なぜか季節はずれの、nemurinnさんが、かつて住んでいたK町の桜。そう、あの踏切を渡ったあたり。
いわゆる憑依体質をもって生まれてくる人がいる。
例えば、霊などに取り憑かれやすい、呼び込みやすい体質
というか。僕の場合、そんな体質では勿論ないし
例えがちょっと変かもしれないけれど
どういう訳か偶然の出会いが、かなり多い。
nemurinnさんのブログ「踏切」で思い出したことがあるので
ちょっと書いてみたい。(またかよ、おめえの話は
なげえんだよ)と、言わないで。ね。
僕の以前に書いたブログの中で「桃源郷」の話があった。
お勤めしていた頃、職場の友だちでいろんなとこ行ったという
あの話。今回も同じメンバーだった。
僕らの山歩きは比較的近場が多かった。
前回行った大菩薩峠はけっこうキビシかったので
今回はいつも行っている、楽なところにしよう、という
ことで、伊豆急に乗った。
その日(12月25日)も朝10時過ぎに伊豆急を大仁で降りて
ぶらぶらと発端丈山(ほったんじょさん)に向かった。
発端丈は高さ400mちょっとの山で、垂直に近い岩場があり
既に何人かの人が取り付いているのが見える。
高い山ではないが山頂からの眺めは、一応山に登った
という気分で、清々しい。
三時間ほどで下山して、いよいよ今宵の宿へ。
大仁駅を畑の中を30分ほど行ったところに、隠れ里
めいた、G荘がありそこが僕らの定宿である。
たいそうな宿ではないが、温泉がなかなか良い。
二階の大浴場から真下の林間の中に露天風呂が見える。
この露天風呂は混浴で、大浴場の男風呂の窓から
ご婦人たちが騒ぎながら入浴しているのが
見えることがある。(しょうがないな〜男は)。
大浴場で汗を流し、どっさり買い込んできたビール・酒
を飲み始める。低い山とはいえ、山歩きの後の酒は
美味いし、よく効く。
さて露天風呂でも行ってくるか、ということになって
まず、僕が先鋒をつとめる。雨降りのときに
傘をさしてこの露天風呂に入るにが好きだった。
なんて思いながら一人で入っていると
急に騒がしくなって三人のご婦人が来た。
彼女たちは誰も入っていない、と
思ったに違いない。さっさと脱いで来て
僕を発見した、が僕は一人なので
気後れしなかったと見え、「すみません〜
いいでしょうか〜」といって入ってきた。
僕はすっかり出遅れてしまって、ちょっと
慌てた。彼女たちは若くはないとは言え
いづれも成熟した、まだまだの女性ばかり。
こっちも似たりよったり、で
黙っているのも気詰まりなので、そこは
なんとなく、当たり障りのない話を
始めた。
なにしろ充分にお酒は入っているし、先方も
少しは入っているみたいなので、意外に
盛り上がった。楽しい人たちなのだ。
お互い旅の空という気分があるし、第一裸なのだ。
そのうちに僕の仲間の三人が来て、この
状況に大喜び。そんなに大きくない露天風呂も
きちきちの満員になった。
三人の中の特に話の巧い、人好きのする
Sが加わってから、大にぎわいになった。
彼女たちも全く臆するところなく
たまたまクリスマスだったので、「聖夜」の
大合唱になり、随分長いこと風呂に居た。
当然「どこからきたんですか」「東京」「あら私たちも」
という話になり、さらに「東京のどこ?」「世田谷」
「ええっ、そうですか私たちも」ということに
なってしまい、ええい!ここまで来たら
「世田谷のどこ?」「K町です」という次第になって。
最終的に仲間のWとご婦人がたのひとりの
子ども同士が、同じ中学の同級というところまで来た。
いや〜旅の恥はかき捨てで、けっこう無責任に
いろんなこと喋ってきたけど、ここまで近いとちょっとな〜
と、この後良からぬ作戦を立てていたSなどは、しきりに
残念がった。翌朝、彼女たちの一人のK町でお琴の
先生をしているというMさんから、紙片を渡された。
電話番号が書いてあり、東京に帰ってから
何回かK町でカラオケにいった。
参考までに、G荘の露天風呂は、その後
混浴ではなくなった。

0