※「お座敷遊び」を満喫した桐生。「龍が如く 見参!」いよいよクライ
マックスの「あの島」へ。(今回もネタバレアリアリ、ご注意を!)
□発明家「仰天斎」の「翼」
祇園に住む「市井の発明家」仰天斎。唐辛子売りを助けた「唐辛子湿布」も
仰天斎が作ってくれたものだった。ある日、桐生が仰天斎の工房を訪ねると
奇妙な図面を手にして悩んでいるようす。聞くと「空を飛べる道具」を作ろ
うとしているのだが、適当な材料が手に入らず困っているという。
桐生はあちこち駆け回って材料を探し、見事「空を飛べる道具」が完成。
強い風が吹く「崖街道」での「試験飛行」に協力を約束した。当日、「崖街
道」に行ってみると村人が集まって騒いでいる。小さい子供が崖から落ちて
途中の木にひっかかっているという。桐生は仰天斎の指図で迷わず崖に向か
って駆け下った。「飛んだ!」その「道具」は谷間を鳥のように滑空し、子
供の救出に成功したのだった。「未来への翼」が実現した瞬間だった。
□「爺さん、あんたは何者なんだ?」
情報屋の本阿弥光悦の屋敷で今後の方針を相談していると「桐生というのは
お主かな?」と年配の貫禄のある爺さんが訪ねてきた。「金は出す」という
のでその「狸爺」を洛外町の見世物小屋やうどん屋に案内した。途中何度も
その「狸爺」を狙う賊が出現、桐生が撃退したが「爺さん、あんたは何者な
んだ?」、そう聞いても「ホホ、ただの爺じゃよ。」と笑うだけだった。
夜、鶴屋に出向いたその「狸爺」は驚いたことに「遥を身請けしたい」と言
い出した。おかみが「五百両」という破格な身請金を言っても、爺は動じな
い。桐生は再び聞かずにはおれなかった。
「爺さん、あんたは何者なんだ?」
□「真実」の時間
あくる日、「迎えをやるから遥といっしょに来い」という「狸爺」からの伝
言が。使いが二人を案内したのはなんと「二条城」だった。呆然とする桐生
と遥の前に現われた「狸爺」は名乗った「徳川家康じゃ。」
「真実」の解明の時間がやってきた。謎はパタパタを明らかになった。遥は
暗殺された秀康の娘、つまり家康の孫だというのだ。隠居した家康の跡目争
いが絡んで関が原から始める陰謀が展開され、佐々木小次郎も丸目もその陰
謀に加担している...桐生は呆然と聞き入るしかなかった。
□「巌流島」へ
遥は身請けされたが、江戸にいっしょに行こうという家康の誘いを断り、
祇園に残った。幼い心に秘めた決意があるようだった。桐生もこれまでの経
緯を忘れ、遥といっしょに祇園で暮らそうか、そう思い始めた矢先...
遥がさらわれた。
「遥の身は預かった。巌流島でお前を待つ。」小次郎の仕業だった。
桐生、宮本武蔵に迷いはなかった。遥を取り戻したい、いやそれ以上に一人
の剣士として佐々木小次郎と決着をつけたい。数日後、朝靄のけぶる川面を
桐生の乗った小船が下り始めた。
***
宮本武蔵に佐々木小次郎、徳川家康...時代劇のオールキャスト登場は
ちょっとムリがあるし、ストーリーもコジツケ感が強いです。でも江戸時代
になっても祇園に場所が変わっても桐生の「男気」の冴えはすばらしい。
アクション、町の描写、サイドストーリーに至るまで神経が行き届いている
し、PS3の描画性能を生かした描写も実にリアルです。当初「見参!」が
「龍が如く」の「3」だと思っていたのですが、「3」の制作が発表されて
舞台も現代にままということのようです。「見参!」のエンディングもちょ
っと含みがあるので、「見参!」の「2」が発表されるかもしれませんね。
PS3で重厚なドラマとアクションを楽しめる傑作、お勧めです。
(「祇園の龍」の物語はこれにて落着)
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