□ 「二ノ国2」の 「王道RPG」
レベルファイブというと「イナズマイレブン」「妖怪ウォッチ」
等のクロスメディア展開のイメージがすっかり定着してしまって
いますが、私の中での一番は「王道RPG」開発の「顔」。
初めてその作品にふれたのは、2000年にSCEからリリースされた
「ダーククラウド」(PS2)。魔人に襲われこなごなになった村や
町の「パーツ」を集めて復元していくというアイデアが斬新。
キャラクター、シナリオ、戦闘システムも他のRPGの「いいとこ
取り」が巧みで素晴らしい「王道RPG」体験を味わえました。
そしてレベルファイブ創業20周年の今年、満を持してリリース
された「二ノ国II レヴァナントキングダム」(PS4)。「王道
RPG」のレベルファイブの真骨頂を物語風にお届けしていきます。
□ 二ノ国の旅1「転生」
オレはロウラン。某国の大統領だったのだが、国際会議の会議場
に向かっていたその時、何かが起こった。。。
「大丈夫?」気が付くと金髪の少年がオレの顔をのぞきこんで
いる。
「ゴロネール王国の宮殿の中だけど。。。ちょっと今たいへんな
ことになっていて。あっ、ぼくはエバン。」
「おれはロウラン」と言いかけて部屋の鏡を見てギョッとした。
48歳だったはずなのにどうみても20歳ぐらいの青年の顔だ、しか
も長髪。「転生」という言葉が頭に浮かんだ。
そして、それがエバンとの運命的な出会いだった。
□ 二ノ国の旅2「ゴロネールの王子」
「いかなくちゃ」エバンの顔が青い。
エバンの頭から長い耳がつきでている。オレの視線に気づいて
「あっ、これ?ぼくはゴロネール国の王子なんだけど。。。」
エバンの父はネコのようなニャウ族が支配するゴロネール国の
王だったが、配下のチューダイン(ネズミのようなマウ族)が
クーデターを起こし、エバンは国を追われることになった。
王宮から地下道をぬけて脱出する道すがら、エバンはそんな話を
してくれた。
「すごいじゃないか、王子なんて。」
「ううん。今は元王子」寂しそうに笑うエバンをみてオレの心は
決まった。
「オレはキミを助ける」
。長い長い二ノ国の旅が始まった。
(二ノ国の旅は次回に続く)
※「おとゲー」2018/7/22号掲載

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