浜松町の駅に到着したら、大きなトランクを持った人ごみに紛れ込んでしまった。
これからこの人たちはどこに行くのだろう。
どの人も見事なほどの笑顔。
旅に出る前の高揚感で狭い駅のホームや乗り換え口は溢れている。
自分が旅に出る前もこんな感じなのかな?
いや、もっと不安に満ち満ちた顔をしていると思うのだけれども…
その高揚感に満ちた空間の力に押し倒されそうになりながら、1人、日の出桟橋方面へと続く長い連絡通路を歩く。
海が左手に見えてきて、その海に近付くと程なく日の出桟橋だ。
桟橋にある乗船所は思ったよりも人で賑わっていた。
さすが夏休みである。
しかも土日と来れば、さすがにある程度の人は覚悟していたけれども、日本人よりも海外からの旅人が多い。日本人の旅人も明らかに関東近郊の人ではなくて、片手にみんなガイドブックを何かしら持っている。
1人場違い?なんて思いつつ、国際展示場までのチケットを購入。
船が出るまで、30分位の時間があったので、海を見ながらビール。
レインボーブリッジがよく見える。
天気はあまり良くなく、今にも雨が降ってきそうな勢い。
天気予報も午後から大雨になっていた。
晴れていれば…と思わざるを得ない。
きっと晴れていれば、青い空に映える白い橋。
それは東京であって東京でなく、Tokyoの世界になるのに…
程なくやってきた船にさっそく乗船。
新しい船ではなかったけれども、最後部の見晴らしがいい席をゲット。
本当ならば上階にオープンデッキがあるのだけれども、今日は潮位の関係で上れないとのこと。
それは残念である。
周りには韓国人・台湾人…
ゆっくりとゆっくりと出港して行く船の中で真っ先に思ったコトは…
香港のスターフェリー(天星小輪)だった。
香港に行くと、用もないのに必ず乗ってしまう航路。
それがスターフェリーの尖沙咀〜中環。
この船から見る香港の町並みがとても好きだ。
それは近代的でイメージする香港の風景。
それが2香港$以下で味わえてしまう。
だから用もなく、往復してしまったりする。用事と言うのが、この船に乗ることになってしまう船だった。
そのスターフェリーを不意に思い出してしまった。
徐々に遠くなる東京の町並み。
その奥には東京タワーが天気の悪い今日でもはっきりと見える。
ディーゼルの油のにおいと煙の臭い。
それらに混じって海の香り。
それが無性に香港での船の時間を思い起こさせた。
何だかいいかも。
お台場に行くのに、このルートを選んでみて正解だった。
ゆりかもめも好きだ。
特に市場前駅近辺からの夜景は大好きだ。
でも、船旅(旅と言ってしまえるだけの時間、船に揺られている訳ではないけれど)と言うのは、やっぱり別格の雰囲気がある。
何と言っても視線が違う。
視界に入って来るモノ全てが、見たコトがあるモノでも違って見えてくる。
高さの違いも、視界の広さも大きい。
見慣れた東京の風景。
でもやっぱり新しい街に来た時のような風景として目に飛び込んでくる。
何処に行って何を見るか。
ではなくて、何処に行って何をどうやってみるか。
最近、そのコトがずっと頭の念頭にある。
角度・見方…
それが印象が変わる要素につながってくる。
旅に必要な要素の感覚として。
■東京観光汽船【
HP】