□2週間の「限定上映」
ガンダムの最新作が「2週間限定」で劇場公開される、というニュースをキ
ャッチしたのが、一月ほど前。調べてみると12/2の「ガンダムUC(ユニコー
ン)episode4 重力の井戸の底で」のBD/DVD発売にさきがけて11/12から全国
12劇場で「2週間限定イベント上映」を行うのだとか。ネット上の評価は高
く、しばらく「ガンダム」から遠ざかっていた私の気持ちが動きました。
なんどか本誌でも書いてきましたが、ガンダムは初回TV放映をライブでみて
以来のファン。もう30年以上前の話になりますが、何かチョンボをするたび
にシャア・アズナブルの名セリフをまねて「認めたくないものだな、バカさ
ゆえの過ちというものは」とつぶやいてました...
「2週間限定」なので余裕もない。しだいに気持ちが高まって、無理やり仕事
を片づけて、京浜東北線に乗り継いで桜木町の映画館へいってきました。
□「ガンダムUC」の「2011クオリティ」
21時前上映開始、平日のレイトショーなのに、会場はいかにも「ガンおた」
風のみなさんでギッチリ。ちょっと嬉しくなりました。
「ガンダムUC」はテレビでの放映を行わず、BD/DVD発売に先駆けて試写会な
どのイベントを行う販促を行ってきたようです。物語は「逆襲のシャア」の
3年後の宇宙世紀0096年が舞台。地球連邦とジオン(の残党)の対立の図式
は変わっていないし、ジムとかズコッグといった「ファースト」でもおなじ
みのモビルスーツが登場するのも懐かしい。
上映が始まり、主人公のバナージ・リンクスと「シャアの再来」フル・フロ
ンタルとのバトルがいきなりスクリーンに展開。火花を散らすモビルスーツ
の躍動感、宇宙空間に身をおいているような臨場感...これが、ガンダム
の「2011クオリティ」! しびれました。
□「渋いオヤジ」は「健在」
次の日、早速の「ガンダムUC」のepisode1〜3をレンタルして週末に一気見
しました。
主人公のバナージがザビ家の遺児、ミネバと偶然出会い、物語の核心となる
「ラプラスの箱」をめぐる争いに巻き込まれていく重厚なストーリー。「箱」
の正体は謎のままだし、なんでバナージがそこまでミネバにこだわるのか、
などなどピンとこない。福井晴敏の小説をアニメ化ししたせいか、なんとな
くダイジェスト版をみている気がしました。
それでもクオリティには満足したし、何より「ファースト」のころからの
「ガンダム」の魅力である「渋いオヤジ」の健在なのが最高です。
ちょっとヘタレな艦長オットー・ミタス、「マスター」と慕われるジンネマ
ン、そして若いバナージに未来をたくし敵のビームの直撃をうけ「蒸発」し
てしまったダグザ・マックール。毅然とした姿は感動的でした。
来年にepisode5が公開されるようなので今からワクワクですね。
※「おとゲー2011/11/25号」掲載

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