□ママさんゲーマーからのお便り
「任天堂大好きママ」さんからこんなメールをいただきました。
任天堂の方針説明会の話題、興味深く読ませていただきました。(中略)
お母様から見た「ゲームの世界」はやっぱり避けたい、目をそむけたい、
できれば自分の子供だけはハマりませんように、そんな現状なんです。
息子の幼稚園の友達のお母様たちは、テレビゲームはそんなにやらせた
くない、が大勢でもっと厳しいお宅では、ゲーム機自体買わない、パパ
がゲーム好きなご家庭でも「子供の前ではゲームしないでね」ときつく
言うお母様もいらっしゃいます。(中略)
もちろん、ご自分もゲームをされていて、子供といっしょに楽しむご家
庭もあるのですが、子供の年齢ややりたいゲームのジャンルがかわって
くると、いつまでも親子でゲームするってわけにはいきません。子供だ
ってひとりで黙々と自分の世界を築き上げたいわけですし。(中略)
その辺りの現状を岩田社長はわかっていらっしゃるのかな、と私も感じ
ました。私も息子も任天堂のゲームは大好きなので、どうか机上の空論
で終わらせないでほしいですね。
私は考えこんでしまいました。
□ゲーム世代のはずなのに
以前に紹介したサンケイリビング新聞社の「えるこみ」の調査結果にあった
ゲーム未経験の「子育てミセス」の85.4%が「子供がゲームをすることを
好ましくない」としている
という結果と符号するお便りですが、直接当時者から伺うとショックは大き
いです。岩田社長があげていた「コンパクトで、静かで消費電力が少ないこ
とをアピール」では解決しない全く次元の違う問題ですね。
「ゲーム脳」や「性犯罪者の部屋にゲームソフトが大量にあった」云々の
ニュースの影響は大きいでしょう。
でも私の世代と違って幼稚園のお子さんのいるお母さんたち(20代後半から
30代?)は十分にゲーム世代のはずなのに?逆に子供のころ「ゲームばっか
りやってちゃダメ!!」とか叱られたトラウマのなせる技なんでしょうか?
「子供の前ではゲームしないでね」はゲーム好きのおとうさんにとってはつ
ら過ぎですよ。
□「ゲームは1日1時間」の復活を
ゲームへのお母さんたちの不信感は、根深いものがあるでしょう。短絡的な
マスコミの報道姿勢も変わるとは思いにくいし、そもそもゲームのもってい
る「中毒性」(他のことをそっちのけで長時間のめりこんでしまう)には
単純な解決策はないと思います。
ただそうした理由でゲームという素晴らしいエンターテインメントが棄却さ
れてしまうのはあまりにも惜しいし悲しいです。それに使いようによっては
家族の間の潤滑剤、コミュニケーションツールになるのですから。子育ての
責任は父親と母親が共に担うものなのですから、子供たちにイヤな顔をされ
ようが「ゲームはやることをやってから」のルールを言い続けましょう。
そして任天堂が「お母さんたちの味方」を標榜するなら、かって一世を風靡
した高橋名人の名言「ゲームは1日1時間」を復活させてはどうでしょうか?
マリオやピカチュウで「ゲームは1日1時間」キャンペーンをはればかなり
効果があがるのではないでしょうか?
そして地道に安直で売らんかな的なものでない子供たちの成長の糧となるよ
うな良質なゲーム作り続けていってください。
その時には私も声に大にして言いましょう。
「任天堂は子供のそしてお父さん、お母さんの本当の味方ですよ」と。
※「おとゲー」2005/6/24号掲載

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