2017/1/2

しまざき とうそん  

初恋

まだあげ初(そ)めし

前髪(まへがみ)の

林檎(りんご)のもとに見えしとき

前にさしたる花櫛(はなぐし)の

花ある君と思ひけり

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

作者
島崎 藤村(しまざき とうそん)
1872年(明治5年2月17日)〜
1943年(昭和18年)
岐阜県生まれ

作品
いつも君と会う約束を
している林檎の木に行ってみると、

髪を結い上げたばかりの
君の姿が見えた。昨日までとは
見違えるような大人になった君は、
前髪に花櫛を挿していた 

僕は君の髪に
花が咲いたように思うほどだった。

着物の袖から、まぶしいくらい
白い手を差し伸べて
君は林檎をくれたね。

僕はその林檎を
君の身代わりのように
大切に思って、林檎に
恋をしたのが恋の始まりだった。
       




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