今年もやってきました、ゲームの祭典、東京ゲームショウ(TGS)2008!
「バイオ5が楽しみっす!」と、今年はやや積極的なイトー特派員を現地
(千葉、幕張メッセ)に送りこみました。
■スクエニ和田社長の「辛口」講演
本誌 :久夛良木氏、平井氏とSCEが続いたTGSの基調講演。今年はスクエニの
和田氏が登壇したね。
イトー:これまでのメーカーのマーケティング色が強かった講演から一転して
「世界は日本のゲームメーカーに何を求めるのか」という硬い内容
でした。
本誌 :かなり辛口なメッセージがあったようだけど?
イトー:和田氏はかなり強い危機感をもっているようですね。「日本のゲーム
業界が、世界のコミュニティに積極的に関わり、すばらしいコンテン
ツを供給する」という強いメッセージが印象的でした。
■「モンハン」+「バイオ」でカプコン「大入満員」
本誌 :今年の一番人気は予想どおり...
イトー:Wiiで登場する「モンスターハンター3」でした。一般公開の初日に
は開場からわづか7分で3時間待ち、いきなり入場規制になるすごさ。
想像を超えてましたね。
本誌 :バンダイナムコの鵜之澤氏もカプコンの勢いについては絶賛していた
そうだね。「バイオ」シリーズなんかは海外でも人気が高いし。
イトー:そのバイオの最新作「5」が個人的には注目No.1ですね。45分ならん
で試遊しちゃいましたよ。
本誌 :ハリウッドの映画スタジオでムービーを制作したそうだけど?
イトー:「4」もすごかったですが、それを上回る見事なリアリティでした。
ただパートナーと二人のシステムで銃の照準あわせがムズイです。
あっさりゲームオーバーしちゃいました。アハハ...
本誌 :...
■スクエニ、人気は最高だけど
本誌 :スクエニブースも例のごとく人気最高だったようだね?
イトー:私はビジネスデーということで40分ほどで「クローズドメガシア
ター」に入れたのですが、一般公開日は25分で整理券配布が完売?す
る激烈ぶりだったようです。
本誌 :じゃあクローズシアターの中でさぞかしレアな映像が...
イトー:確かにムービーの美しさ、レベルの高さは圧巻でした。「FFXIII」、
「FFXIIIヴェルサス」は世界トップクラスでしょう。でも...
本誌 :でも?
イトー:FFもキングダムハーツも「前にみたことあるぞ」という映像でした。
整理券をやっとのことで入手したファンはがっかりしたんじゃないで
すかね?来年発売の「FFXIII」もゲーム画面が出てこないし。
本誌 :新規タイトルもあったのでは?
イトー:かって話題を読んだ「パラサイト・イブ」の続編「The 3rd Birthday」
が面白そうです。PSPでの発売が楽しみです。
■「10周年」のレベル5は「元気満々」
本誌 :昨年「レイトン」旋風を捲き起こした「レベル5」はどうでしょう?
イトー:今年も勢いありますね。11月に発売される「レイトン教授と最後の時
間旅行」を試遊してみました。前2作とシステムは変わりませんが、
今回も作りこみがきっちりしていて「謎」を堪能できそうです。当日
は調子がイマイチで10ピカラットの謎をミスしましたけど、アハハ。
本誌 :(苦笑)、「来年のレベルファイブ10周年」の記念タイトルも話題を
集めてるね。
イトー:オープンシアターでの映像紹介を途中でクローズに切り替える仕掛け
で「10周年」記念の3タイトルをみせてくれました。中でも注目は
あの「スタジオジブリ」と提携した「二ノ国」。ムービーがジブリで
音楽、久石譲ですからね。ファンにはたまらないッス。公開された
映像はあたりまえですがまんまジブリでした。
■「龍3」さらに「熱い!」
本誌 :その他の注目タイトルをあげてください。
イトー:リアルな街と重厚なストーリーが「熱い」セガの「龍が如く3」が
これまで以上の迫力ですね。新たな舞台になる沖縄の町並みもきっち
り再現されていてますます臨場感がたかまりそうです。
本誌 :「age嬢」の出演したり、藤原竜也とか声優陣も豪華だよね。
イトー:バンダイナムコの「ガンダム無双2」はワラワラ出てくるザクを倒す
のが快感なんですが、リアリティがもう一つ。ボスキャラのサイコガ
ンダムがでかくて強スギでやられました、アハハ。
本誌 :またですか?
イトー:リアル路線とは一線を画したSCE「リトルビッグプラネット」も面白そ
う。毛糸のような素材のキャラクターがいい味でてます。
本誌 :Xbox360のRPG路線で勢いの出てきたマイクロソフトは?
イトー:閉館時の100人近いコンパニオンの整列が壮観でした。
本誌 :ゲームはノーチェック?
イトー:いやー時間がなくて(ポリポリ)。
■「ゲームを手にとって遊べる」ショーを!
本誌 :そろそろまとめましょうか?
イトー:タイトル数が多いので細かくチェックしようとすると1日じゃ足りな
いですね。一般公開はあいかわらずの混みようで、「ゲームを手に取
って遊べる」というゲームショウ本来の姿は薄れてきてますね。
本誌 :というと?
イトー:展示の主体が完全にムービーなどの映像主体になりました。たしかに
試遊できる「体験版」を作る労力が大きいと思いますがなんとかして
ほしいところです。
本誌 :「定番タイトル」依存はどうでしょう?
イトー:あいかわらずですが、「レベルファイブ」のように新しいチャレンジ
をするゲーム会社が出てきているのは良い傾向ですね。来年はもっと
もっと斬新なタイトルの登場を期待したいです。
以上、幕張からイトーがお伝えしました。
※「おとゲー」2008/10/17号掲載

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