この日記にも何度か登場しているが、勤め先のビルの1階がパチンコ屋で、時々外につながれている犬がいる。ショボくて、白い毛がファッファっとしているのでショボショボ犬、あるいはファッファ犬、と勝手に心の中で名付けている。彼は傍を通る人の心を鷲掴みにする。みんな、なんともいえない、ほくそ笑んだ顔になって通り過ぎるか、撫で回すか、する。みんな、ふるさとを思い出しているかのような気持ちになるのかもしれない。素朴な、超・昭和顔の犬である。おれは南九州ながら、街っ子であるが、ありもしない山村が頭に浮かぶ。あるいは三丁目の夕日みたいな、夕暮れにさんまを焼く匂いが漂うような。で、そのファッファちゃんが、いつもは毛が長くてファッファしているのだけれど、暑くなったからか、おそらく飼い主のおっちゃんに適当な鋏で毛を刈ってもらって、すっきりしていた。思い切り、虎刈り。ますます情けないような可愛らしさになった。坊主も来月から学校に通うから、短くしとくか、と、親父に虎刈りにされた、昭和の小学生。もう、見事である。
オレが映画監督だったら一本撮るね、昭和モノを。さて、昨日の夜は公営放送でMJ追悼特集をやっていた。プロモをいっぱい流していた。スリラーだけでなく、バッドもノーカット。どれもドキドキしてとにかく観ていて楽しいし、面白い。彼がエンターティンメントに傾けた情熱というのはやはり尋常ではない。観終わって、思わず拍手をしてしまった。踊りや歌は勿論だが、スリラーで、彼女が怖がって映画館を出ていくシーンでの、ポップコーン喰いながらニヤニヤするアップ、あれは誰にも真似できないだろう。バッドの、ワルの旧友に、踊りで本当のワルさを見せ付ける、という強引?なストーリーも、よくわかんないけど納得してしまう。意味は希薄だけど、なんか、説得されてしまう。ミュージカル映画ではよくあることである。理不尽に・頷かされる・気持ちよさ。素晴らしい。今日。K嬢がドラクエを入手して、ウキウキしていた。おれは、ドラクエ3で、ピラミッドに突入する踏ん切りがつかずに、そのままフェイドアウトしたっきりである。カンダタ止まり
。小学生だったけれど、あれで自分の何かを思い知った。いま休憩。おわり。


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