2006/12/26
以前の映画日記に書き込みしてくださった“セイントさん”からお奨めいただいた小説、
荻原 浩著『噂』を完読した。
おもしろかった。★★★★★に限りなく近い面白度です。わたしにとっては・・・。
でも・・・・・・・。
荻原氏といえば、渡辺謙主演映画『明日の記憶』の原作者でご存知の方も多いと思います。
どれどれと何の予備知識もなく読み進んでみて数ページ、ようやく推理小説だと知りました。今はミステリーというのか?
ポコポコ読み進み、なるほどなるほどこいつが犯人だったんだ〜。
だが、しかし! ・・・つづく
セイントさんからの紹介文です。
>映画「明日の記憶」の原作者である、荻原浩の小説「噂」をご存知でしょうか。
>よくミステリ小説の帯文句に、”最後の一行で驚愕の結末!”なんてのが
>ありますが、大抵は大したオチじゃなかったり、予測できるものが多いのですが、
>これは本当に最後の一行(というよりワンフレーズ)で、驚かされました。
>全体のストーリー自体は、B級ホラーサスペンスといった内容で、特筆すべき
>ものではないのですが、絶妙の伏線と登場人物のキャラクター造形が抜群で、
>ぐんぐん読ませます。んで、結末がイマイチだなーと思ったところ、最後の最後に
>前述のオチがあり、結構驚きます。
>作品のタイトルにインパクトがなく(ついでに作者のペンネームにも)、
>あまり期待しなかったのですが、思わぬ拾いもんでした。
>新潮文庫で発売中ですので、興味がありましたら、ぜひ、オススメです。
ガガ〜〜〜ン!ショック!驚きました。
何度も何度も、最終章を読み返しました。んんん〜〜ん、ショック!
最後の1行は『毒』です。
たぶん、作者はこの1行のためだけにこの小説を書いたんだろうと想像します。
こんなに毒めいた小説には、なかなかお目にかかれないなぁ〜。
『地下鉄に乗って』も毒が隠されていて、読後感がスッキリしなかったのだけれど
この本も、読後感スッキリしないトップ2でした。
読後感がスッキリしない割には、とても印象的な、何度でも読みたい作品でした。
でも正直言うと、中年作家が女子高生言葉を書くのはとても嫌悪感を感じるのです。
セイントさんのおっしゃっている登場人物のキャラクター造形は群を抜いているのかもしれないけれど、とても無理を感じてしまうのです。
作者の観察力を鋭いのはわかるのし、それを文章にする力もおありなのはわかるけれど、何十年後まで読まれるような作品にしてほしかったな、と感じました。
まぁ所詮エンターテイメントだよと反論されるのでしょうか。
そしてわたしはこの『毒』の怒りをどこにもっていけばいいのでしょう。
その答えは図書館にあります。
この年末は、ミステリー三昧になりそうです。
コメントは新しいものから表示されます。
コメント本文中とURL欄にURLを記入すると、自動的にリンクされます。
投稿者:セイント
いやあ、「噂」にいろいろな意味でインパクトをうけていただいて、紹介者としては結構うれしいです。荻原浩はもともと「なかよし小鳩組」という広告代理店を舞台にした、ユーモア小説でデビューした作家で、「噂」とは作風が全然違います。その他かの「明日の記憶」はヒューマンな作品だし、座敷童をテーマにした作品ありと、よく言えば多才、悪く言えばつかみ所のない作家です。でも「噂」での中年刑事と女性刑事とのやりとりで覗えるように、基本的には温かみのある文体の作家だと思っています。「噂」はSさんのおっしゃるとおり最後の一行を思いついたので、サスペンスにしたと思われますので、後味の悪いものになったんでしょう。文庫になった近作では「メリーゴーランド」(しかし作品タイトルになんのひねりもない作家だな)が、「県庁の星」のテイストがある役人奮闘ものといった味わいで、「さわやか苦い」といった印象の作品で、面白かったです。また、「毒」のあるミステリでは、いまやベストセラー作家になった東野圭吾の「悪意」が、彼にしてみれば地味な小品ですが、文字通り犯人の悪意に震撼とする作品で、オススメです。
投稿者:Ciel S
みなさん、こんにちは。
この年の瀬、雨の札幌であります。
さらっと流すと、なんでもない言葉ではありますが、今は冬であります。
ざくざくして歩けやしないって感じです。
ゴム長が必要です。
犬にSORAは、今日は散歩が中止でふてて寝ています。
でもふて腐れてなくても、寝ている時間なんですケド・・・。
投稿者:Cの妹
その作者の本は読んだことがありませんが、先日、映画『明日の記憶』を観ました。この季節にはちょっと暗く、重く、悲しい映画でしたが、あんなに泣いた映画は久しぶりで、思い深いものがありました。記憶が無くなっていくアルツハイマーという病気と人間関係、家族のことを考えさせられました。春になって、暖かな季節になったら観てみてください。オススメです。