
長女が歌舞伎の早替りを見たいというので、1月7日に歌舞伎を見に行きました。劇場は浅草の墨田公園に設けた中村座という仮設劇場。江戸時代の劇場を模した劇場で、靴を脱いで劇場内に入ります。前から10列目までは座椅子。11列目からは鉄骨にクッションを置いた椅子。ちょっと、椅子と椅子の間隔が狭いけど、仮設の割には良くできていました。
演目はお染七役。七之助がお染、久松・お光・土手のお六・芸者小糸・奥女中竹川・後家貞昌を早替りで演じます。お祖父様のシカンさんに見えることもあり、玉三郎さんに見えることもあり、なかなかの熱演でした。
劇場が浅草ということもあり、長女は神谷バーに寄りたいと言います。私は蕁麻疹のためにお酒が飲めませんが、神谷バーに寄ることにしました。
私がお手洗いに立っている間に相席になった方が娘に話しかけて来ました。相席になったのは、60代の男性とフランス人と結婚しているという若いご婦人。
このフランス人と結婚しているというご婦人との話が面白かった…
「ヨーロッパの言葉は女性名詞、男性名詞などがあり、活用も複雑で難しくありませんか? それから比べると英語は単純な言語に感じますが…」という私の質問に、「英語は最初は簡単なんだけど、ある程度いくとグンと難しくなるところがあるんです。でもヨーロッパの言語は最初は複雑だけど、それほど難しくなることがないんですネ。最初の複雑さに耐えられれば、英語より楽だと思いますヨ」
話は外国人の日本の認識についての話題にもなりました。
「外国人に日本の印象を訊ねると、殿様や金屏風のような昔のイメージか、ロボット、空飛ぶ車のようなテクノロジー的な未来のイメージを持っている人が多いようです。今の本当の日本のイメージというのが無いように感じます。アニメファンという人もいますが、アニメはバーチャルな世界ですよネ。現実の日本という感じではないですネ。」と彼女。
「外国に居ると、自分は日本人だということを強く感じますよネ」という私に
「そうですネ。いつも感じています。日本人の印象は良いようで、いつもニコニコしていて、約束はきちんと守るし、中国人や韓国人とは違うわネ。私も日本人になりたいわという人もいました。私は日本の歴史・文化などにも誇りを持っていますから、やはり日本人で良かったと思います。でも、大震災以来、日本や日本人のイメージは悪くなりましたネ。原発事故の時、国が安全だ、安心だと言っていながら、後からどんどん悪い情報が出てきたじゃないですか。それ以来、日本は偉そうなことを言っても中国や北朝鮮と同じじゃない、という感じで、それまで日本人は憧れだったのに私が『日本人です』と言うと、とたんに冷たい視線に変わることが多くなりました」
長女も日本語を客観的に勉強していますし、短いながら外国(中国ですが)で暮らしたこともあります。
連絡先を交換したわけでもなく、もう会うこともないでしょうが、グローバルな視点で話ができて、とても楽しい時間を持つことができました。

☝フランスの街並み

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