中国に対する姿勢で政府、与党は強硬派と柔軟派に大きく割れている。政府は対中円借款の新規分の決定を、ガス田開発等の中国の非友好的姿勢に対する抗議の意味を込めて見送ったものである。これに対して公明党の神崎代表が日中関係を損なうだけで何の意味があるのかと噛み付いた。
一方麻生外相が中国が日中中間線近辺でガス田開発を進めるならば日本も対抗策を取らざるを得ないと発言したことに対して、二階経産相が、外相発言は慎重にすべきで、強硬にやるなら中国に言ってやれと痛烈に皮肉った。自分は中国に招かれて行ったのに外相が未だに訪中できないことに宛てつけたものだろう。民主党が元気ならば閣内不統一で猛烈に攻められる所である。次期総理候補も安部、麻生の強硬派と福田、谷垣の柔軟派に割れている。私は言わずと知れた強硬派だから安部、麻生寄りである。
今や外貨準備高世界一で有数の経済大国、軍事大国になった中国に一体何故円借款やODA援助が要るのかさっぱり分からない。中国はミャンマー、北朝鮮、アフリカ、中南米諸国に相当額のODAを実施しており、しかもその狙いは日本の常任理事国入りを阻止する為であるのは明らかである。これまで日本は中国に対し3兆円を越える膨大なODA援助を行ってきた。技術援助と共に今日の中国の発展に大きく貢献したのは紛れも無い事実である。
然し中国は当たり前のような顔をして感謝の一言も無いし、国民にも一切知らされていない。若し知っていればあれほど酷い反日デモは起きないはずである。こんな恩知らずの国に何時までも円借款を供与する必要は無い。どうせ軍備の増強に使われるだけである。
ガス田開発も然りで、中国は海洋国際法の常識である中間線を認めようとしない。共同開発を提案しても、日本側ならOKだが中国側は駄目だと言うから、自分のものは自分のもの、人のものも自分のものと言う勝手な言い分である。こんな無礼で横暴で身勝手な国に対して、なあなあ、まあまあで擦り寄る柔軟派は国賊者である。経産省も中川大臣の時は日本側での試掘に意欲を燃やしていたが二階さんになった途端に尻すぼみである。親中派として中国政府にちやほやされるのは勝手だが、小泉政権の通商政策を継承する義務があるから、ガス田開発に関する限り日本の立場を堂々と主張してもらいたい。さもないと後世国益を売った売国奴と言われるだろう。

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