ジャワ地震の被害は局地的だと思っていたが死者が5000人を超えると予想されているから、阪神大震災並みである。日本政府はいち早く1000万ドルと言う世界最大の支援を表明したのは良かった。アメリカが当初50万ドルと渋かったが、他国の様子を見て慌てて250万ドルに増額したのは逆に格好悪かった。然し支援物資がなかなか被災者に届かない。
インドネシアの地方自治体が機能していないからである。役人も被災者だから、誰も役所に出てこないと言う。この辺が日本人と違うところである。阪神大震災の場合は、自治体職員は自ら被災者であるにも拘らず、役所に駆けつけて救助に当った。
インドネシア政府は専ら国連に頼る姿勢である。早く被災地に届ける司令塔と物流を確保しなければ、折角の援助物資もどこかに横流しされるだろう。
震度の割りに被害が大きかったのは、耐震強度の無いレンガ造りの家が殆どだったからである。ジャワ沖は頻繁に地震が起きるから、耐震強度に関する規制はあるが、それが全く守られていないと言う。建設業者や施主は役人に賄賂を送って、違法建築を見逃してもらっているそうである。当地の役人の腐敗は昔から酷い。交通警官は日本人が乗った車を見つけると、何だかんだとケチをつけて袖の下を要求する。断ると尋問が続いて約束時間に遅れるから、つい賄賂を払う事になる。私も何回払ったか忘れるくらい払った。
ジャワ地震はその意味では人災だと言える。

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