6月5日
長期金利が上昇をはじめています。5日の新発10年物国債の利回
りが一時1.8%、取引終了時でも1.79%となりました。3月
に1.5%でしたから20%もの上昇となりました。
上昇の理由には、法人企業統計が好調であったことで国内経済の堅
調さが確認されたこと、アメリカの雇用統計が15万人と市場予想
を上回リ、アメリカ国債が4.8%と上昇するなど欧米金利の上昇
があげられています。
金利には大きく分けて長期金利と短期金利があります。長期金利は
直近に発行された10年国債(既発債)の市場での流通利回りで決
定されます。
一旦発行された国債は債券市場で自由に売買されます。債券市場の
参加者は限定されていませんから、その時々の景気情勢を反映しや
すい市場となります。
発行されている国債の数量は一定ですので、購入希望者が多ければ
債券価格は上昇します。国債の償還額は固定されていますから、利
回りは低下することになります。
反対に購入希望者が少なければ、債券価格は下落し、したがって利
回りは上昇します。
債券を売却するということは、資金を手元に置くことを意味し、そ
の資金は設備投資などに振り向けられます。ということは今後景気
が上昇すると予測した行動とも言えるわけです。
供給が多ければ価格は下落しますので、利回りは上昇することにな
ります。長期国債の利回りは、日本銀行の短期金利への介入に影響
を及ぼしますし、財務省が新たに発行する国債の利回りにも影響を
与えます。
これに対して、短期金利の代表的なものは、無担保翌日物と呼ばれ
る銀行間の金銭の貸借取引での金利です。短期市場の参加者は銀行、
生命保険会社など限られた参加者ですので、日本銀行はこの短期市
場に資金を出し入れして毎日の金利を操作し、基準金利(現在0.5
%)に近づけるようにします。
長期金利が上昇している中で無理に短期金利を押さえ込めば、資金
は短期市場の外に出て、過剰流動性を引き起こし、インフレの原因
ともなりますので短期金利の指標である基準金利を上げざるを得な
くなります。消費者物価が上昇しなくとも金利の引き上げをすると
日本銀行が予告している理由で、エコノミストたちは大半8月の基
準金利0.75%の引き上げを予想しています。
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