「女神は勇者を愛する(羽生善治)」
羽生善治の好きな言葉である。ちなみに銀河英雄伝説の帝国軍テーマ曲のタイトルだったりもする。確か「ワルキューレは汝の勇気を愛せり」だったと思うのだが、同じ言葉の訳が違うだけなんじゃないだろうか。
さて、私は「運」についてよく考える方である。自分自身、比較的ついてる人間だと思っているのだが、周りにはもっとついてる奴もいるからねぇ。もっともっとツキのある人間になりたいものである。
で、私が最も運のある人間だと感じるのが、羽生善治なのである。実力も超一級品なのだが、運もとことん強い人だなぁと感じる。彼の著作は大体目を通していると思う。ま、内容が日常生活で役に立つかどうかはともかく、羽生が運をどう捉えているのかは興味深いところであり、昔、羽生の運の捉え方についてよく考えたものだ。今日はそれについて書いてみたい。
まず、羽生は「決断」を非常に重要視する。最近の著作のタイトルも『決断力』だったと思うが、現在に始まったことではない。というか、羽生の著作やインタビューで語られていることは昔から大枠は同じである。とにかくまず「決断」を最重要視するわけである。そういえば、『決断する勇気』とかいう本も出ていたような気がする。
そして「決断」とは何かと考えた場合、決断とは「決めて、断つこと」。つまりはリスクをとることなのである。敢えて言うまでもないことだと思うが、リスクを伴わない決断などない。決断とは良く分からない状況で、進むべき方向性を決めて、それ以外の選択肢を断つことである。必然的にリスクが生じる行為である。
では、羽生がどのようにリスクを捉えているかを考察すれば、羽生の言う「勇気」や「決断」をよりよく理解できるはずである。これは私観以外の何者でもないのであるが、羽生は、リスクに対する考え方の基準が明確なんだろうと言うことである。とにかく明確に捉えているというか、リスクについての考え方が整理されている印象を受けるのだ。
それで、リスクに対するリターンが採算が取れるラインに達すれば、常識にとらわれたり、心理的な抵抗に流されることなく、きっちりリスクを取らなくてはいけない(決断しなければいけない)とルールを課しているように感じるのだ。そういう態度の習慣化が彼の運を作っているのではないかと感じるのである。

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