今日で参議院発足から60年が経過し参院は還暦を迎える。二院制見直しの良いチャンスだと思うが一向に其の気配は無い。参院側が権限の縮小と既得権の喪失を恐れているからであってそれ以外の何物でもない。本来参院に求められる機能は衆院に対する抑制と補完である。昔から良識の府と呼ばれたように、参院は政権や権力と距離をおき、大所高所に立って中長期的に審議する事が求められている。つまり衆院の審議を今一度慎重にチェックする再考の場である筈である。ところが実際やっている事は衆院のカーボンコピーみたいなもので衆院での政治対立がそのまま持ち込まれ屋上屋の組織と成っている感は否めない。時には衆院を通過した郵政民営化法案を否決したような独自の動きをする事もあるが、偶に独自性を出すと大きく間違えるのだからどうしようもない。
参院を廃止すれば国会審議の効率は倍増するし、行政経費も大幅に削減できる。業界や団体や労組の利益代表議員も減るし、全国区で当選してくるタレント議員も少なくなるだろう。石原、青島、横山などの有名人知事も全て参院全国区からのし上がったものである。今の参院議員はプロレス、野球、スキー、スケート、体操出身等の有名人ばかりで、オリンピックチームが編成出来そうである。一芸に秀でた人は立派であるに違いないが必ずしも良識の府、再考の府の住人に相応しいとも思えない。
参院も閣僚や副大臣、政務官等を内閣に送り込み時の政権に取り込まれている。55年体制の残滓を引きずった古いボスに牛耳られて、閣僚枠や順送り人事に目が眩んで権力に擦り寄り、団体の利益代表として良識を失った先生方の集団である。荒井一寸法師やムネオ君やファイヤー先生を見れば良くわかる。参院が今のままで良い訳が無い。
今日のブログは読売の社説を参照にした箇所が多いので断っておく。

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