当たり前だが今年もまた大晦日が来た。毎年同じ感想を綴っても仕方が無いが、一応締め括りの総括をしたい。例年大晦日は女房に邪魔者扱いされるので駄目亭主を集めてゴルフに行く習慣だったが、今年は寒くて行く気がしない。やはり体力、気力が衰えたのだろう。ブログを毎日更新するのは気力が不可欠なので来年が心配である。
今年はまだ気力十分だったと思う。舌鋒鋭く社会批判をし、政治家や役人や世相を撫で斬りして来た。私のブログは厚かましくも世直しを標榜しているから、批判精神が先走りがちである。然し実を言うと私は日本と言う祖国を誰よりも愛する単純な一老人である。
私は世界70カ国以上をつぶさに見て回って、日本を外から客観的に眺める視点が身についた。そこから導き出した結論は、色々問題はあるが、日本は基本的に[Well Organized Society]だと言う事で、心底誇りに思っている。これほど恵まれた住みやすい国は滅多に無いと思う。従って日本人であるだけでも満足だし感謝しているが、それでは批判精神は生まれないからもっと愛せる祖国にするにはどうすればいいかと無理矢理考えているだけである。日本を森として全体を観れば美しいが、個々の木を見れば枯れたのも曲がったのもあるのは当然である。然し細部に拘って文句ばかり言っていると、正に木を見て森を見ない偏狭な視点に陥る事になる。
ある新聞が主要国の青少年の意識調査をした統計を見たが、国の将来に希望を持てないし国を愛せないとしたのは日本の青少年が圧倒的に多かったことに衝撃を受けた。これは由々しき事態であり、全て大人の責任だと思った。大人が常日頃不平不満ばかり零して、日本の悪口ばかり言っているから子供達もそうなるのだろう。
人の人生観、価値観は大別すると二つあると思う。即ち肯定的で前向きなものと否定的で後ろ向きなものである。より幸せになれるのは絶対に前者であると確信している。
私は全ての物事を先ず全体を俯瞰して肯定的に捉える事を旨としている。多少の否定的要素を包み込んで前向きに捉えなければ何も始まらない。入り口で否定する人は進化する訳が無い。全て細部にこだわり悪い方に解釈して、否定する人とは全く波長が合わないし、議論するだけ無駄だし、悪い影響を受ける。来年も批判の為の批判だけはしないようにしようと決意している。

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