奇跡って、起きるから奇跡って言うんですよ、
っていうセリフがあったっけなあ…。
本日は土曜日。珍しく仕事も休み。
もともとの予定では、セレッソ大阪のアウェイ、
アビスパ福岡戦を観戦しつつ、MSKくんに
会いに行こうと思っていました。
諸事情によりいけなくなってしまいましたが…。
この試合を生で見れたことで報われました。
予選リーグでドイツを下したクロアチアと、
初戦ポルトガルに完敗するも、地元スイス、
そしてチェコに奇跡的な逆転勝ちを決めたトルコ。
特にチェコ戦では0−2から、世界でも有数のGK
ツェフがファンブルするという異常な強運から、
大逆転勝ち。
Miracle Turkeyっぷりを世界に印象付けました。
今日の試合は、私はどちらサイドでもなく、
久しぶりにフィフティ−フィフティな視点で
見させてもらいました。
サポーターも熱い両チーム。
国歌にブーイングが聞こえるなど、久々に
殺伐感のある戦いでした。
チームの完成度はクロアチアが上。
試合を見ても、穴を感じません。
前線からのプレスも機能的で、攻撃では
スルナがサイドから運動量豊富に上下し、
1トップオリッチは非常に強く前線で起点。
トップ下クラニチャールが動いて出来た
そのスペースを、注目の若手モドリッチが
突く! という形が見られました。
モドリッチは確かにすばらしいプレイヤーです。
初めて見ましたが、ありがちなファンタジスタ
ではなく、飛び出しなど走ることをいとわず、
見かけによらず当たりも強く、そして技術が
すぐれ、クロスの精度が図抜けていました。
前半のクロアチアのチャンスも、モドリッチが
前線のスペースに飛び出し、ひとつのドリブルで
完全にマークから外れて高精度クロス。
オリッチが合わせるもポスト!
跳ね返りをクラニチャールがヘッドも枠上!
かたやトルコ。
GKが退場し本日はリュシュトゥがスタメン。
ちょっと危なっかしいイメージがあるGK。
トルコというチーム自体も、まとまりとしては
クロアチアに比べるといま一つな印象ですが、
ちょっとでも油断するとものすごい力を発揮。
それが予選リーグの奇跡を呼んだのでしょう。
前半の序盤はトルコのほうがいい動きでした。
ハミト・アルティントップが今日は中盤。
非常に運動量が多く、ミドルシュートで
相手を脅かしていました。
試合は落ち着くような落ち着かないような
不思議な感覚です。
解説によると現地は非常に暑いそうです。
そこらへん調整しながら戦っていたのかも
しれませんね。
後半はクロアチアがペースをつかむ。
オリッチが一瞬の隙を狙いチャンスを生んだり、
スルナのFKをリュシュトゥがファインセーブ。
ミスなくしっかりとした攻めを続けます。
トルコは相変わらず危なっかしい印象。
交代采配も、それに輪をかける。
名将テリム監督、守備的MFを下げて、
FWのセミフを投入。トルコの得点王。
ノーガードの打ち合いを望むかのようです。
クロアチアは、クラニチャールを下げて、
ややFW寄りのぺトリッチを投入。
バランスを崩さない采配です。
若いですが、ビリッチ監督は堅実ですね。
点を決めた時は選手と同じように喜ぶ、
非常に熱いところがありますが。
90分を終えて0−0。
延長戦に突入です。
クロアチアはついにクラスニッチ投入。
第3戦でも点を決めた選手を入れ、勝ちに
きました。
しかしこの采配は流れを生まなかった。
延長戦はトルコのペース。
トゥンジャイのミドルシュートや、
セミフの思い切ったシュートなど、
トルコの攻撃に勢いを感じました。
さすがは危険なチームです。
しかし、その危険さが裏目に出たか…。
危なっかしかったGKリュシュトゥが、
左サイドでピンチに飛び出したところ、
ボールを拾い切れずにモドリッチに拾われ
クロスの先にはクラスニッチ!
その時、時計の針は延長後半14分。
119分、残り1分での先制点。
もう誰もがクロアチアの勝利と思ったでしょう。
トルコはここにきてエースのニハトがハムストに
違和感を感じたか、交代してしまう。
ロスタイム含め残り2〜3分。
ラストプレイはGKリュシュトゥのゴールキック。
競り合ってこぼれたところをセミフがシュート!
素晴らしいコースに決まり、奇跡再び!
1−1同点で、PK戦へ突入。
こうなると流れはトルコでしょう。
勝ったと思ったクロアチアと、負けたはずだった
トルコとではメンタル面で差があったことでしょう。
トルコは3人全てが問題なく決めたものの、
クロアチアはモドリッチなど3人が外し、
トルコが大逆転で準決勝進出。
ユーゴ系のチームってPKは苦手ですね…。
ミラクル・ターキーの次の相手はドイツ。
ドイツのポルトガル戦での勝ちっぷりが良く、
下馬評ではドイツ有利は間違いないでしょう。
しかし…こうも奇跡を見せられると、トルコは
何かやらかしてくれるんじゃないかと期待が
持てます。
トーナメント戦では、優勝候補に交じって
1チームはダークホースがいるもんですが、
それがトルコです。
準決勝、注目しましょう!
今年のユーロは大当たりです。
見る試合ほとんど面白いです。
特にトルコのようなバランスを崩してまで
攻撃する姿勢のチームは大好きです。
勝つために守備バランスを整えて、ミスなく
戦うチームは強いですが、つまらない。
攻撃的なチームができるだけ残ってほしい。
スポーツは、楽しくなくっちゃね。
<追伸>
この試合の素晴らしさを演出したのは、主審。
名前を失念しましたが、イタリアの名審判だそうで。
殺伐としたサポーター熱の中の試合、バランスの
良い、説得力のある、「空気を読んだ」良いジャッジ。
ラストプレイ…厳密にいえばホイッスルが吹かれ、
クロアチアの勝利で終わってたかもしれません。
しかし最後の最後、トルコのゴールキックを
させてくれたのは主審の配慮だと思います。
ラグビーのインジュアリータイムような感覚で、
最後に攻撃が失敗したら終了だぞ、ってね。
そして奇跡。
ぜひJ2で笛を吹いてくれ!