□「タイム・フライズ」の「タイムスリップ」
本誌編集部の大谷龍の誘いに乗って、光が丘のIMAホールで
ミュージカル「タイム・フライズ」を見てきました。
平成の大学生二人が、ふとしたきっかけで、学生運動が華や
かだった昭和43年(1973年)にタイムスリップする物語。
ステージには三階建てセットが組まれ、機動隊との衝突など
激しいアクションが展開されます。最前列でみていた私は思
わずヒヤヒヤ。
ベテランの遠山裕介と共に主役を演じた十代の中村翼
(大谷龍の息子さん)は、少年らしい瑞々しい演技と、
透明感のある歌声が素敵でした。
昭和43年に小学生だった私には、学生運動の実感も記憶もあ
りませんが、スマホもコピー機もなかった当時をちょっと懐
かしく思い出しました。
□ゲームで「タイムスリップ」
映画やアニメの世界でも「タイムスリップ(トラベル)」は
メジャーな題材。「バックトゥザフューチャー」や「時をか
ける少女」がその代表格でしょうか?
ゲームの世界ではなんといっても古典的名作、スクエニの
「クロノ・トリガー」でしょう。主人公のクロノがヒロイン
のマールと時を超えて活躍するこのRPGは、何度もプレイし
たくなる傑作ですね。
もう一つあげるならイシイジロウ氏の「タイムトラベラーズ」
でしょうか? 複数の主人公が同じ時間軸で互いに影響を
与えながら展開するストーリーは「428」のイシイ氏の独壇
場ですね。シナリオも実に細やかで忘れがたい作品です。
「タイム・フライズ」も、「タイムスリップ」もののゲーム
も、どこか物悲しい。それは「時は流れて戻らない」この
世界の無常を感じるからかもしれません。
※「おとゲー」2019/2/17号掲載

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