囲碁の神様ねぇ…お前もずいぶん、カッコイイこと言うじゃん?飲み足りねーかな?」
「あー、また進藤先生、俺を酔い潰そうとして〜、明日は稽古があるから今夜はほどほどにしたいんですって!今夜は若先生にお誕生日のお祝いをちょっとでも言いたくて、頑張って来たんすから…」
「稽古って、演技のかい?」

アキラが口を挟むと、ひろしは嬉しそうに答えた。

「殺陣(たて)です!この前、お二人に俺の舞台、褒めてもらったから、ますます殺陣、頑張ろうと思ってるんすよー」
「ああ、あれ!いいよな〜。上手い人の殺陣って体のキレが半端ねーし、スピードあるし、めっちゃ凄かった!」
「僕もあれには見入ってしまったな、思わず息を詰めてしまった」
「あ、若先生なら武道とか、似合いそうだなぁ…着物も袴も、サマになります!」
「そりゃコイツはガキの頃からそういう環境だから。でも、刀を握らせたら恐ろしいぜー」

ヒカルが揶揄すると、アキラもまた負けじと一刀両断してみせた。

「僕の刀は石だからね、どんな名刀よりも強い」

そこでまた、アキラは柔らかく微笑む。言葉と態度のギャップに、ヒカルもひろしも「参りました」と頭を下げる他なかった。




「―――なあ…さっきの話、マジ?」
「さっきのって…ああ、バッタね」

ヒカルが、隣にいるアキラを「コイツ!」と小突いた。既に、ひろしと別れて塔矢の家の前に着いた時のことだ。

「別にいいけど…」

言いたくないなら…と、あっさり引き下がったヒカルに対して、アキラはすぐに口調を変えた。

「父のことなら本当だよ。よく、僕には見えない誰かを待っている」
「そう…」

ヒカルが、どこかに痛みを抱えているかのような顔をして見せたのは、ほんの一瞬のこと。
だが、アキラがそれを見逃すはずもない。

「幸せそうだよ」
「…え?」
「進藤。誤解して欲しくないから言うが、父は決して、待っていることが辛そうではない」

むしろ、待ちたいと思える相手がいることは、幸福なんだろう。それだけの相手なのだから―――

「ありがとな、教えてくれて…先生のそういうとこ、すげえなって…」

俯いて囁くように言うヒカルの横で、アキラもまた、遠く中国にいる父を思い出しているのだろう。
だが。沈黙が下りたのは数秒のことで、玄関に入った途端、ヒカルはアキラを抱きしめて来た。

「っ、ちょっ…しんどっ…」
「誕生日、おめでと。何分か早いけど、言っちゃう…アキラ、おめでと…」
「もうっ…この酔っ払いが!」

ヒカルの腕の中でもがきながらも、アキラの声は既に緩めだ。この先、ヒカルのせいで自分の身に起きることは、ただただ自分を悦ばせるだけだと知っているから―――

「さっきの話だけど…お前の誕生日なのに、俺の方がプレゼントもらった気分。塔矢先生、今も…心の中では、待ってくれてるのかなって…なんか、嬉しい」
「うん…僕も、こんな日にその話が出来て嬉しいよ。ひろしのおかげだな」
「確かに!アイツの出るドラマ、見ないとな。きっと、いいシーンになってる…アイツが下手な芝居してなきゃ!」
「ははは…あの様子だと、演技も上手くいったんじゃないか?」
「ああ、もうひろしのことはいいからっ…こっちに集中しろって」

ヒカルは言うなり、アキラの唇を貪り始めた。
アルコールが混じる呼気を交換し合うだけでもクラクラするのに、更に強く吸われて息継ぎもままならない。酔いが回る。
それなのに、先に唇を離して「息、苦しっ…っは、はあ…」なんて言ったのはヒカルの方だ。

「酔っ払いのくせに、こんなところでがっつくからだっ…ばかっ…」
「ちぇー、今夜は寝かせないからな!誕生日プレゼントはこの俺だー!」
「やっぱり酔ってる…」

ベタな冗談を臆面もなく言うヒカルに、アキラは苦笑を禁じ得ない。
今年もヒカルのおかげで幸せな誕生日になることを確信しつつ、アキラは再び、ヒカルに身を寄せたのだった。







お読みいただき、ありがとうございましたm(__)m
ヒカルとアキラに絡む、若手舞台俳優・・・趣味丸出しのネタですみません・・・
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2017/12/15

誕生日小説のもとネタ〜  

投稿作品の、もとになった小説の一部です。
サイトのブログに載せて、今年の夏コミ発行の本にも再録しています。






塔矢行洋の自伝出版は、それから数か月を待ち、梅雨も明けて夏が始まる頃には書店に並んでいた。
現役引退から十年という節目でもあり、囲碁界はその出版を大いに盛り上げようとしていた。
実際、「十年も経っては日本では忘れ去られている」、或いは「日本の囲碁界を捨てたと批判されてもおかしくない」という行洋自身の謙遜など吹き飛ばすほど、その本は世間の話題をさらった。
ヒカルも、そして息子であるアキラの周囲も賑やかになった。
だがそれも、一時的なもの。猛暑も過ぎる頃には騒ぎも徐々に去り、涼やかな秋風にホッとし始めた頃にはすっかり落ち着いていた。
行洋本人が、棋院の思惑とは裏腹に、出版に関するイベントなど一切せず、さっさと中国へ戻ってしまったせいもあっただろう。
―――そんなある秋の日に、ヒカルとアキラに不思議な出会いが訪れる。



「おい! アンタ、そこでなにしてんの?」

塔矢邸の前にいた男が不審な動きをしていたことに気付いたのは、その日、アキラと約束していたヒカルだった。
ただの通りすがりではない、明らかに塔矢邸の方を気にして塀越しにでも覗けないかと、身を乗り出したりしていたのだ。

「ひゃっ…っ!」

ヒカルの声に飛び上がらんばかりに驚いたその男は―――見れば、まだ若い…ヒカルと同い年くらい…いや、もっと年下かもしれない―――素頓狂な声を上げて振り向いた。
そしてヒカルを認識したその目が、みるみるうちに大きく見開かれていく様子に、ヒカルの警戒心はほんの少しだけ薄れた。

「誰? なんか、君…俺のこと、知ってる顔してる」
「いやっ、そりゃ知ってますっ…進藤ヒカル本因坊…」
「…っ、マジ? 驚いた。君みたいな若い奴が俺のこと、知ってるんだ?」
「当り前ですよ」
「あ、そっかそっかー、ここが誰のうちかわかってるようなヤツは、当然俺のことも知ってるか。君も打つんだ?」

この家、のところでヒカルは塔矢家を差した。

「あのっ…」

最初は逃げ腰だったが、その若い男はヒカルに真正面から向き合うと、背筋を正した。

「すみません、勝手に押し掛けて。でも、外から見るだけで、決して不法行為に及ぼうとしていた訳ではありません!」

なんてよく通る、いい声だ。
ヒカルはその言葉遣いのしっかりしていること以上に、その声の発し方に驚いた。一度聴いたら忘れられなくなるような、印象に残る話し方だ。
何者だ、コイツ? やっぱり、どこかで会ったことがあるような気もする…と、ヒカルはまじまじと男を見詰めた。

「―――君、誰?」

ヒカルが完全に警戒を解いたことを素早く感じ取ったのだろう、その若い男は言った。

「俺、斉藤ひろしって言います。一応、俳優やってます。実は、囲碁も好きで…」
「はいゆうって…ああ、テレビとかでお芝居する人!」
「…ぁ、そうです、はい。どっちかって言うと、舞台中心の俳優なんで、顔はほとんど知られてないんですけど…」
「いや、俺、なんか君のこと、見たことある。テレビには出てないの?」
「あの…それはもしかしたら、テレビで見たんじゃなくて、棋院でかもしれません。俺、ここんとこ棋院にも何度か通ってて、進藤本因坊とすれ違ったこともあって…」
「ああん? そうなんだ!」

驚きの連続だ。
俳優だというのが本当だとして、確かにこの年齢なら「かけだし」もいいところだろう。棋院ですれ違った時、こんなところにしては妙に垢抜けたイケメンがいると、心の隅に残っていたのかもしれない。

「君、マジで囲碁ファンなの?」
「はいっ、それはほんとです! まだヘボ中のヘボですけど、祖父と打ってます!」
「おじいさんと?」

祖父…という言葉に、ヒカルは思わず反応した。そんな子どもはたくさんいるだろう、これまでも出会ったことはある。
それでもこの青年の口から「祖父と打つ」という言葉が出た途端、妙に気になりだした。

「あのさ、立ち話もなんだし、君がウソを言ってるようにも見えないから…ここ、入る?」
「ここって…え、っ、は?」

ヒカルは戸惑っているその斉藤の背中を半ば強引に押して、塔矢家の門をくぐった。

「うわーっ、ちょ、ちょっと待って下さい、俺、そんなっ…わっ!」
「いいじゃんいいじゃん、どうせ今は塔矢アキラしかいねーし。もし、君がなんか怪しいことでもしたら、すぐに警察呼ぶから」

まだ何か言いたそうにしていた青年も、いよいよアキラが玄関に出て来たら固まってしまった。

「進藤? どうしたんだ、声がしたが……そちらは?」
「ああ、お前のファン! 外、ウロウロしてたから引っ張って来た」
「あのっ、○○と申します! 決してあやしいものではありません! ただ、塔矢行洋先生がどんなところにお住まいかと、興味が湧いて来てしまっただけで…」
「…へ? ちょって待て。塔矢先生って、コイツの親父さんの方のファン?」
「ファンとかそんなっ、お、恐れ多い…」
「はははっ! 君って妙にじいさん臭いな、碁を教えてくれたおじいさんの影響?」
「進藤、話が全く見えないんだが、この方は君の知り合いか? それとも父のお客様なのか?」

とうとうアキラも我慢出来なくなったらしく、二人の会話に割って入った。

「ともかく! 今夜は塔矢と俺の二人だけだから、一緒に飲もうぜ! …あ、未成年じゃないだろ?」

斉藤がコクコク頷いたのを見ると、ヒカルはすぐにアキラに向かって「いいだろ?」と目配せした。



結局。
その珍客を招き入れることにアキラも同意した。せざるを得なかった。奇妙な夜になることは、その時点で確定だった。
ヒカルと打つ心積りだったアキラにしてみれば、貴重な時間を奪われたのだ。この穴埋めはきっちりしてもらおうと思いつつ、まずはお茶を用意する。
ヒカルは斉藤と名乗った青年が俳優だというので、その出演作品を検索して見ようとしていた。

「でも俺、さっきも言ったみたいに舞台が多いんで映像は…すみません、ほとんどなくて」
「え、でも、このCMは見たことあるぜ! …とと、これが君? ちゃんと顔、映ってるじゃーん!」
「なんか、恥ずかしいです。進藤本因坊にこんなの見られて…」
「進藤。彼が本当に俳優さんだというのはよくわかったから、本題に入らないか?」

お茶を運んできたアキラが、話に加わった。

「えっと…斉藤さん? あなたがここにいらしたのは、ただうちを見たかっただけでいいのかな?」
「おいおい、そんな咎めるように言うなよ、連れ込んだのは俺なんだから」
「別にそんなつもりはないが…じゃあ、君はどうして?」
「俺は彼が自分のじいさんに碁を教えてもらって打ち始めたって言うから、それが気に入ったんだよ。じゃあ何か? 俺が追い払えば良かったと? そりゃ、変なストーカー野郎だったらそうするけど、ピンと来たんだよ、悪いヤツじゃなさそうって」
「君は、そういう直観で物事を判断する自分自身に酔ってる節があるなぁ…」
「はあぁ?」

ヒカルとアキラの間に険悪な空気が流れ始めたと悟ったらしい斉藤は、慌てて間に入る。

「すみません! 俺、ただ塔矢先生のうちを見たかったって言いましたけど、ほんとのほんとは…もっと色々、思うところがありまして…」

その言葉に、ヒカルもアキラもはっとなって斉藤を見る。







こんな感じですが、全編は載せられないので^^;
この斎藤ひろし君が、↑に出て来るひろし君です。
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2017/12/14

アキラさん、おめでとう!!!  

アキラさん、お誕生日おめでとうございます!!

今年も誕生祭開催、ありがとうございます。
皆様と一緒にお祝い出来て、本当に嬉しいです((((oノ´3`)ノ



それなのに・・・

すみません〜〜、せっかくお越しくださったのに、どうやら日付を超えて翌朝くらいになりそうです〜〜〜〜
冬コミの入稿と重なって、厳しい状況に;;;が、頑張ります・・・
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2017/12/13

塔矢アキラ誕生祭  

塔矢アキラ誕生祭16、或いはサイトからお越しの皆様、ようこそ〜\(^o^)/
14日のうちにはお祝い小説をアップしようと思いますので、もうしばらくお待ちくださいませ!
今年も皆様とご一緒にお祝い出来ること、嬉しく思いますv




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2017/9/20

ハピバ♪ヒカル〜  

進藤ヒカル誕生祭13、開催おめでとうございます!
以下は、投稿先品になります。
今年も皆さんと一緒にお祝い出来て、とてもとても嬉しいです。











その日、進藤ヒカルは鼻息荒く、部屋に入って来た。見るからに、興奮していた。
元々、若い時からやんちゃで通っていたし、20代になっても年齢不詳の異端児的な見出しを付けられることが多い男だが、それも最近では、人から求められている役割―――いくつになっても棋士らしからぬトップ棋士―――を演じているかのように見えていた。
本当の進藤ヒカルは、もうすっかり大人だった。見た目とは裏腹に、心はとっくに大人になっていた。
彼と打つからこそ、僕にはそれがわかる。盤面を挟んで二人きり。ただ、二人だけの世界に降りてゆく。深く、深く。
だから僕には進藤ヒカルが表面にどんな鎧を被っていても、彼の本質をわかっていると思っていた。
それなのに―――今日の彼はいつもと違っていた。
荒れているというよりも、心の底から何かに対して好戦的な感情を溢れさせているようだった。

「どうした?君がそんな顔をするなんて・・・」

思わず、無視できずに聞いてしまった。こんな進藤ヒカルを見たのは、いつ以来だろう?

「あ、なに?わかる?わかっちゃう?ふふふ、ふ・・・」
「なんだ、今度は不気味な顔で、その笑い・・・変だぞ、君」
「変じゃねーよ!だって俺、今、めっちゃ憎たらしいヤツをこてんぱんにして来たから!」
「え?どこかで打って来たのか?」
「うん、スヨンのおじさんの碁会所に寄って来た。お前との約束まで、時間があったからさ」

スヨンとは韓国の棋士・洪スヨン君のことで、彼のおじさんが経営する碁会所は、十代の頃から進藤の隠れ家的な場所だった。

「それで、どうしてそんな・・・」
「それがそこにいたオッサンがさ、おかっぱがどうのこうのって言ってるから、絶対にお前のことバカにしてるんだと思って。スヨンのおじさんに聞いたら、やっぱアンチ塔矢らしくてさ〜」
「はあぁ・・・それは韓国の人から見たら、僕はライバルだしねぇ・・・」
「だからそのオッサンに勝負申し込んで、コテンパンにしてやったの!」
「ちょ・・・おい、待て。プロの君が?置き碁だろうけど、何子置かせたんだ?」
「いや、置かせただけでなくて、目隠し碁」
「えっ・・・ええ?目隠し碁って・・・そんな無茶な!?」

相手の棋力はわからないが、いくら進藤がタイトルホルダーとはいえ、置き碁の上に目隠し碁だなんて、有り得ない。
その「有り得ない」ことを実行するくらい・・・つまり、進藤は怒っていたということか?

「お前の碁に対していろいろ言うのはいいさ、棋士として碁を批判されるのは当たり前のことだし、好き嫌いなんて誰だってあるじゃん。―――でも」

そこで彼は、呆れてぽかんとしている僕を指さして言ったのだ。

「おかっぱとか見た目のことを引っ張り出してバカにするのは、どうにも癪に障るんだよな。碁に関係ねーじゃん、おかっぱで塔矢がてめえに迷惑かけたのかよって」

だから思いっきり叩きのめしてやった、と。僕に向けていた指、今度はパチン!と鳴らして、ポーズを決める。

「なにをカッコつけてるんだか・・・全く・・・相手もさぞ、気分を害したろう。いいのか、洪君のおじさんに迷惑をかけていないか」
「それは平気。実はそのオッサン、普段から嫌われ者らしいから、俺が勝ってもむしろ碁会所中が盛り上がったくらいでさ〜」
「なるほど」
「いいじゃん、べっつに。俺がそうしたかったの。久しぶりに燃えた〜」
「今、思い出したけど」
「ん?」
「君さ、もう31歳だよね?今日から31歳。これから、そのお祝いを言おうと思っていたところだったんだけど、まるで小学生みたいなことするね?本当に31歳か?」

そう・・・今日は進藤ヒカルの31歳の誕生日だ。

僕が意地悪な言い方になったのは、こっちの方にも照れというものがあったからだ。こんなにストレートに自分を擁護されては、こそばゆくて仕方がない。
ところが進藤は反撃するどころかビックリまなこになって、みるみるうちに頬を染めた。
さっきまでのやんちゃ坊主のしてやったり顔とは、まるで正反対。こっちの方が戸惑ってしまう。

「いっ、いいじゃんかっ・・・どうせ俺はいくつになっても、お子様だよ!だって31歳でも頭に来る時は、頭に来るんだよ!・・・お前のことなんだからっ・・・」

それだけ言い放つと、進藤は碁盤の前にドッカと座り込み、荒っぽく碁笥を掴んだ。
僕はおめでとうを言うタイミングを見事に外して、どうしようかと内心ひどく慌てたけれど、目の前の盤と碁笥を見たら・・・自然に言葉が出た。

「その対局、並べられるか?面白そうだ」
「・・・あ、ああ、うん、大体は・・・」
「僕も―――」

対局の準備を整えながら、静かに言った。

「―――何歳になっても、君の名誉のために戦おうとする、そんな『ガキ』でありたいよ。31歳だろうが・・・40歳、50歳になろうが、ね」

だからありがとう・・・と。言い終えないうちに、温かい手が僕の頬に伸びて来た。
僕はその手を取って、握り締める。

「何だか、僕の方が先にプレゼントをもらった気分で申し訳ないが・・・誕生日、おめでとう」
「うん、サンキュ・・・」
「今年もお祝い出来て嬉しいよ。一番最初におめでとうと言うべきだったのに・・・悪かった」
「や、それは俺も悪い。こんな風に、抑えないで爆発するのが許されていたっつーのも、久しぶりだったからか、つい・・・」
「おめでとう。そんな31歳が大好きだよ」

どちらからともなく指を絡ませ合い、やがてそれはゆっくりと解けていった。
次の瞬間には、もう、僕らの手は棋士のそれとなり、指先は慣れた形で碁石を掴む。その動作は呼吸をするのと同じくらい、自然に、無意識に、繰り返されていくのだ。
そして。
今は碁石を挟むその指が、数時間後には互いの肌の上を特別な熱をもって流離うこともまた、僕らにはよくわかっていた。

誰よりも愛しいこの人にとって、最高に幸せな誕生日の夜にしたいと、僕は心から思うのだった―――














主催様、お忙しい中にも開催してくださり、本当にありがとうございます。心からの感謝を!

お祭り会場へは、ここからお戻りください。
http://takumi.o.oo7.jp/ring/hikarufesta.html


サイトブログには、ここからどうぞ。
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2017/9/19

ヒカルお誕生日おめでとう!  

進藤ヒカル誕生祭12に投稿する小説は、20日のうちに(日付が変わらないうちに!)ここにアップします。
今年も皆さんでお祝い出来ること、本当に嬉しいです。主催さま、ありがとうございます。

写真は、この夏、六本木で開催された少年ジャンプ50周年記念展のポスターから。
壁面にドドーンと掲示されていましたが、長いジャンプの歴史の中で燦然と輝くあまたの主人公たち・・・その一人にヒカルもいたことが、幸せでした。

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2016/12/21

ありがとうございました!  

誕生祭が始まってから、丁度一週間!アキラ、まだまだおめでとう〜(笑)
お祭り会場からお越し下さった方も、拙サイトからの方も、ありがとうございますv
投稿作品と会場へ戻るバナーなどは、↓の記事にありますので、どうぞ〜

そして拍手メッセのお返事、畳みますね。ありがとうございます、とっても嬉しかったです(^^)
・・・の前に、うちのお誕生日部屋恒例(笑)乾杯グラスの写真も。

クリックすると元のサイズで表示します
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2016/12/14

アキラさん、お誕生日おめでとう!!!  

アキラさん、30歳のお誕生日おめでとう!!

塔矢アキラ誕生祭15会場からお越しの皆様、いらっしゃいませ〜&ありがとうございます〜
今年も皆様と一緒にお祝い出来て、とても嬉しいです。
投稿作品はひとつ前↓の記事にありますので、がっつりデキてるヒカアキで宜しければどうぞ。
作品の中には15という数字を入れていますが、これは主催様へのささやか〜な感謝の気持ちです。もう15回も主催して下さっていることに、心からの感謝とねぎらいを!本当にありがとうございます(^^)
会場へは↓のバナーから戻れます。



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