ここ最近は、仕事から帰宅後、先週借りてきたMGMミュージカル映画を観て過ごしていた。1938年モノクロ「踊る不夜城」。エリノア・パウエルの映画は、モノクロということで何となく後回しにしてきた感じがあったのだが、彼女の容姿もダンスも最高で、もっと観ないといけない、と思った。オズの前年のJガーランドも、天才としか言い様の無い、歌と踊りと演技。ストーリーも清らかで面白い。もう一本は1950年くらいのカラー「キスミーケイト」。先にCDで聴いていた挿入歌があまりに素晴らしいので(コール・ポーター作曲)、期待は膨らんでいた。踊りや衣裳やセットが、未来を先取りしようと思ったら、異次元に入っちゃった、という感じの、シュールというか、何というか。色使いがドツボだった。好きな色味のオレンジとか。この時代のMGM映画は、なんか凄い絢爛なものを作ろう、という意気込みのベクトルがどうかしちゃってる方向にピーン、と伸びていて、馬鹿馬鹿しくも美しい。過去にも未来にも行き場の無いものって、ただひたす
ら美しいのではないか、と思います。うまく説明できないけれど。もはやSFのようなもんだ。たぶん。もっともっと、掘り下げたいなぁ、MGMミュージカル映画。GS、電子音ディスコ以来の波がキテいる。地球を止めて。おわり。


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