本日のシエナは、なかのZEROホールにて、宮川彬良さんを指揮者にお迎えしてのコンサートでした。
リハーサルで宮川さんに弱点を次々と指摘され、解決策を示していただいたり考えさせていただいたり、自分達としてはかなりステップアップとなる公演になりました。
それがお客様にどう伝わったかはわかりませんが、少なくとも宮川さんの素敵で楽しいトークと音楽の本質を突く指揮で、きっと楽しんでいただけたのではないかと勝手に思っております。
さて、密かに自分の中でもステップアップするキッカケとなったような気がする出来事がありました。
一昨日の記事で書きましたが、とても久しぶりにホワイトヘッドをティンパニに張りました。
昨日のリハーサルから本日の本番にかけて、このヘッドに自分がどう対応すべきか、いろんな挑戦をしました。
茶色いヘッドと比べて明るい音がする、というのはわかっていて、それを狙って張ったわけです。
で、このEVANSのホワイトヘッドを張って感じたのは、音色がとても綺麗で、しかし小粒なマレットだと潰れた音が出てしまいやすく、やや大きめのマレットで弾く事でより美しく深い音になる、ということ。
そして、表面がツルツルしていて抵抗感が少なく、エッジテープとの相性抜群でペダルの動きがとてもスムーズになる。それと同時に、マレットの当たり方が少しでも斜めになると全てを受け止めてくれない。
マレットの動きがヘッドに対して90度で、マレットの柄をヘッドと平行に近く、横の面で当てるという、基本にかなり忠実に弾かなければ深い音になりにくい。
また、強くダウン奏法をやろうとすると音が割れてしまいがちなため、深くタッチして自然に跳ねさせる事をより意識した。
このような特徴を理解し、自分なりに対応すべくいろいろと工夫する事でさらに基本に立ち帰る事ができ、綺麗かつ深いかつパンチも効いた音色を追求する事が出来た。
まあ、これが成功したかどうかは客席でしかわからないのですがね。
これまでとの違いがわかるようなコアなファンが居てくれると助かるのですが。。。
このメーカーのヘッドの特徴は、プリテンション・ヘッドという、張る前の段階ですでに高い張力になっているところにある。また、写真のように(わかりづらいですが)、外側の黒いリングがとても強固で、真円を保ちやすい。
このため、しっかりした音程感を出す事が出来、チューニングもし易い。
張る際に、ボルトを指で回せる所まで回し、そこから少しずつキーを使って回していくのだが、そこから最低音が出せる所まで回す回数が少なくて済むようで、短時間でテンションを上げていくことが出来るように思う。
微調整の際に、どこのボルト付近が高くて低いのか、わかりやすいのもとても助かる。
非常に面白いヘッドに出会えたと思う。
もっと使いこなせるよう、しばらくはこれで遊んでみようという気になりました。
