先日、ちょっと遠出した時、時々
通る道路に公園の案内板があった。
一度行ってみようとは思っていたが
この日は その気になって行ってみた。
公園に続く道路の入り口に鉄門があり
閉門は17時と書いてあった。
時間的には充分余裕がある。
車だからすぐに着くだろうと思っていたが
曲がりくねった坂道を行っても行っても
なかなか着かない。
こんな山頂に本当に公園があるんだろうか?
少し不安になってきたが Uターンできる
ほどの道幅じゃない。
それからしばらく行くと駐車場が見えてきた。
やっと着いた! と思い車から降りて見渡すと
眼下に素晴らしい景色が広がった。
来て良かった! と感動していた時 展望台が
目に入った。
早速展望台に行ってみた。
木造の展望台で そこにバイクで二人乗りで来て
いたカップルがいた。
二人は景色に感動したのか はしゃいでいた。
展望台に設置されていた双眼鏡で見ていた男が
「おい、見てみろ!名古屋駅の高層ビルが すぐ
近くに見えるぞ!」と言っていた。
確かに肉眼でもそれは見える。
女の子は「私も見てみる」と言いながら双眼鏡を
覗いていた。
「本当だ!手を伸ばしたら触れそうに近くに
見えるね!」と喜んでいたが それからは
何かを探していたのか黙っていた。
男が「何か探してるの?」と聞くと女の子は
「今日、おばあちゃんが畑に行くって言ってた
から、見えないかな?って思って探してる」
と言っている。
ここから名古屋までは40kmはあるだろう!
高層ビルだから見えるのであって民家さえ
見えない。
それなのに 畑で野良仕事しているおばあちゃんを
探してるだって?
そんなこと考えただけで 見えないっていうこと
ぐらい解りそうなもんである。
女の子は「だってテレビで言ってたよ”遠くから撮った
写真!で人の顔まで判別できるって!」
男は「それは俺も見たことあるよ! よし俺が探して
やる!」とまた 双眼鏡を覗き込んでいた。
二人してバカなんじゃない? あれは人工衛星から
撮った写真をコンピューターで分析してるんだぞ!
男は「あっ!今思い出したけど地球は丸いって
言うことを忘れてた」と見えない理由が地球が丸い
っていうことにしていた。
なんでもいいから 早く双眼鏡を俺に明渡して
くれ!!
展望台から南方方面に広がる
緑の山々
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