このところ寝不足が続いていたので、たまには
早く寝ようとしてベッドに入ったが、なかなか
寝付かれない。ビール3本飲んではいたんだが
最近ではそれくらいの量では寝酒にもならない
体質になってしまっているようだ。
夜中の1時頃だったが、遅くまでやってる呑み屋が
あるだろうと思い、自転車で出かけてみた。
明かりがついた看板が目に入ったので、店に入ると
20代くらいの若者が一人でカウンターで飲んでいた。
とりあえず「ビール下さい」と言うと客の若者が
「うるさい」と僕を睨みつけて言うのだ。
何だ?悪い酒でも飲んだのかな?と思いつつ
「キリンがあったらキリンをお願いします」と言うと
「うるさいって言ってるのが、わからんのか!!」
と、怒鳴りつけられた。 「何があったか知らないが
俺に絡むなよ」と言ったら「じゃかましい!!」と
逆ギレされてしまった。 こうなると楽しい酒が
飲めなくなってしまう。 それでも酔っ払いだから
相手にしないでおこうと、店のママと話していたが
なんだかんだと、絡んでくる。 我慢にも限度がある。
こうなったら相手するしかないと思ったが、ただ
相手するだけでは面白くない。そこで陰湿ないじめ作戦
で相手することにした。
まず若者の横に行って「お兄ちゃん、いいスーツ着てるね
、これって最新の水に濡れても全然大丈夫っていうスーツ
だよね」と言いながら肩からビールを掛けてやった。
「何するんだ!」と立ち上がろうとしたが、かまわず今度は
カウンターに置いてあった若者のバッグを持って
「いいバッグだな、これって最新の火をつけても
燃えないバッグなんだよな」とライターで燃やそうと
すると、慌ててひったくって小脇に抱えてる。
「何だ、今の手馴れた動作は?さてはお前だな?
この辺で出没してる、ひったくり犯は!!」
と言うと「僕は、そんな悪いことはしません」と
言葉づかいが変わってきている。
まだ気が治まらなかったから若者が掛けていたサングラスを
取り上げて床に落として「このサングラスってさぁ、
踏んづけても壊れないサングラスなんだよね」と言いながら
サングラスの上に足を乗せると「すいませんでした、僕が
悪かったです」と叫んでいる。
その言葉で陰湿ないじめ作戦はやめてカウンターに座って
飲みなおしたが、きっと会社でいやなことがあったんだな
と思い若者に聞くと、失業中で再就職が決まらない状態
と言う。帰り際にビール1本奢りますと言ったが丁重に
お断りした。
店から出て行く若者の後姿を見送ったが、どう見ても
180はある長身だった。
喧嘩しなくてよかったと、ホッとした。
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