昨夜録画しておいた世界柔道を観た。女子63キロ級で上野三姉妹の次女順恵さんが5試合全て一本勝ちで金メダルを獲得した。試合開始早々の早業で圧倒的な強さを見せ付けた。順恵さんは谷本歩美さんの影に隠れてオリンピックにも世界柔道にも出られなかったが、実は日本代表戦では谷本選手を破っていた。然し一本が取れないことと谷本選手の過去の実績が買われて代表を逃した。今回も谷本選手を破って漸く代表となって金メダルに結びついた。腐らずに良く頑張ったものである。長女の雅美さんに続く金メダルである。三女も何れ取るかも知れない。
48キロ級では福見選手が金メダルを取った。福見さんも谷選手の厚い壁に阻まれていたが不敗神話の谷選手を破った実績がある。田村でも金、谷でも金、ママでも金と来たが、ババでも金とは行かないから愈々福見時代の到来である。
52キロ級でも中村美里選手が金メダルに輝いた。48キロ級から一階級上げての挑戦だったが初の金メダルで北京五輪の雪辱を晴らした。まだ20歳のあどけない少女のような顔だが素晴らしく強い。当分中村の天下は続きそうである。
男子は4階級を終えてまだ金メダルが無い。平岡選手の銀が唯一のものである。女子に比べて見劣りがする。何も柔道に限った事ではない。マラソンもレスリングもゴルフも
日本の女子は世界と互角以上に戦っているが男子は全く奮わない。この差は一体何なのか考えてみた。
日本ではスポーツ環境で男女間に差は無い。この実力の差はそのまま男女間の物理的力の差を表わしているように思う。戦後日本女性が強くなったと言われて久しいが、今や男女の立場は完全に逆転したと思う。男女の物理的力関係はシーソーゲームであって、一方が強くなると片方が弱くなる。ユニセックスの時代とやらで、男が軟弱になって女性化する一方で女が強硬になって男性化した。社会的地位ではまだ男の方が少し上だが、家庭では女が実権を握っている。
私は世界70ヶ国以上を回って市場調査をしたから自信を持って言えるが今や日本の女が世界で一番強いし恵まれている。それがスポーツ界で如実に現れているだけである。
ウーマンリブの闘士はとんでもないと文句を言うだろうが、世界を知らないだけである。女権論者はあらゆる分野で男女格差を悪としてあげつらい、小学校でも男を君付け、女をさん付けで呼ぶ事にもケチをつけ、更衣室も一緒にしたと言う。その内男風呂、女風呂も一緒にするなら歓迎である。男女に生理的な違いがある以上言葉使いや風習や慣わし、立ち居振る舞いやマナーに男女差があるのは当たり前である。民族の長い歴史の中で定着してきた文化を否定すると碌な事になら無い。
女権論者は福見、中村、上野選手に訊いて見れば良い。日本は男女差別の国だと不満に思っているかと尋ねれば、彼女達は直ちに否定するだろう。やれ男が悪いの、社会が悪いの、システムが悪いのと直ぐ文句を言うような女が世界一になれるわけが無い。

3