さて。
三月上旬に勤め先の引越しがあった。
今迄は最高学府のお膝元であったが、今度は川を越えた向こうである。
通勤時間は倍になったけれど、それでも所要時間は一時間ちょっとなので、読書と音楽鑑賞の時間が増えた、と思うことにしよう。
今度の最寄りの駅のある街は食べる処が兎に角多くて、未だに少しも把握できていない。古本屋は、勤め先の近所に、こじんまりとして好きなジャンルをしっかりと抑えたような処が一軒あり、嬉しい。
風景は、前の処はいわゆる文教都市で戦災を逃れた文学的な場所が結構あったが、今度は庶民的で、目を少し凝らせば昭和の爪痕が残っていて、飽きが来ないと思う。オレのPCの昭和フォルダはすぐにでも火を吹くだろう。レイト昭和'sな文言入りの看板とか、初日でいろいろ見つけた。
だいぶ春めいて来て、雨は糸を引き始めたし、梅は満開、桜はもうすぐである。
今夜は月が橙色である。オレは橙色が生理的に好きだから、思わずガン見してしまった。おわり。


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