□「被災地」の「ヘビーローテーション」
2011年5月22日、AKB48の大島、篠田、柏木、指原と松井玲奈(SKE48) 山本
彩(NMB48)の6人が東日本大震災の被災地、岩手県大槌町に降り立った。
ステージトラックの舞台の上で「ワン、トゥ、スリー」、AKB48のヒット曲
「ヘビーローテーション」のメロディーがながれ「ホンモノ」の大島優子の
声が被災地に響いた...
出す曲が全てミリオン、レコード大賞も獲得し、日本の音楽産業の四分の一
を支える「社会現象」にまでなった2011年のAKB48。昨年公開された映画
「DOCUMENTARY of AKB48 to be conti-nued 10年後、少女たちは今の自分
に何を思うのだろう?」に続いて、2011年のAKB48の活動をおった第二弾
「DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢
を見る」が公開され、私も公開初日にみてきました。
六本木から「生中継」された舞台挨拶の後に始まった映画の冒頭のシーンが
大槌町での「義援ライブ」。色々な葛藤があったでしょうが、狭いステージ
トラックの舞台で歌い踊る大島たちは「ホンモノ」でした。画面をみていた
私も大槌町の被災者の目線になってしまい、涙腺が熱くなりました。
□「西武ドーム」の「凄惨」
2011年7月23日、AKB48初となるドームコンサート「よっしゃぁ〜いくぞぉ〜!
in西武ドーム」の2日目。秋元康に「最低の出来」と酷評された1日目をうけ
て「死ぬ気」のパフォーマンスを行うメンバーたち。酷暑、過労、プレッシ
ャーからか「センター」前田敦子が「過呼吸」で倒れた...
3日間で9万人を動員した「西武ドーム」。キャパ250人のAKB劇場からスター
トした彼女たちのゴール「東京ドーム」の手前までたどりついたといえる
2011年最大のイベントでした。しかしその舞台裏は凄惨、過呼吸でたおれた
前田敦子だけでなく、日ごろの過密スケジュール、準備不足、熱中症などで
メンバーはフラフラ、意識朦朧状態。舞台挨拶で大島優子が「ホラー映画で
はありません」といっていましたが、血の気のない顔をした前田敦子は「ゾ
ンビ」のようでした。
でも裏をかえせば「国民的アイドル」ならドームコンサートぐらい当たり前、
それにきちんと対応できなかったのは単にメンバー、スタッフの力不足、準
備不足でしょう。もっともその「凄惨さ」もメンバーを追い込んだ秋元康の
「演出」の一つかもしれませんが...
□「1期生・平嶋夏海」の「辞退」
「私、平嶋夏海はこの度、AKB48・渡り廊下走り隊を辞退させていただ
くことに決めました。」2012年1月27日、AKB48のオフィシャルブログに掲載
された平嶋夏海、米沢瑠美の「活動辞退」=AKB48からの脱退のコメント。
それはネット上に流出した1枚のプライベート写真がひきおこした、前田敦
子や高橋みなみらと同じAKB48の「1期生」平嶋夏海のあっけない幕引きだっ
た...
「恋愛禁止」はAKB48の「掟」となっていて加入前の写真流出で何人ものメ
ンバーが「謹慎」しています。この「辞退」は米沢のTwitterの「裏アカウン
ト」(本名をもちいていない)の投稿がネット上で追及され、平嶋夏海は流
れ弾にあたった形で「AKBのルールに違反」した行為が判明したようです。
総選挙で「3年連続26位」の珍記録をもつ平嶋は前田、大島のようなメジャー
なメンバーではないですが、コアなファンからは絶大な人気があってネット
上には「傷つきながら夢を見てるのは俺たちだなw」という哀しいつぶやきが。
「普通」のよさをもっていた「なっちゃん」の脱退は私も残念です。
最後は映画を離れた「リアルな影」の話になってしまいましたが、2012年も
AKB48の活動の軌跡をゆるくみまもっていきたいと思います。
※「おとゲー」2012/1/28号掲載

0