新年最初のお酒はこれにしました。
シャルトリューズ ヴェール(CHARTREUSE VERTE) 700mL 55%vol
正規輸入品はサントリーですが、今回は並行輸入品にしました。裏ラベルが違うだけで中身は同じです。シャルトリューズは「リキュールの女王」と称されています。
シャルトリューズは大きく分けてヴェール(緑)とジョーヌ(黄色)があります。その他にもいくつか種類がありますが、このヴェールとジョーヌが入手しやすいですね。「リキュールの女王」と言われるだけあってたいていのBARには置いてあるはずです。カクテルのベースになりますから。
このシャルトリューズ、フランスのシャルトリューズ修道院で1767年より造られている薬草系リキュールです。もともとは不老不死の霊薬として造られました(エリクサーと言います)。
使われている薬草は130種類、ヴェールはよりスパイシーで度数55%、ジョーヌは蜂蜜を添加し度数40度になっています。ブランデーをベースとして5回浸漬、4回蒸留を行っています。現在は民間企業に委託されていますが、その製法はシャルトリューズ修道院の3人のみ伝承され門外不出となっており、詳しい製法は分かりません。
日本でも明治時代には薬として輸入されていました。薬用養命酒の強化版みたいなもんです。
で、このシャルトリューズ ヴェールを御屠蘇として頂きました。
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余談ですが、なんで修道院で不老不死の薬を造るのか?という疑問があります。キリスト教では不老不死は神に反することなんですけどね。
理由はいくつか考えられますが、まずは収益のこと。修道院は寄付だけじゃやっていけません。ですので、何かを生産して売って儲けないといけない。で、何を作るのか?っていう問題が生じます。
キリスト教、神の子イエスは「パンは私の肉体であり、ワインは私の血である。」と言いました。パンは生きていくために作らないといけないので誰でも作ります。ワインは?
ワインは教会・修道院の専売特許なんです。もちろん、パンを発酵させてビールも造れますが、これも専売特許です。当然、ワインを蒸留したブランデーも血と言えます。でも、酒ばかり修道院が売るわけにはいきません。人々が堕落してしまうから。アルコールによる害悪も分かっています。そこで、ワインに薬草を浸して薬として売り始めました。もちろん、専売特許。で、ブランデーの製法が錬金術師によって伝わると、今度はブランデーに薬草を浸して薬としました。高濃度のアルコールの方が薬草のエキスが抽出されやすいのです。そして、これももちろん専売特許。
教会・修道院の独占状態です。これで収益は確保できました。さらによりよい薬を作って売れればさらに儲けられます。これで修道院は安泰です。
そして不老不死。これは神に対抗するというか反しています。が、この1700年代はヨーロッパで錬金術が大ブームだったんです。錬金術の目的はただ一つ。「神になること」だったんです。不老不死もその一つです。金を造るというのはあくまでの過程のことで、最終目的は物質を作り変えることを完成し、神を製作することです。
で、修道院。人間が神になるというのは最大のタブー。でも、宗派がいろいろあって当然考え方も違ってくる。人間が神になる、神と同等の存在になって神に会いに行くという考えもあるし、不老不死となり永遠に神について探求し真理を求めるという考えも出てきます。修道士なら真理を求めたくなる(というかそれがテーマ)。だから、不老不死の妙薬(エリクサー)を造ったというわけです。当時の国王ですら不老不死を求めたくらいですから。
さらに余談。
ブランデーは英語読みで、フランスに逆輸入された言葉。
フランス語ではワインを蒸留した蒸留酒をオー・ド・ヴィ・ド・ヴァン(Eau-de-Vie-de-Vin)と言い、VINはワインのこと。オー・ド・ヴィは「生命の水」の意味です。「生命の水」は錬金術師が醸造酒を蒸留して造った蒸留酒(アクアヴィテと言います)のことを指しています。スコットランドのウイスキーもポーランド・ロシアのウォッカもフランスのブランデーもノルウェーのアクアヴィットもすべてこの「生命の水:アクアヴィテ」が語源となっています。