今日、午前から上関町議会の傍聴券を求めて車を走らせる。
上関原発の公有水面埋め立てに対する上関町の採択の是非を問う重要な一日。
役場前では20人の議席に対して251人の傍聴希望者が列をなしていた。
そのほとんどが原発に反対する人たち。
12倍という倍率ではなかなかあたるはずもなくやむなく外での待機。廊下くらいでは傍聴できるかと期待していたが先日の県庁と同じように普段なら自由に行き来できる廊下への入り口も鍵を閉められ職員がバリケード。
私服数十人が僕たちの行動に目をはらし、近くには機動隊も待機。
祝島のおばちゃんはそんなものものしい雰囲気もなれたもので、職員や私服に冗談を飛ばしながら余裕綽々である。
傍聴のほとんどは祝島の人が占めたようで会議は始まった。
役場の外からかすかに声は聞こえるのだが状況はつかめない。
数時間が過ぎる。時折、郷を煮やした人が廊下からでも聞きたいと職員に詰め寄るが私服に制止される。
窓際から見える若い町職員がいかにも見下したようににやける。まるで人事のように。
5時前、議会場が騒然となった。なにがおこったのか?
「強行採決がされた!」「いやまだだ!」
憶測が飛び交い、外のいた200人近い人々が動き始まる。
5時過ぎ、傍聴していた人降りてきた。
「強行採決だ!」
この審議の数時間、推進派の議員は一言も発しなかったそうだ。
反対派の議員の切実な訴えに対しても議長を含めまったく取り合わなかったそうだ。
ただ数の論理、最後の起立だけですべてが決められてしまった。
町長・議長を含めたこのやりとり、これが民主主義なのか。
原発予定地のわずか4km先に祝島がある。
原発ができれば唯一、原発を目の前にして暮らさなければならない人たちだ。
27年間、一貫して反対を貫いてきた。
5億円もの原発保証金も拒否し海を守り続けてきた人々。
横断隊が到着した翌日にはカヤックを満載にしていつも笑顔本土まで送り届けてくれる清水さん。清水さんは町会議員。
議会が終わったあと、集まった人達に声を詰まらせて言われました。
「力が足りなくてすいませんでした。。。」
そろそろ僕も限界だ。
ショップのブログに原発問題を取り上げて大丈夫か?(もう何度も取り上げれてるけど)
原発問題に首を突っ込むと仕事をなくすぞ。(逆に仕事増えました。)
いろいろアドバイスを受けたこともあります。
だけど僕は上関の海で飯喰ってます。漁師じゃないけど美しい海の恵みで生きてます。
限りなく海に近い目線で、人一倍上関の魅力を知っています。
上関に原発を造ってはいけない。上関の海は守らなくてはならない。
それだけははっきりいえる。
それが僕の仕事でもあると思っています。
子供が大きくなったらあの美しい海を見せてやりたいと思います。
僕の夢です。
ここ数日、ピースウォークから祝島との署名提出、そして今日の議会とまざまざとこの行政の現実を見せつけられました。金、権力、服従、見下し、そして無関心。
それがこの日本のもっとも重要といわれているエネルギー政策の現実です。
まだ原発に必要な詳細調査が進められています。
離島に住む人達は避難する手立てもありません。(国の防災計画はたった10km。知事も国に意見を提出している)
祝島の人達はまだ漁業権を捨てていません。(また係争中です)
なのに建設ありきの埋め立てが進もうとしています。
これでいいのか!
外から見えなかったニュース画像があります。
http://kry.co.jp/news/news870341.html
議会が終わった後おばちゃんが詰め寄る場面の議員の顔を良くみてください。
政治とはなんなのか。生活とはなんなのか。
動こう!自分達のそして未来のいのちのために。

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