新GMが発足して経営再建を目指すが、来年株式を再上場して再来年の黒字化を達成できると言う計画は甘すぎると思う。最重要課題として、顧客重視、新車開発強化、企業文化の改革を挙げているが、こんな当たり前なことを今更言う事自体がピン呆けである。政府が60%の株主で会長を指名し、UAWも大株主として役員を送り込んでいるから多少バラ色の計画にしないと通らないのだろう。
新GMはシボレー、キャでラック、ビュイック、GMCの優良4ブランドで発足する。工場も47から34に、従業員は6万から4万に、販売店は6000から3600に、債務総額を1200億ドルも減らすから大幅なリストラになり、身軽になって立ち直れるように観える。然し世界販売台数が835万から389万に減る予定であり、これ程の大規模な減量で縮小均衡するとは思えない。ダイエットと同じで急激な体重減少は必ず副作用を齎す。
再建計画は米国新車市場が’12年には1600万台に急回復してGMの販売も年間18%から12%伸び続けると仮定している。確かに’09年度の1100万台は異常に低かったから今後伸びるのは間違いない。但しGMのブランド力は大きく失墜した。余程競争力のある新車を開発しなければ無理だろう。
今度プラグイン方式の電気自動車を投入すると言うが価格が4万ドル以上と予想されている。トヨタやホンダのハイブリッド車の二倍も高いのでは誰も買わない。
私はGMの再生には最短でも5年はかかると見ている。いや5年でも無理で何れインドや中国の自動車メーカーかFORDに買収されると思う。

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