□台北「博愛(シルバー)」留学
一昨年台湾に旅したとき、電車で必ず「博愛座」(シルバー
シート)を見かけました。私も今年は「博愛(シルバー)」に
片足突入年齢なので「個人的イベント」をしたいと思いました。
昨年末「台北短期留学」の案内を見かけて「これだ!」と思わず
飛びつきました。勤務先、家庭内の調整は時間と忍耐を要しまし
たが、双方のお許しをなんとか得て3月初めから3週間、台北
「博愛」留学に旅立ちました。
これまで何度も訪れた台北ですが、いずれも3泊4日程度の小日程。
3週間の短期留学でかねて学習中の中国語のブラッシュアップと
台湾の生活・文化を体験できるとワクワクでした。
□「台湾茶道」と「太極拳」
ところが現地に到着すると「博愛」年齢はほぼ私だけ。何人か
イギリスやマレーシアからの社会人留学生はいるものの60人を
超える参加者の9割は娘より若い日本の大学生たち。。。
思わず「浮きまくり」の恐怖を感じましたが、宿舎を一人部屋に
してくれた大学の配慮(他の大学生は3人部屋)と日本の大学生
の優しさのおかげでいっしょに「学生」できました。
留学は午前中の中国語学習と午後の文化授業(または校外学習)
の二本立てで特に面白かったのが「台湾茶道」と「太極拳」。
「台湾茶道」は日本の茶道と全く違って、台湾独自の小さな
茶器にお茶を入れてお茶の香と味を楽しむもの。
太極拳では簡単な「型」を師範から教えてもらったのですが、
「この動作はどういう意味か?」と尋ねたのが大間違い。
「拳でついてみろ」と言われ、やってみるとカウンターをもの
の見事にくらいました。恐ろしいほどの殺気で寸止めしてもら
わなかったら、確実にあの世行きでしたね。。。
□「台南」の「廉価美食」
台湾の通貨は「台湾ドル」(1台湾ドルは3.7円ぐらい)。留学
費用がそれなりの値段なので毎日の食費は300台湾ドル(1000円
強)ぐらいでチビチビ行きたいと思っていました。
幸い大学の周囲には「廉価」なお店や食堂がズラリで「1日千円
食生活」に大助かり。朝は外に食べにでるのも面倒だったので
前日に買った格安パンで済ませることが多かったです。それに
夜市で売っている「焼きショーロンポー」は、5個で150円でなか
なかの味わい。ディンタイファン(ショーロンポーの有名店)
にはかなわないけどコスパでは圧勝ですね。
お昼にせっせと通ったのが「台南(台湾南部の都市)美食」の
「大衆食堂」。えびシューマイや鯖のフライ入り麺が、ちょっと
クセになる味。しかも両方食べても400円前後の「廉価美食」。
機会があれば全メニューを制覇したいです。
□台北のトイレ事情
ビロウな話で恐縮ですが、食べれば当然、〇〇がでます。特に
「博愛」留学生にとっては重要課題でございます。
私からみた台北のトイレ事情の問題は
・ウォシュレットがない
あるのは高級ホテルぐらい
・用を足した後の紙が流せない
紙がつまりやすく「大変なこと」になるらしい
・いまだに和式(しゃがみ式)が多い
観光地、大学のトイレでもいまだに健在
前の二つは我慢するにしても、「しゃがみ式」は耐えられませ
ん。これはなんとかしてほしいです。
もう一つの問題は「暖房」。大学の宿舎は冷房のみで暖房がない。
「台湾は南国だから大丈夫」というのは大きな誤解。台湾南部は
いざ知らず、3月の台北は体感的には東京とあまり変わりない。
宿舎の中でも薄いダウンやフリースを着こんで辛うじてしのい
だのでございました。
(後編に続く)
※「おとゲー」2017/3/21号掲載

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