僕の一番上の兄貴が入院したという連絡が
入り、今週始めに、見舞いに行って来た。
病室に入ると兄貴は嬉しそうに笑いながら
迎え入れてくれた。
2ヶ月近く前に会った時には、すごく元気
だったが、僅か2ヶ月の間に痩せてしまって
人相が変わり、本当に兄貴かと疑う程だった。
その病院はM県K市にあるのだが、その帰り道
女房が、お腹すいたと言うから国道沿いにあった
牛丼で有名な某店に入った。
時間的に余裕がない時は、こういう店は便利である。
注文してから1分もしないうちに出来上がるからだ。
カウンターに座り食べていた時、すぐ前のテーブル
に若いカップルが座った。 女性の方は牛丼と
けんちん汁を注文していた。 僕は食べながら、その
カップルを何気なく見ていた。 その若い女性は
運ばれてきた牛丼には目もくれず、いきなりけんちん汁
を飲み干してしまった。 豪快な女性がいるもんだと
感心しながら見ていると、その女性はテーブルに置いて
ある、紅しょうが入った容器を手に取り、紅しょうがを
空になった器にトングでつまんで入れ始めた。
殆ど移し替えて、容器には紅しょうがは入っていない。
もうこれ以上はトングではつまめないと思ったのか
今度はその容器の中の周囲にくっいている紅しょうがを
箸を使って、かき出していた。
けんちん汁が入っていた器は、紅しょうがで一杯になって
いる。それからその紅しょうがを箸で挟んで牛丼の上に
丹念に盛って、もう牛丼は見えない状態である。
それを豪快に食べ始めた。 見ていてもちょっと気持ちが
悪い。 僕たちが帰ろうした頃には牛丼は半分になって
いたが紅しょうがは残っていない。勘定しながら見て
いると、その女性は隣のテーブルに置いてある紅しょうが
が入った容器を取りに行っていた。
こんな人って、おばちゃんならいるかもしれないけど
若い女性では珍しいですよネ!!

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