安部内閣の支持率が下がり続けて、朝日新聞の調査では終に40%を割り、不支持率が支持率を上回った。最近の安部総理の言行を観るとその理由が解る気がする。
支持率が下がった直接の原因は郵政民営化造反議員でそのまま当選した議員を復党させた事である。私はこのブログでも予想したが、復党は将来凶と出るだろうと言った。復党は中川幹事長主導で進んだが、幹事長は厳しい誓約書を提出させたから、それなりに筋を通した。誓約書を拒否した平沼氏を外しもした。又造反組みで落選した議員の復党は認めない方針を貫いていた。然し安部総理は此度落選組みの江藤氏を復党させて参院選の比例候補とするよう部下に命じた。何でも江藤氏とは前から親しい間柄だと言う。
こんな無原則な事を首相の権限を行使して実行すれば、益々国民の信頼を失うだろう。
江藤氏の復党を認めれば、岐阜の藤井氏はどうなるのか、他にも一杯ある。何故頑張らなくても良い事で頑張って、頑張るべき事で頑張らないのかさっぱり解らない。因みに安部氏は嘗て集団的自衛権は憲法を改正しなくても、解釈改憲で行使出来ると明言していた。それが国会答弁では、集団的自衛権については研究する、検討すると逃げの一手である。国民が安部さんに期待したのは若さと、タカ派的言動と実行力である。総理になれば発言の重みが違うから慎重にならざるを得ない事は解るが、余りの変節振りに愛想を衝かしたのかもしれない。従軍慰安婦に関する河野談話や、日本の侵略戦争を詫びる村山談話に対しても反対していたのに、それを遵守するとあっさり信念をひる返した。
電撃的な訪中、訪韓でアジア外交を建て直し、教育基本法改正と防衛省昇格を成し遂げ、格差是正策や教育再生策、NSC構想を纏め、社保庁を解体するなど、結構実績を挙げているのに惜しいと思う。
もう政治の頂点を極めたのだから、これ以上上を望むことも無いだろうから、小泉さんのように思い切ってリーダーシップを発揮し、信念を貫いて欲しい。そうしないと案外短命で終わるかもしれない。

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