ほったらかしする恋人よ葛の花 しゅう
ほったらかししたのか、されたのか、どちらか分からなくなりますが、しばらくここに投稿できないでおります。
ここを読んででくださった方にはたいへん失礼しました。
東條耿一の「いのちの歌」が新教出版社よりいよいよ出ました!
北條民雄を看取った東條が、その後の5年間をどのようにハンセン病の療養所で過ごしたか? 絶望と希望を見つめつづけた軌跡を知ってほしいと思います。
表紙に悩める樹木が描かれていますが、東條の詩「樹々ら悩みぬ」からイメージしたものと思います。
樹々ら悩みぬ
―北條民雄に贈るー
月に攀ぢよ
月に攀ぢよ
樹樹ら 悲しげに 身を顫はせて呟きぬ
蒼夜なり
微塵の曇りなし
圓やかに 虔しく 鋭く冴え
唯ひとり 高く在せり
月に攀ぢよ
月に攀ぢよ
樹樹ら 手をとり 額をあつめ
あらはになりて 身を顫ふ
されど地面にどっしりと根は張り
地面はどっしりと足を捉へ
(悲しきか)
(悲し)
(苦しきか)
(苦し)
樹樹らの悩み 地に満ちぬ
彼等はてもなく 呼び應ふ
ああ月に攀ぢよ
月に攀ぢよ
樹樹ら 翔け昇らんとて
翔け昇らんとて 激しく身悶ゆれど
地面にどつしりと根は張り
地面はどつしりと足を捉へ
本は新教出版社↓の方にご注文ください。
http://www.shinkyo-pb.com/art/post-1029.php

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