民主党小沢代表は続投を表明し幹部会でも了承されたが世論は了承していない事が読売の世論調査で明らかになった。首相に相応しいのは麻生さんとする人が32%で小沢さんが23%となり形勢は逆転した。検察が西松建設の政治献金問題で小沢さんの秘書を逮捕する前の調査では、麻生さん26%小沢さん35%だったから正に大逆転である。
政党支持率でも以前は自民党と民主党がほぼ同率で並んでいたのが今回は自民党31%、民主党21%と10ポイントの差がついた。麻生内閣の支持率も17%から23%に跳ね上がった。瀕死の状態だった政府、与党が敵失で息を吹き返した感がある。
このままでは政権交替は無い。麻生さんが今解散すれば自民党が勝って麻生首相は引き続きその地位に留まるだろう。私はがっかりして食欲まで無くなった。4年近く続けたブログも止めるといった以上武士に二言は無いので間もなく御仕舞いである。
小沢氏は金権政治の権化の田中派の中枢に居たから古い体質を引き摺っているのは確かであり民主党の党首として次期首相になるのに相応しくないと言う世論は理解出来る。
然しだからといって政党支持率まで大きく変わるのが私には理解出来ない。小沢さんが胡散臭い政治献金を貰ったから民主党が駄目で自民党が良いとするのは飛躍し過ぎる。
自民党の二階大臣の疑惑も小沢さんと似たり寄ったりである。寧ろ金権体質は自民党に染み込んだ体質であり、小沢さんが自民党に居た時の後遺症である。
小沢さんが信用出来ないから麻生さんの方がより首相に相応しいと言う理屈もさっぱり解らない。小沢さんの釈明は誰が聞いても納得出来ないだろうと思うが、そもそも政治に金が掛かり過ぎて歳費で賄えない以上、全ての政治家は多かれ少なかれ薄汚れた金を集めているものである。政治と金の問題で信用出来る政治家など居る訳がない。
そんな枝葉末節の問題に捉われて、日本の政治を抜本的に変えるには政権交替であると言う根本を忘れないで貰いたい。自公政権では官僚支配と政官業癒着から脱却できないからこそしがらみの無い民主党に政権交替して貰いたいだけである。民主党は天下りの全面禁止を公約しているし、101もの公益法人を無くして莫大な補助金を削り、特別会計もゼロから見直すと公約している。高速道路の無料化もやると言っている。企業献金の廃止も唱えている。出来るかできないか一度やらせて見る価値はある。
小沢さんの最終目的が政権交替だと言うのなら、是非この世論調査を参考にして、民主党を勝たせる為に自ら党首を辞任し選挙の顔を変えるべきである。世論は岡田、菅、前原、鳩山に期待し、小沢は第5位である。
穿った見方をすれば海千山千の小沢さんは続投を宣言して世論の反撥を浴びる事で政府与党の解散を誘い、解散が決まれば即辞任して岡田氏に代表の座を禅譲する戦略かも知れない。

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