第80回社会保障審議会介護給付費分科会の議事録が掲載されていましたので、小規模多機能型居宅介護部分のみ転写します。
詳しくはこちらを
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001swyc.html
○大森分科会長 それでは、そろそろ再開をさせていただきます。よろしくお願いします。
○宇都宮老人保健課長 それでは、資料2をごらんいただきたいと思います。複合型サービスの基準・報酬についてということでございます。
2ページをお開きください。このサービスは先ほど御議論いただきました定期巡回・随時対応型と同様、今回の法改正で新たに創設されたサービスということでございます。
看護と介護の一体的な提供によって医療ニーズの高い要介護者への支援の充実を図るということでございまして、そちらに書いてございますように、従来の小規模多機能の介護のサービスに加えて、必要に応じて訪問看護を提供できるような仕組みにする。それから、サービスの一元管理によって利用者のニーズに応じた柔軟なサービス提供、柔軟な人員配置が可能という利点があるということであります。
3ページは見直しに関する意見。
4ページは第74回の分科会における御意見が書いてございます。
5ページに期待される効果ということで、今、お話ししましたような医療・看護ニーズの高い要介護者を地域で支えるという点と、2点目の訪問看護ステーションの規模拡大及び経営の安定、こういった効果があるのではないかかということでございます。
6ページは小規模多機能の人員・設備・運営基準についてということでございます。
7ページに書いてございますように、この小規模多機能型居宅介護が創設されたときに、利用者の平均要介護度は3.5程度が想定されていたということでございます。その下の表に基準が書いてございますが、登録定員は25人以下ということで、記載のとおりの基準がございます。
8ページでございますが、従業者の人数として1以上が常勤、1以上が看護師又は准看護師という要件などもございます。
9ページでございますが、小規模多機能の現状ということで、要介護4以上の利用者数は約27%ということで少しずつ増えているということでございますが、平均要介護度は先ほどの想定で3.5ということでございましたが、実態としては大体2.6ぐらいでほぼ横ばいという状況でございます。
10ページでございます。小規模多機能の利用者の約45%ぐらいが日常生活自立度(ローマ数字3)以上です。赤い点線で囲ってございます。
この小規模多機能の利用者のうち、訪問看護を利用しているのは4.3%ということで、右下に書いてございますように要介護度が高いほど利用割合も高くなるような傾向が見てとれるということでございます。
11ページですが、利用契約が終了するときの状況でございますけれども、医療機関に入院した方というのが36.4%、介護施設に入所したというのが34.8%などとなっておりまして、医療機関に入院した方についての理由としては、回答事業所で対応困難な医療ニーズが発生したというのが64.6%で一番多かったということでございます。
12ページでございますが、看取りについてでございます。1年間に看取りを行った事業所数は1,081事業所中の151ということで14%ということですけれども、その看取りを行った事業所の中での利用者数のうち、実際に看取りを行ったというのは2%で、特にその事業所内で看取りを行ったというのは0.9%と非常にわずかということでございます。その看取りの課題として「痰の吸引、胃ろうなどの処置で十分な対応ができない」などがそこに書かれております。
13ページですけれども、何らかの医療ニーズのある利用者数というのは約66%ぐらいということで、具体的には服薬援助・管理等が一番多いという状況であります。
14ページですけれども、これを看護職員の配置状況と比較してみますと、赤い点線で囲ったものについては配置の人数が多い方がやや割合が増えているような傾向が見られるということでございます。
15ページですけれども、小規模多機能の希望をしたんですけれども登録に至らなかったという方は34.9%いるんですが、その登録に至らなかった方のうち、医療ニーズへの対応が必要だったという方は約4分の1の25.3%ということでございました。具体的にはその下の表に書いてあるように服薬援助・管理等というものがあったということでございます。
16ページですが、これも先ほどと同様に看護配置と比べてみますと、看護配置が少ない方が医療ニーズへの対応が必要だったという割合が若干多いかという感じであります。
17ページですけれども、医療ニーズのある方の受入れについて、看護職員が手厚い配置の上でということであればやってみたいという場合が半数を占めたということであります。ただ、受入れに関する課題としては看護職員が少ない等々が挙げられております。
18ページと19ページは自由記載の内容でございますので、後ほどごらんいただければと思います。
20ページから、今度は訪問看護の側の基準ということでございます。
21ページに書いてございますように、訪問看護ステーションの場合に看護職員が2.5人以上等々の基準がございます。
22ページですけれども、訪問看護の現状として利用者数は約28万人で微増の傾向がある。利用者の約6割が要介護3以上の中重度者ということであります。訪問看護ステーション数は微増からほぼ横ばいという感じになっております。
23ページですけれども、訪問看護の利用回数は中重度になるほど回数が増えておりまして、要介護5では月6.3回という状況であります。
24ページですけれども、両者を複合した今回の複合型サービスの基準について、以下の視点で検討が必要ではないかということで示させていただいております。
1番目としては、地域密着型サービスであって、小規模多機能型居宅介護と訪問看護の機能を合わせ持つ複合型という観点から、登録定員、25人ということですけれども、及び従事者の配置数等については原則として小規模多機能型居宅介護に準じてはどうかということであります。
2番目ですが、ただし、医療・看護ニーズへの対応のため、看護職員の配置数等については以下の検討が必要ではないかということです。
1点目としては、看護職員は2.5名(うち1名は看護師または保健師)というものを基準として、訪問看護サービスの看護職員による24時間対応体制の確保をしている場合には高い評価を行うこととしてはどうかということです。
2点目は、泊まりサービスの看護職員について、夜勤・宿直の配置の限定をせず、必要に応じて対応できる体制の確保を基準としてはどうかということです。
3点目、柔軟な人員配置のため、訪問看護事業所と一体的な運営をしている場合には兼務を認めてはどうかということです。
4点目、管理者については常勤専従であるということで「(a)認知症の利用者に対する3年以上の介護経験を有し研修を終了した者」、これは小規模多機能の方の管理者の要件から引っ張ってきております。(b)の方は訪問看護事業所の管理者の要件でありまして「又は(b)訪問看護の知識と技能を有する保健師又は看護師のいずれかとしてはどうか」ということでございます。
5点目、必要な設備、施設については、小規模多機能型居宅介護及び訪問看護の基準に準じてはどうかということです。
6点目、複合型サービス事業所に配置された看護職員が医師の指示の下、日常生活を送る上で必要不可欠な診療の補助を行うようにするため、訪問看護指示書によりサービス利用時の指示を受け、実施した看護内容等の報告を行うことで主治医との連携を図る仕組みとしてはどうかということです。現在の小規模多機能ではこういった診療の補助を行えないことになっておりますが、今度の複合型事業所については行えるようにしてはどうかということでございます。
26ページですけれども、複合型サービスの事業所の介護報酬ということで書いてあります。左側の方に対象となる利用者像、課題が書いてありますけれども、右側の方にその役割等が書いてありますが、今、申したように、25人の登録定員に対してでありますが、看護職員2.5名以上の配置ということです。
通い、泊まりサービスでは、日常生活上必要な医療・看護ニーズに対応する。
訪問(看護)サービスについて、1か月に複数回の訪問看護が必要といった想定をしているということであります。
27ページですが、この複合型事業所の介護報酬の支払い方式についてです。下の方の左側に(ローマ数字1)と(ローマ数字2)と、2つ点線で囲ってありますけれども、包括払いとする場合、あるいは出来高払いとする場合のメリットとデメリットがございますが、今回については、利用者の状態の変化に応じて通い、泊まり、訪問サービスが提供できて、利用者の一部負担の変動を回避する、また、事業所としては収入が安定するということで、包括払いの方を採用してはどうかという提案でございます。
また、区分支給限度額の範囲内で福祉用具の利用を可能とするような設定としてはどうかということでございまして、右下のポンチ絵の方にイメージを書いてございますけれども、訪問(看護)の評価、介護の評価、それにそれぞれの加算が加わるようなイメージということであります。
28ページは現在の小規模多機能の介護報酬について書いてあります。
29ページが小規模多機能における加算の算定状況ということで示しております。
30ページは訪問看護の報酬について示されているということでございます。
説明は以上でございます。
○大森分科会長 御苦労様でした。
それでは、時間までいろいろ御議論いただきます。
勝田委員、どうぞ。
○勝田委員 少し私自身混乱しているんですが、例えば今、提案された複合型サービスの小規模多機能も地域密着型でありますし、先ほどの定期巡回・随時対応サービスも同じ地域密着型ですね。そうすると、1つの地域の中で、この定期巡回・随時対応サービスの公募で決める事業者と、従来ある小規模多機能にこの訪問看護をプラスしたときに競合すると言ったらおかしいんですが、複合型サービスで今、御提案されたのは、従来の25名の中にプラス看護だけが提供されるのか、逆にそれ以外の、同じ地域密着の中で25名以外の地域の中でされるのか。
それと、介護報酬の在り方については、特に小規模多機能の場合は要介護1と2がとても低くて、2、3、4と高くなっているわけですが、平均の介護度が2.63の場合に、訪問看護を改めて付けるというのは、従来もあったわけです。医療的なことはできないとおっしゃったんですが、では、従来の看護をなさっている方はどのような提供をなされているのか。夜間の訪問が随分少ないと今の説明された中にはあるんですが、そこの関係について少し整理していただきたいと思うんですが、私自身混乱しましたので教えていただければと思います。
○大森分科会長 では、お願いします。
○宇都宮老人保健課長 まず、1点目でございますが、我々の方で想定してございますのは、既存の小規模多機能と同様、25名に限定した形で今回の複合型を考えてございます。
○勝田委員 25名だけですか。
○宇都宮老人保健課長 はい、さようでございます。
2点目でありますけれども、従来小規模多機能と別に訪問看護を利用されていた方、それとの整理という意味ですか。
○勝田委員 同じ地域密着型ですから、同じ地域の中に、逆に言うと地域密着型は今、2,700か所ありますね。今回、定期巡回は先ほど随時対応サービスは平成25年までに3,000か所つくるんだと言われたんですが、これは逆に言うと、今の小規模多機能が、訪問看護を付ければ定期巡回的なことになるのかどうなのか、全く別のものなのか、同じ地域の中で競争するのか、どういうことなんですか。
○宇都宮老人保健課長 先ほどの定期巡回と随時対応の方は、あくまで在宅にいらっしゃる方に対する、在宅に向けてのサービスということで、今回のは、既存の小規模多機能、通い、訪問、あるいは泊まりのサービスを総合的に提供する、それに加えて看護師さんを配置して、利用者の方が自宅にいるときに訪問看護もできるし、その小規模多機能にお泊まりのときなどにも看護師さんにある程度対応してもらえる、そういうようなものを考えているということです。
○勝田委員 25名に限定されるわけですか。そこの地域密着型を利用されている方だけに訪問看護を改めて付けるということですか。
○宇都宮老人保健課長 ですから、あくまでここでは地域密着型として、まさに25名に限定したサービスということを考えてあります。ただ、もし訪問看護ステーションとして併設するということであれば、その併設の事業所からは当然25名以外の方にも訪問することはできるということであります。
○勝田委員 そうすると、今の小規模多機能に訪問看護ステーションをプラスしてつくりたいという御意向なんですか。
○宇都宮老人保健課長 単刀直入に言えばそういうことです。それが複合型ということです。
○勝田委員 いや、25名だけだと随分贅沢というか、それこそコスト面で大丈夫なのかと正直思ったんですが。
○宇都宮老人保健課長 ですから、そういうところで特に、今回は重度の方を対象とするという想定になっております。
○勝田委員 しかし、実際は地域密着型を使っておられる方の要介護度の平均は2.63ですね。
○宇都宮老人保健課長 ですから、既存の小規模多機能はまさにおっしゃるように2.63で比較的軽い方の利用ということになっているんですけれども、その中でもだんだん医療ニーズが増えてきたとか、医療ニーズが出てきたために小規模多機能が利用できなくなったという方もいらっしゃるので、そういうふうにサービスを変えなくても済むように、医療のニーズにもある程度こたえられるようなサービスをつくろうということで、こういうものをつくったということであります。
○大森分科会長 では、ほかの方どうぞ。
○齋藤(訓)委員 本日資料を出させていただいておりますので、そこから少し御説明というか、私どもの意見を申し上げたいと思っております。
今、御指摘にありましたように病院の在院日数が非常に短縮化して、在宅介護でも重度要介護の方々が増えている状況です。今、小規模多機能の利用者の平均要介護度が2.6ぐらいですが、そこに訪問看護がプラスされれば、より重度の方々を地域でしっかりケアすることができるのではないかということで、介護保険部会で私どもの方から提案をさせていただきました。
私どもで今、全国5か所で試行事業をやっておりますので、まだ少ないデータではございますがその成果を御紹介いたします。
資料1ページに、どこでやっているのか、いつからやっているのかということが記載されております。
2ページ目に実施体制でございますが、小規模多機能の職員数、試行事業における人員体制の一例を示しております。非常勤も含めて割と多めの職員で対応しているということがわかってまいります。
1日当たりの実施体制は、平均すると、昼間は看護職員が1.4人、介護職員が6.4人。夜間は利用者さんの状態に応じてフレキシブルにやれるということです。介護職員はこの7月の1週間の時点では夜間1.0人で大丈夫でございました。
この事業を利用した方々のプロフィールですが、平均年齢78.1歳、平均要介護度4、自立度が常に寝たきりの方が50.0%といったように、割と重度の方々が対象となっています。
主なケア内容は、詳しくは後ろの方に、7ページから参考資料を付けておりますけれども、具体的なケアは表8でどういうことを中身としてやったかというのを一覧に記載しております。
事例を少し御紹介しますが、3ページ目の事例は、日常的に医療機器の管理・操作が必要なケースで、80歳の女性です。大腸がんで人工肛門が造設され、要介護度は3で、ひとり暮らしで難聴があるといった状況でございました。
医療行為としては人工肛門の管理等々が必要で、以前は訪問看護だけを利用していましたけれども、加齢に伴い人工肛門が付いている腹部の形状によって非常に管理が難しくなるといった状況がございましたので、ここをナースがきちんとアセスメントをし、ケアの計画を立て、どういうところに気をつけてケアをしなければならないのかをきちんと介護の方々に説明をして、ケアをしていったという状況でした。
本人も難聴だったのでなかなか外との関わりがない状況でしたが、4月からサービスが開始になりまして、通所、泊まり、訪問看護・介護といったように、色分けで見ていただければわかりますけれども、割と定期的に漏れなく行っております。サービスが始まって以降の変化としては、便が漏れる頻度が減り、非常に皮膚の状態がよくなってきたということと、なかなかほかの人と交われなかったのですが、通いや泊まりを使っていただくことによって、少しほかの方々との交流も生まれてきております。
4ページ目は、退院直後で状態が不安定だという方です。脳梗塞の後遺症で嚥下困難もあり、家族は同居しておりましたけれども、入院中に胃ろうを付けて地域に帰ってきたという状況でございました。
経口摂取にしたいという御家族の強い希望もございましたので、経口摂取が可能になるようにということで目標を立てまして、通いの中で看護と介護で共同しながらトレーニングを行い、嚥下訓練はナースが主にやっていました。
もともとケアの拒絶というか、他人のケアを受け付けないという状況でしたが、いつでもどうぞ来てくださいという形にして、特段ルールは設けていなかったようです。入浴と胃ろうからの栄養剤を中心に、短時間でのケアを通いサービスでしていきました。その後、嚥下訓練の後は介護職が少しレクリエーション等を行いまして、嚥下の機能を高めるケアを行っているところです。
サービス実績はごらんの通りですが、最初は経口摂取不可だったものがサービス1か月目でプリンやアイスクリームを食べられるようになり、その後咀嚼が始まっていったということです。筆談のみだったのがだんだん会話もするようになり、車椅子も利用しておりましたけれども結局、歩行も可能になりましたので、車椅子は返却したというように、非常に自立度が高まっていったケースでございます。
事例3が看取りでございます。アルツハイマーで寝たきり、言語による会話が困難で筆談程度でございました。さまざまな医療行為を必要としておりまして、福祉用具を使っています。事業の参加前までは入院をしておりましたけれども、認知症による暴力あるいは徘徊等で、自宅では見られないということでした。小規模多機能の利用を開始し、その後医師の診断でもうターミナルだろうという判断もあり、訪問看護を導入したケースです。
看護師によるアセスメントの後に医師に報告をしたところ、ターミナルという判断をいただき、これからの病状について家族に説明を行った後、カンファレンスを行い、家族の意思としては延命の措置はしないという御希望を尊重するということで、なるべく訪問看護あるいは泊まりを増やして、身体状況の把握、医療処置を行っていきました。体の清拭などは、実施上の注意点について看護師が助言をし、介護職が実施しました。最後は御自宅で、家族の中で見守られて亡くなっていったケースです。
サービスの実績を見ますと、徐々に訪問看護の量が多くなっているのが、この赤い星印が多くなっていることでわかってまいりますが、認知症の状況も暴力や徘徊がなくなったり、通所やショートステイ等で事業所のレクリエーションに参加することもできて、会話が可能になったというケースでございます。
これらのことから、どういったことに課題があるか、あるいは成果は何だったのかということを6ページにまとめております。利用者や家族につきましては、今までの小規模多機能の既存のサービスに加えて訪問看護が入ることにより、在宅の看取りが可能になったり、認知症の状態が落ち着いたりといった状況が生まれてきますし、この事例では出てきませんけれども、やはり家族介護の負担が非常に軽減されて外出ができるようになった、用事が足せるようになったということもありました。
利用者の状況に応じて臨機応変にサービスを組み合わせられますので、無理なく利用が続けられるというメリットもございました。事業者に対しましては、やはり看護と介護とでケアの方針が一貫するということが非常に重要であったかと思います。情報共有がしやすいので、それぞれの専門性を生かして重複のない効率的なケアを行うことができ、利用者の自立度が高まっていくという状況でした。
それから、通いや泊まりの間に集中的に必要なケアを提供できるということもございました。
今後の課題としては、利用者のほとんどが要介護度が高く福祉用具を使っていますが、区分支給限度額から今の小規模多機能型居宅介護の包括報酬を引いた残りでは、なかなか福祉用具の貸与、訪問看護を入れられないケースが出てくるというのが課題であるかと思います。
医療処置の必要な方については、訪問看護が利用者宅で医療処置を済ませた上で通所に連れてくることで対応しておりましたけれども、看取りのケースなどを踏まえますと、ある程度小規模多機能の中でやれるようにするということは必要ではないかと考えております。
また、医療依存度の高い方々、状態の不安定な方々に臨機応変なケアプランニングが必要になりますので、小規模多機能のケアマネジャーにはトータルマネジメントの能力というのが非常に重要になろうかと思っています。
これらのことを踏まえて最後に意見として申し上げたいのは、小規模多機能と訪問看護が一体的に運営されている場合は、兼務を可として柔軟な人員配置でいかがかということと、複合型サービスを統括していく責任者につきましては、事務局の提案では認知症の研修を受けた方も含まれており、それに対して否定はしませんけれども、訪問看護の経験のある方が望ましいのではないかと考えております。
報酬額につきましては、複合型サービスの利用者が、福祉用具貸与について区分支給限度額内で利用できる何らかの仕組みが必要ではないかということが試行事業の中で見えてきたことです。複合型サービスが非常にいい成果を上げているということは言えるのではないかと思っています。
以上です。
○大森分科会長 ありがとうございました。
では、いろいろ御意見を受けましょう。
村上委員、どうぞ。
○村上委員 先ほどの看護に関しては25名の中で使うということなんですが、我々のところは今、小規模多機能をやっておりまして、グループホームを2つ併設しているんですけれども、そのときに小規模多機能の25名は使えるでしょうけれども、併設しているグループームは、この小規模の中に訪問看護ステーションを付けたときに使えるかということについて、 それは今の複合型ではなくて、グループホームに訪問看護ステーションを併設ということですか。
○村上委員 いえ、そうではなくて、小規模多機能に訪問看護ステーション、看護体制を付けたときに、先ほどのお話で言うと小規模多機能の方25名のみということでございました。そこに併設でグループホームが一緒に付いているとすると、グループホームの方々はまた別個に看護体制は考えなければいけないということになるわけですか。
○宇都宮老人保健課長 それは別ということだと思います。今回の複合型とは別ですね。
○村上委員 もう一つは24時間なんですけれども、小規模多機能は看護体制を持っていない場合は24時間体制の定期・随時対応は使えないということですね。
○宇都宮老人保健課長 そうですね。
○村上委員 使えないんですね。
そうすると、先ほどの勝田さんのお話のように、せっかくそういうところでつくっているんですけれども、制度の問題になるかもしれませんけれども非常に使い勝手が悪いということになるのかと思うんですが、これからもう少し何らかの利便性のあるサービス提供体制というのが考えられるかどうかということについてお聞きしたいと思います。
○宇都宮老人保健課長 今回の複合型サービスはあくまで既存の小規模多機能にある程度医療的な機能を加えるという発想ですので、今、おっしゃったようなお話は、多分そもそも小規模多機能自体を、25人というのをどうするのかとか、今回の複合型というよりはそういう問題になってくるのではないかと思うんです。
ですから、この分科会の中でそういう議論をするかどうかということではないかと思います。
○大森分科会長 まだ釈然としないお顔をされていますので。
多分ほかの既存のサービスとどう関わって、どう全体が動くのかということについて、どこかで皆さん方がまだすとんと落ちていないので、それは改めて実際に示してもらう以外ないですね。
三上委員、どうぞ。
○三上委員 私はこの複合型サービスというのは非常に期待をいたしております。特にこれは、ステーションではなくて訪問看護事業所と小規模多機能型居宅介護事業所ということなので、医療機関は訪問看護事業所としてみなし指定を受けているので、医療機関に小規模対機能型を併設することでできる。今後認知症や医療ニーズの高い高齢者が非常に増えてくるわけですからそういった方々を対象に、特に御自宅で生活をされている独居の方々で、これはショートステイも泊まりもできるということなので、先ほどの24時間の定期巡回・随時対応サービスよりもこちらの方が、泊まりも入っている、なおかつ、医療を含んだ訪問看護事業所との併設ができるということでは、幅広く重度の方を見ることができるのではないかということで、非常に期待をいたしております。
24ページにあります人員とか設備の基準で「訪問看護事業所と一体的な運営をしている場合には、兼務を認めてはどうか」と書いてあるんですけれども、認めてほしいと思うんです。「場合には」と書いてあるんですが、ここは本来は一体的な運営をしているということが条件ではないかと思うんですけれども、ここに書いてあるのは一体的運営をしていない場合もあるということなのか、それはどうなんでしょうか。
是非ここは柔軟な形でスタッフが兼務できるような形にしていただくと、併設事業所の機能を十分に活用できるということで価値が非常に上がるのではないかと思っています。
○宇都宮老人保健課長 今の御質問なんですけれども、そもそも複合型事業所として訪問看護部門を持っているということに加えて、要はそれですと25人しか相手にできない、対応できないということなんですけれども、その訪問看護部分を例えば看護師さんの人数を膨らませるなどして、既存の訪問看護事業所として25人以外にも訪問できるというものを複合型と併設という形にして運営した場合にはという意味ですので、まさにそういうことです。
○大森分科会長 そういう意味だと思うんですね。
山田委員、どうぞ。
○山田委員 重度者になると医療サービスの必要性が高まる。これは先ほどの巡回型も一緒なので、看護サービスを充実させるという方向性は今の報告も含めまして、在宅限界を高めるという意味で賛成であります。
ただ、今日の報告を見ていてちょっとおかしいと思いましたのは、今のこの小規模多機能に配置されている看護職というのは療養上の世話しかできないという御説明を受けましたが、パワーポイントの13と14を見ますと、これは診療補助行為と言われる医療行為が実際にはされているのではないかと思います。ですので、これをがちがちに言う気は全然ございませんが、せっかく複合型ができますので、ここのところはきちんと整理をして、従来型に関しましてはこの看護職員配置加算は外して、制度上こういうことが起こらないようにもう少しすっきりさせた方がいいのではないかと私は思いますので、今日の時点ではこの報酬の在り方というところまで行かないので、このパワーポイント28の常勤専従の看護職員を配置した場合の看護職員配置加算というところは検討の俎上に上がっていないかもしれませんが、従来型の場合はこういうのは外して、もう少しすっきりさせて、本当に医療行為をやるならば訪問看護ステーションとの複合型に持っていくとしていただくべきではないかと思います。
それから、ただいま看護協会からの御報告も聞きましたが、前回の制度改正のときに出てきました療養通所介護と趣旨が似てきているという気がいたしますので、その辺との関係はすみ分けをどうするのか、場合によっては療養通所介護はこちらに移行していくのか、その辺について方向性を教えていただけますか。
○宇都宮老人保健課長 現時点で特に療養通所介護をどうしようということを事務局側で考えているわけではございませんので、こういった複合型が普及してきたときに、そちらの方がどういう動向になるかというのは様子を見ながら、その状況を見てまた分科会の方でどうしていくかというのは御議論いただければと思います。
○大森分科会長 ほかにございますか。
木村委員、どうぞ。
○木村委員 質問です。24ページの2.の(マル6)に書かれているところで、今の状況では小規模多機能は医師の場合は自宅にいた場合の訪問診療、居宅療養管理指導という形になっています。
今度は看護職員の話ですけれども、看護職員はこのサービス利用、通所しているときに医師の指示の下でいわゆる診療の補助もできて、居宅にいるときもそれが可能になる。逆に伺いたいのは、医師は通所しているときに往診しているとかということは考えていないんですかね。
○宇都宮老人保健課長 あくまで看護ということでございまして、医師については通所のときは従来どおりです。
○木村委員 従来どおりということなんですね。わかりました。
この間も2回ぐらい13ページの資料が出ているんですけれども、医療ニーズのところで後から飲み残し薬のことは話をしますが、この13ページの医療ニーズのある主な利用者の状況で複数回答ですけれども、58.2%が服薬援助・管理なんですね。自宅にいるときに薬剤師が行くとか、小規模多機能の職員が行って管理するとかいろいろあるかもしれませんけれども、多分通所してきている時間は結構長いと思うんです。そういうときに医療関係者の管理ができる仕組みというのも少し考えた方がいいのではないかと思います。看護師だけに縛られるのではなくて、その方が効果的なのではないかと考えます。意見です。
○大森分科会長 木村委員、ついでですのでこれをやってしまったらどうですか。
○木村委員 済みません。前回、大森分科会長の方から飲み残し薬はいっぱいあるのではないかというつぶやきが聞こえましたものですから提出させていただきました。
上のスライドでございますが、平成19年に日本薬剤師会が老人保健補助事業でもって、後期高齢者の服薬における問題と薬剤師の指導の効果に関する調査研究というのをやりました。資料はかなり分厚いものなのですが1枚のスライドにして出させていただきました。これは中医協でも出させていただいたものです。
ざっくり左の上は問題点ということで、棒グラフで上から4つ目です。薬剤の飲み忘れというのが35.7%ありました。
薬剤師が関与してきて、そのまま右に来て66.2%改善している。これを1年間の後期高齢者の方々が使用されている薬剤費の飲み忘れの率を掛け算していきますと、飲み残しの総額がおよそ500億円で、ここをしっかり薬剤管理の仕組みを改善して、薬剤師等が関係していけば400億円程度飲み残しをなくすことができるということを推計した、粗い計算ですけれども、そういうものを出したものです。
下のスライドは平成17年に全国老人クラブ連合会女性委員会の皆様方と日本薬剤師会の連携をとってやったものです。
済みません。nの数が抜けていまして、2,579名です。種類数のところの人数がありますけれども、時間がないので割愛します。
このように種類数が増えると飲み残し、飲み忘れが非常に多くなるということでありまして、前回武久先生からも御指摘がありましたとおり、種類数はある程度抑えた形でうまく薬剤管理をやるべきという資料です。
また、居宅療養管理指導の検討があるときに、日本薬剤師会として具体的な改善策、提言を出したいと思います。
今日はここでやめます。以上です。
○大森分科会長 ありがとうございました。
ほかに何か。よろしゅうございましょうか。
○勝田委員 済みません。お願いですが、先ほど24時間モデル事業をなさっていて、何か少し回答ももらっておられるということなので、次回でも次々回でも結構ですので、それを皆さんに示していただくことで問題点や課題がはっきりするのではないかと思いますので、是非出していただきたいと思います。
○大森分科会長 どうですか。
○川又振興課長 次回は間に合わないんですけれども、いずれにしても来月中間集計をお願いしておりますので、分科会でその内容については御報告する予定としています。
○大森分科会長 ちゃんと熟したものを出してもらいたいです。この前のように生煮えは危ないです。
○池田委員 期間が短いでしょう。ですから、参考になるようなデータは出てきませんよ。
○大森分科会長 でも、最低限どういうところで、どういう自治体で、どういうことをやっているかぐらいのことはわかりますので、可能なものでいいと思います。
○川又振興課長 今、池田先生がおっしゃいましたように、今年度から始めているということで、まだ全部の市町村がスタートしていないという状況もございますので、可能な限りということでの資料提供になろうかと思います。
○大森分科会長 武久委員、どうぞ。
○武久委員 私が先ほど言ったことがここでも話題になっていたんですけれども、小規模多機能は24時間で訪問するのは、今はヘルパーですね。ですから、これを複合型にしたときに24時間で看護婦さんも行くということになるから、いわゆる24時間巡回型の事業所と連携することはないと理解するでしょうか。それとも、複合型になっているから看護師さんも24時間小規模多機能から常に要請があれは行くということで、小規模多機能の内部ですべてが賄えるということで、小規模多機能のケアマネージャーがケアプランを小規模多機能の中で組めるという意味でよろしいんでしょうか。
○宇都宮老人保健課長 基本的にはあくまで、先ほど申しました小規模多機能の利用者25名について、そういった看護師を含めたサービスを行うということです。
○大森分科会長 しばし沈黙がありましたけれども、本日は以上で終わりにいたします。よろしいですか。
○三上委員 最後に少しいいですか。
○大森分科会長 三上委員、どうぞ。
○三上委員 この複合型サービスは重度者対応ということでできているんですが、先ほど通所のときにも医療行為はできるかどうかという話があったんですけれども、医師の指示の下であれば基本的には事業所内で通常の日常的な医療行為ができるようにするということがいいのではないかと思います。
もう一つは看護師配置ですけれども、先ほど山田委員の方からもありましたように、複合型と従来の小規模多機能について、看護師配置を見直してみるということです。先ほどありました従来のものについては看護師の配置を行わず、加算も外すということを、1回見直ししていただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
○齋藤(訓)委員 複合型サービスと既存の小規模多機能を区別していく。重度の方々は複合型で、要介護度の軽い方々は従来型でという考え方はある程度すっきりするとは思います。看護師配置につきましては、私はやはり要介護1、2であっても、体の状態が変化していないのか、悪くなっていないのかといったことを適時何かチェックといいますか、看護師が確認できる仕組みがないと、どんどん悪くなっていく一方なのではないかと思います。
やはり介護保険の理念は、要介護度を悪化させない、重度化させない。そして、どんな要介護の状態であっても自立した生活を営むというのが目的になっておりますので、そういった意味では、要介護1、2でもそれ以上進行しないように、適時アセスメントをしていくというのは何らかの形で残さないとだめなのではないかと思っています。
ある程度の看護師を中に入れるか、外から入るのかということはいろいろあろうかと思いますが、、重度化させないという観点からは、そういう仕組みを考えないと難しいかと思います。
○三上委員 最後にもう一個追加していいですか。
○大森分科会長 最後の最後です。
○三上委員 済みません。先ほど療養通所介護の話が出て、複合型サービスとの差異はどうかということだったんですけれども、療養通所介護は中では医療が提供できない。ですから、複合型サービスについては医療ニーズが高い方に、実際の診療行為ができるという形で分けるとわかりやすいのではないかと思いますので、是非そうしてください。
よろしくお願いします。
○大森分科会長 それでは、次回についての話をお願いしましょう。