□「レジェンド」シブサワ・コウ
1978年、当時27歳だった襟川陽一氏。稼業をついだものの泣かず
飛ばず。ところが誕生日に奥さんからプレゼントされたパソコン
で作ったゲームソフトが大当たり。当時のお金で40万円もしたと
いうパソコンをプレゼントされた奥さん(コーテクモの襟川
恵子会長)の先見の明にひたすら感謝です。
以来、コーエーの経営者・襟川陽一として、ゲームクリエイター
シブサワ・コウとして世に送り出したゲームは数知れず。
「信長の野望」「三国志」の歴史シミュレーションに加えて
「三國無双」などのアクション、女性ユーザー向けの「アンジェ
リーク」などの大ヒットシリーズで日本のゲーム業界の隆盛を
築いた功労者の一人、まさに「レジェンド」そのものです。
「ガンダム」「北斗の拳」「ONE PIECE」といった人気コンテンツ
のコラボも巧みで商売上手な一面も光ります。
□日野社長の「リスペクト」
「妖怪ウォッチ」と「三国志」の夢のコラボ。この企画は
シブサワ氏の方から持ち込んだそーです。ここらへんの眼のつけ
どころは百戦錬磨のシブサワ・コウ。
開発を担当したコーエーのメンバーは特に妖怪と武将のマッチン
グ(どの武将にどの妖怪を割り当てるか)に苦心したようです。
私も最初「ウィスパーが諸葛孔明?」とビックリしたものです
が見慣れてくるとかなりはまっていて、さすがでございます。
レベルファイブの日野社長も以前から「三国志」のファンだった
とのことで、コーエーの「三国志」「信長の野望」を通して歴史
を学んだことから、「僕の歴史の先生は、シブサワ・コウさん」
とリスペクトあふれるコメントをされています。
□「おすすめ移動」で楽ちん
「夢のコラボ」とはいえ、「三国志」はシミュレーションゲーム。
「妖怪ウォッチ」のメインターゲットの小学生には敷居が高い。
そのへんはレベルファイブ、コーエー両社のスタッフが知恵をし
ぼってくれたようです。バトルシステムの基本は「行動順のター
ン制」。味方と相手の行動の順番を考えて相手を攻撃する戦術が
必要になりますね。
それでもまだ難しいというユーザーへの親切設計が「おすすめ
移動」。自チームの武将のお勧めの移動場所を教えてくれるすぐ
れものでSLGが初めての初心者も楽ちんです。
ジバニャン・コマさんたち「妖怪ウォッチ」の人気キャラが
「三国志」の世界でどんな活躍をするんでしょう?
「妖怪三国志」お話は次回へ続く!
※「おとゲー」2016/6/13号掲載

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