聊か旧聞に属するが九州電力の会長と社長がまだ居座っている。菅さんも真っ青の粘り腰であり厚顔無恥のコンビである。おまけに再開の許認可権限を持つ古川知事までやらせに一枚噛んでいた事が判明したが知事もまた責任を回避している。枝野経産相も腹に据えかねて連日のように不快感を表明しているが一向に辞任の様子が見えない。政府も舐められたものである。
九電玄海原発再開に向けて住民との意見交換会を開いたが、九州電力の幹部が社員や関連会社や取引先に原発再開を支持するメールを送るよう要請したのがばれた。明らかに会社ぐるみのやらせ事件であり弁明の余地は無い。普通ならこの時点でトップが辞意を表明するのが常識である。事実社長は一時辞任する意向を示していた。それが再発防止に努めるとか何とか言いながらいつの間にか居座った。
事故調査委員会を作って元検事の郷原氏を委員長に迎え、回答を得た上で経産省に報告書を提出したが、委員会が古川知事の要請が有ったことを指摘してやらせメールの重要な動機と捉えた事に一切触れていなかった。知事を庇う必要があったのかどうか判らないが何か癒着を匂わせる。
枝野経産相は報告者を訂正して再提出するよう命じたがまだ決着していない。
事件発覚時の大臣は海江田氏だったが海江田氏は菅首相とのいざこざで辞意を表明していた。野田政権になって経産相も鉢呂氏に替わったが例の死の町失言で一週間程度で枝野氏に替わった。
九電の会長と社長は多分経産省からの天下りではないかと思う。高級官僚は大臣など一年足らずの寿命だから少しも恐れていない。じっと頭を下げていれば通り過ぎる存在である。
それにしても電力会社のトップの椅子は余程居心地が良いのだろう。権限は絶大だし競争は無いから経営は楽だし報酬は凄いし止めたくないのも無理も無い。民間会社だから大臣に任命権は無いがあらゆる手段を使って引き摺り下ろすべきである。情けないのは九電社員である。内部から非難を盛り上げれば止めざるを得なくなる筈である。
私の校正係りから九電の会長。社長は天下りではなく、九電の生え抜きだと教えられた。ここに訂正するがストーリーとしては推測の方が面白いのに余計な事をしてくれる。

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