Mayaこと石居麻耶さんの個展「石居麻耶展 彼方より来たるもの」
におじゃましてきました。
(5月15日〜27日 新橋ごらくギャラリー)
去年の9月、
「来年の個展では(これまでとは)ちがった(空間の)切り取り方、
表現の方法を探ろうとしている」、と話してくれたMayaさん。
そして彼女が探し当てた「新しい光景」がそこにありました。
Mayaさんによると3フロアを埋め尽くす40点の作品は、各フロアごと
にテーマを持っていて「1階が森や公園、2階は海辺の風景、3階は
鳥と空」なのだとか。
特に印象的なのが3階に展開された「鳥と空」のシリーズ。
シルエットで描かれた鳥の飛ぶ「空」の描写が「凄い」、です。
これまでの超緻密、写実的な画面ではなく、抽象的、心象的な
どこまでも広がる「空」。
心を揺さぶられました。
パネルに近寄ってみると、何度も何度も塗り、削り、描きを繰り返して
構成された様子がみてとれます。そしてその彼女の技巧と執念が
重層的な響きと飛び込みたくなるような空間の広がりを生んでいること
がわかります。
でもパッと見にはただ美しい「空」がそこにあるだけだし、Mayaさん
にきいてみても「自分の心に浮かんだイメージを描いただけ」と実に
アッサリした答え。
製作に半年もかかった個展を終えた後はちょっと休暇をとるのかと彼女
に聞いてみると、
「(描きたいイメージの)ストックが一杯あるので、次の製作にかかる」
だって。
思わず「Mayaさん、ミューズ(美の女神)に取りつかれてるよ!」
と叫んでしまいました...
宮部みゆきの「ブレイブストーリー」は主人公の少年の心が創りだした
現実世界のパラレルワールド「幻界(ビジョン)」を自ら冒険する
お話。
きっとMayaさんも自分の「幻界」を「鳥」のように自由に飛んでいて
「彼方より来た」彼女がそこで見た美しい「空」をこの世界に運んで
くれるのでしょう。
そしてボクはその「空」を深い感動をもってみあげることができる。
なんという愉悦でしょう!
でも「女学生シリーズ」の継続も希望したりして...
※80000ヒット達成できました。ありがとうございます。
よろしければこれからも「マッタリと末永く」おつきあいください。

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