今朝ゴルフ練習場に行ったら例の怪物爺さんから知り合いの御婦人の訃報を聞いた。膵臓がんで69歳の若死にである。三回の大手術に耐えて奇跡的な復活振りを見せてくれたのに残念である。明日怪物宅でマージャンをやる予定だったが急遽取り止めた。
ご婦人は音大を出てピアノを教えていた。ゴルフは私とは別のグループだったので御一緒した事は無い。怪物の奥さんから私のブログを薦められて以来愛読者に成ってくれた事さえ知らなかった。ぺぺが腎症であることをブログで読んで引き取りましょうと申し出て下さった。ご自分の余命が少ない事を自覚されて、寿命の短い腎症の犬なら自分も飼えると思ったそうである。大変な犬好きであるが愛犬が死んで後、ご自分の余命を考えると新しい犬は飼えないと諦めていた。その後も私が帰省する時は犬を預かると申し出てくれて三日で良いのに五日も預かってくれた。
御婦人はリューマチ、腎症、糖尿病、膵臓がんと丸で病気のデパートみたいだったが、少しも愚痴を零さず、常に明るく元気に振舞っておられた。御家族にもこれからは好きな様にやると宣言されて毎日を精一杯生きる姿に周囲は感動させられた。実に見事な生き様であり死に様であった。
それにしても癌は本当にしつこい。膵臓がんの手術は内臓をそっくり取って冷凍庫に保管し、手術後又元に戻すのだと笑って語ってくれた。聞くだけでもぞっとする。三度目の転移の時はもう手術は結構ですと断ったと聞いた。何時でも死ぬ覚悟が出来ていた御様子だった。私も死に際はかくありたいと思った。ご冥福を祈りたい。

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