防府の船大工、曽我秀雄さん(88歳)にお話しを伺いに行きました。まだ一人で船を出して釣りをされるほどお元気で昭和初期の船大工修行時代からのエピソードを正確に記憶されており貴重な話を聞くことができました。
打瀬船を手掛けられたこともあるそうで愛知型の詳しい船型や優れた間切り(風上への切り上がり)能力など実際に目にしたこともある正に生き字引のような方でした。
「若い大工が本気で学べば今からでも船大工の技術を伝承することはできる」
そう断言されました。16歳からの修業時代をへて実践で技術を磨いてこられた曽我さんの言葉に強い希望を感じました。打瀬船建造は終わりではなく始まりにするためにも。先人の言葉は僕たちの指針へと繋がります。


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