読売新聞の世論調査によると一ヶ月本を読まなかった人が53%に達したと言う。中でも70歳以上では70%が一ヶ月何も読まなかったと答えたと言うが、毎日本を読む私から観ると信じられない。もう人生も終りに近いから今更読書をして自分の向上に役立てようとは思わないのかも知れない。然し人生が残り少ないからこそ人格を磨き自己完成を目指して悟りを開く為にも読書が必要なのだと思う。80代になると眼も不自由になるし気力、体力もなくなるから70代が最後のチャンスである。
60代も58%が読まないし、働き盛りで伸び盛りの50、40.30、20代も軒並み40%以上の人が一ヶ月に本を一冊も読まなかったと言う。当に本離れの時代である。この人達は一体何によって知識、教養を得ているのか不思議である。多分ネットと携帯とテレビで全ての情報を得ているものと推察される。然しネットやマスメヂアは只でさえ情報過多で玉石混交である。真の教養は映像ではなく活字からしか得られないと思う。
本を読まなかった理由で突出して多いのは時間がなかったというもので51%もある。
私は70代、60代になっても時間がないというのは体験上信じられない。定年後は時間は有り余るほどある。50代から20代は現役で仕事が忙しいのは理解出来る。然し読書は就寝前に読めばよいから時間が無いと言うのは単なる言い訳に過ぎない。因みに
若者は携帯のメールに使う時間が大きな比重を占めると言うから、その一部を読書に回すだけで十分である。
次の理由は読みたい本が無かったと言うもので21%あるがこれも嘘っぽい。古典を含めれば読むべき本は山ほどある。読みたい本が無いと言うより読む気が無いと言うことである。次の理由が本以外で知識や情報を得られるからが18%、及び読まなくても困らないが18%でこれが正直な本音である。
感心したのは好きな作家の第一位が司馬遼太郎で72名が挙げた。男53名で女19名で男が圧倒的に多い。第二位がIQ84がベストセラーになっている村上春樹の66名で男女ほぼ半々である。女性に人気があるのは東野圭吾、赤川次郎、瀬戸内寂聴、渡辺淳一で私は読んだ事が無い。読書でも男と女の好みは全く違う。

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