時代はアンプラグド。(それにしてもエリックはこれでイイ時代築きましたよね。)この当時アコースティックブルースバンドを組んでいた私の憧れの一品。しかし昨今のM社の物を試奏するもどうもピンと来ず探していたある日、古書店で¥100の約一年前のギターMジンをパラパラとめくっていると、なんとO茶水のM地楽器店広告に
「稀少000−28Lefty!」とあります。嗚呼弾いてみたい・・・と思っても何せ一年前の広告。
「売れずにある訳ないでしょう・・そもそも」と思いつつ、期待せずにTelをすると・・何とこれがあると言うのです。
早速試奏のみでもと考え翌日いそいそと出掛けて行きました。気分は初デートのようにドキドキしていました。店の方は最初訝しげでいらしたのですが、試奏中は放っておいて下さり心おきなく弾けました。良く売れずにありましたね・・・と伺うと、
「実はお客様で3人目で、お一人は九州からいらしたんですが最後の最後で諦めたようで。安いものじゃぁありませんからね。お客様はラッキーですよ。何せ中々売れないので10万は下げたんですから。先ほどから聴いていると、このギターはお客様にぜひ弾いて頂きたいとそう思うんです」などと心くすぐるお声賭け。実はNamShowで見つけ買い付けた方が持ち込んだものという事も分かりました。
当時の生産ラインにLeftyはナイので、個人の特注品でしょうね・・というのも頷けます。
小一時間試奏すると何か音痴・・・しかし「ほとんど入手困難だよ」と友人からも聞いていたので「このままでは使えず手を入れるのでお安くして!」と懇願し値切っての即日購入でした。ひじょうに数の少ないものですので、代わりがないということで友人に相談し、この方しか居ない!という名医に何の面識もなくTELをして診て頂くことに。大胆不敵な私に
「これは余程のこと」と呆れつつもやはり珍しいモノを見たいという心理からお受けしましたハハハ・・とは後の今井氏の弁。
それにしてもギターのこととなると我が子の病いとなんら変わらず大胆な行動に出られるものと我ながら少々呆れます。因みに
今井雅春氏は数あるリペアー氏の中でも、取り分けこの000トリプル・オーという楽器に造詣が深くMartinBookにも必ずお名前が登場しますので、たいへんな方なのでした。それは後ほど知るのです・・恥かしい。
Dr今井はこのギターの問題点を淡々と語り、試奏中に気になっていた「音程の甘さ」これはこの時期のMartin社の特徴だそうで要は押弦するとシャープ気味なんですね。(あちらの方はこのほうが気にならないらしいです)
続けます。Dr今井は問題を語り終えると、一呼吸置き私の顔を正視して大手術をお勧めになりましたので、この時ばかりはさすがの私も愛子の病い告知を受ける親の如くうな垂れてしまいました。・・がDrの言葉の迫力には負けました。
「
必ずや今の音より数段良い音になることを保障します。しかしLeftyなもので私が仕上がりに弾く事が出来ないのが、少々気がかりですが」
Dr今井との始めての試みで、仕上げ時は私が試奏しながらという事になりました。
手術・入院は2度に渡り、フレット打ち換えは勿論の事、サドル・ブリッジの作り直しに加え、トラスも勿論いじっています。あっ!ペグも変えました。という事でオリジナルにこだわるコレクターの方からは張り扇ものでしょうが
、「楽器は道具・・」の私には何をこれしき、案の定Drのおっしゃるとおり000−28は今でも涼やかな音を奏でております。勿論アコギはこれ1本!と思える程の信頼度は言うまでもなく。
「・・・そうでしょう、そうでしょう、だって言ったでしょう?
ちゃんと手を入れれば100年経っても変わらぬ音ですよぉ〜わははは」・・
う〜〜ん、名医は偉大です。
これ以来、道具の点検はプロに!が私のモットーとなったのは言うまでもない事です。
入院・手術費?う〜ん思い出せないなぁ(ホンとに?)有名楽器メーカーさん?楽器手術保険などの付加事業は考えてらっしゃいませんか?(笑)今回はこれまで〜、次回お楽しみに!
追記:ギター工房の棚にはMartinのBlueCaseやらGibonCaseやらが並び其処にはN渕剛さんE藤賢司さんS崎さんのお名前が・・・その中の玲ちえるの名前は、一際ひっそりと目立って(笑)見えました、はい。
おまけ:Dr今井の作った!サドル↑

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