オチコボレ高校生集団「ザ・ゾンビーズ」シリーズ第2弾。今回の主人公は高校生ではなく40代後半の平凡なサラリーマン、鈴木一(はじめ)。
平凡で穏やかな日常を送る彼は、妻と娘を愛していた。
そんな鈴木のもとに、娘が何者かに殴られ入院したという知らせが入る。娘を殴った相手は、ボクシングの高校生チャンピオンで、学校では品行方正で通っているという石原。
やり場のない怒りに目の眩んだ鈴木に出会った「ゾンビーズ」は、彼らなりの復習劇を仕掛ける。
第2弾もとても面白かったです。
私はこういう話に滅法弱い。
家族を守るための復習劇であること。
弱い男が、努力を重ねて強い男に変身していく成長モノであること。
映画や漫画に多いこの設定がもろにツボでした。
何度も涙ぐみながら感動を味わいました。
それでも、「レヴォ3」を読んでなければ、ここまで感情移入しなかったと思います。
この本だけでは、「ゾンビーズ」の人物像が掴みにくいからです。
彼らが特別な若者であること。ありえない設定だからこそ、夢を感じてしまいます。
今回は舜臣が大活躍だったのですが、彼の「テヘって笑ってんじゃねえよ。テヘって。」というセリフが大好き。

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