■「FFVII」の「コンピレーション」
「ドラクエ」と並ぶRPGシリーズの最高峰「FF(ファイナルファンタジー」。
1作ごとに全く違う世界観、物語を紡いできた「一話完結」のスタイルでし
たが、「FFX」の続編「FFX-2」から方針を転換。1997年の発売ながらいまだ
に熱狂的なファンの支持を受ける「FFVII」の外伝作品群COMPILATION of
FINAL FANTASY VII」が企画されたのもごく自然な流れだったのでしょう。
「コンピレーション」として企画・制作されたのが、
・携帯版の「ビフォア クライシス(BC)」
・シューティングの「ダージュ オブ ケルベロス(DC)」
・PSPで人気をはくした「クライシス コア(CC)」
そしてゲームでなく純粋なCGムービーとして制作された
・アドベントチルドレン(AC)
でした。
■「FFVII AC」から「FFVII ACC」へ
「FFVII AC」の舞台は「FFVII」で主人公クラウドたちが世界を救ってから
2年後のミッドガル。スクエニの粋を結集したこのタイトルは、発売1ヶ月で
70万本を出荷、2009年までに全世界累計出荷本数は360万本を超える大ヒッ
トとなりました。世界的にもヴェネチア国際映画祭に異例の2年間連続出場
を果たす高い評価を得たのも記憶に新しいですね。
そしてPS3の登場を受けてブルーレイディスク(BD)で制作された完全版が
「FFVII ACC」。ディレクターの野末氏によるとレンダリング解像度がDVD版
の倍、30分以上のシーン追加だけでなく、1000カット以上に修正がほどこさ
れたのだとか。気が遠くなりそうな作業だったでしょうね。
■二人のヒロイン
キャラクターの造形もBDならではの美しさ。美形好みならクラウドやセフィ
ロスあたりにドキュンとくることまちがいなし。個人的にはタークスのコン
ビ、赤毛のレノとスキンヘッドのルードの活躍が嬉しいです。
そして「FFVII」のヒロインといえば「美形で、キップがよくて、格闘家」
黒髪の素敵な「ティファ・ロックハート」様。本編と同様「ACC」でも献身
的にクラウドを支えてますね。BDではその美しさが堪能できますよ。
しかしそれほどに完璧なティファが横入りした「古代種」ネーちゃんの
「デート1回」攻撃にあっさりやられちゃうからアラ不思議!そうもう一人
のヒロイン、絶大な人気を誇る「エアリス・ゲインズブール」さん。
そのエアリスが○○○○と仲良く登場するラストシーン。思わず胸があつく
なりました。
■豪華な特典
本編のハイライトはクラウドとセフィロスのより激しくなったバトルなんで
しょうが私はちょっと長すぎる感じがしました。それよりももっとティファ
やユフィたちの「日常」を描いてほしかったですね。
でもそんな私も大満足したのが豪華な映像特典。なかでもFFVIIのハイライト
シーンを映像化した「REMINISCENCE of FF VII」は素晴らしいです。「FFVII」
の感動が蘇って涙がチョチョギレそうになりますよ。
ちょっと毛色のかわった特典が「On the way to smile」。FFVIIの脚本を担当
する野島一成のノベルを下敷きにしたアニメなんですが、FFVIIの世界がいい
感じでアニメ空間になっていてCGムービーとはまたちがった味わいがあります
ね。FFVII本編もアニメ化してくれたら嬉しいんですが...
※「おとゲー」2009/4/24号掲載

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